視聴率1%でも人気作?SBS「ダイナマイト・キス」とChannelA「子供ができました」を分けた理由

10時20分ドラマ
画像:SBS「키스는 괜히 해서!」、Channel A「아기가 생겼어요」

同じ“アクシデント・ロマンス”なのに、結果は真逆だった。SBSドラマ「ダイナマイト・キス」(키스는 괜히 해서!)は初回4.5%から最高瞬間7.4%を記録し視聴率も人気も好調。一方、ChannelA「子供ができました」(아기가 생겼어요)は初回1.0%・最高1.9%前後と1%台にとどまったが、SNSや海外OTTで高評価を得た。なぜここまで差が出たのか。最大の理由は作品の出来以上に、韓国ドラマを取り巻く「放送環境の違い」にある。



「ダイナマイト・キス」(키스는 괜히 해서!)
SBS「키스는 괜히 해서!」よりSBS「키스는 괜히 해서!」より偶然のキスから始まる軽快ラブコメ。初回4.5%、11話で瞬間7.4%に達し同時間帯1位をキープ。明るい展開で家族視聴層を取り込み、地上波SBSの強い宣伝力も後押しした。

「子供ができました」(아기가 생겼어요)
Channel AChannel A「아기가 생겼어요」より事故の一夜から妊娠という現実へ進むロマンス。初回1.0%、5話0.9%台に落ち込むも最高1.9%前後で推移。TikTokバズやRakuten Vikiで116カ国1位・U-NEXT韓流1位を獲得し、海外・若者層で成功した典型例。

最大の差は放送局だ。SBSは全国地上波で視聴可能世帯が広く、ChannelAはケーブル局のため視聴率だけで2~5倍の開きが出やすい。宣伝力や視聴習慣も異なり、ケーブル作はSNS話題化しても数字に直結しにくい。

次にトーンの違い。「ダイナマイト・キス」は家族で見やすい王道ラブコメ。一方「子供ができました」は妊娠・結婚の現実テーマで、若い視聴者が配信を選ぶためリアルタイム視聴率が伸びない。

キャストの“地上波力”も影響。韓国では今でも、地上波主演経験のある俳優は視聴率を押し上げやすい。チャン・ギヨンはSBS「今、別れの途中です」、アン・ウンジンはMBCの時代劇「恋人」で幅広い世代に人気。
一方、チェ・ジニョクはMBC「ナンバーズ ビルの森の監視者たち」以外、近年ケーブルテレビで活躍。「私はチャン・ボリ!」で最高視聴率37.3%という驚異的な記録を打ち立て、「視聴率クイーン」と呼ばれたオ・ヨンソもtvN「プレーヤー2~彼らの戦争~」などケーブル作が中心。今回の2作品の差も、この構造の影響を受けたと言える。

決定的なのは視聴スタイルの変化。今の韓国ドラマはリアルタイム視聴率よりOTTランキング・海外人気が重視される。「子供ができました」は視聴率1%台でも116カ国1位でヒット証明。

つまり、視聴率低迷≠不人気。地上波・ケーブル差、トーン、キャスト、視聴習慣の変化が2作の運命を分けた。夢のような恋の「ダイナマイト・キス」と現実ロマンスの「子供ができました」。視聴率は違っても、両方とも今の韓国ドラマを映す鏡だ。