「無垢なる証人」唐沢寿明×當真あみ「ウ・ヨンウ」脚本家の傑作をリメイク、自閉スペクトラム症の少女と紡ぐ絆|ネタバレと見どころ

12時00分ドラマ
画像:テレビ朝日「無垢なる証人」

韓国で観客動員数230万人を超えるヒットを記録した大ヒット作品が、唐沢寿明と當真あみ主演のスペシャルドラマとして4月18日(土)にテレビ朝日ドラマプレミアムで放送された。

韓国での大ヒット作品を原作に、日本版法廷ヒューマンドラマとして生まれ変わった本作では、物語の核心や展開を大きく変えることなく、原作に忠実な構成を維持。その一方で、舞台を現代日本に移し、登場人物の生活や価値観を日本の社会に合わせて再構築している。⇒日本版『無垢なる証人』評判は?



物語は、殺人事件の弁護を担当する弁護士と、唯一の目撃者である自閉スペクトラム症の少女――決して交わることのなかった二人の心の交流を描く感動作。ドラマチックな事件の裏側で紡がれる“信じること”の意味が、静かに胸を打つ。

■キャスト/場人物(韓国俳優)
唐沢寿明/長谷部恭介(チョン・ウソン)
 理想と現実の間で揺れる弁護士。殺人事件の弁護を担当。
當真あみ/小池希美(キム・ヒャンギ)
 自閉スペクトラム症の高校生。事件の唯一の目撃者。
仙道敦子/中野英子(ヨム・ヘラン)
 殺人事件の被告人。無実を訴える家政婦。
増田貴久(NEWS)/溝川誠一(イ・ギュヒョン)
 正義感あふれる若き検察官。長谷部と対立。
西田尚美/松島久美子(※ソン・ユナ)
 人権派弁護士。長谷部の元同僚。
安藤玉恵/小池晴美(チャン・ヨンナム)
 希美の母。娘を支える存在。
新井美羽/前田奈月(キム・スンユン)
 希美の友人。支えつつも葛藤を抱える。
橋爪功/長谷部勇二(パク・クニョン)
 恭介の父。借金を残して他界。
柄本明/大八木弘樹(チョン・ウォンジュン)
 大手法律事務所の代表。長谷部に現実を突きつける。

見どころ

社会には正しくないことを強いられる状況や、理不尽なことが溢れている。その多くは「グレー」や「ブラック」と称され、陰に隠れて行われるものだが、公に自らの信じる正しさを押し殺さなければならないのが弁護士という職業だ。どんなに凶悪な犯罪者であっても、弁護を引き受けた以上は無罪や減刑を主張して法廷で争わなければならない。そこでは善悪よりも「勝敗」が重視される。

日本版リメイクでは、生活を守るために弱者救済を捨て、強者である大企業の味方として勝敗に固執するようになった主人公・長谷部と、法や利害を超えて「真実」だけを見つめる純粋な少女・希美の対比が軸となっている。長谷部の心の変化を通じ、観る者に「正義とは何か」を静かに問いかける。

原作は、世界的にヒットした「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」のムン・ジウォンが脚本を手がけた、2019年公開の韓国映画『無垢なる証人』。裁判を通じて二人が心を通わせる温かなヒューマンドラマでありながら、単なる感動作に留まらず、中盤から一気に加速するミステリーとしての完成度も高い。特に、容疑者・英子を演じる仙道敦子の、凄みさえ感じる快演は必見だ。

■あらすじ

父が残した借金返済のために、人権弁護士としての理想を捨て、大手法律事務所で大企業の利益を守る日々を送っていた長谷部恭介(唐沢寿明)に資産家老人殺人事件の容疑者の弁護依頼が舞い込む。

資産家の若槻が窒息死した事件では、家政婦として働いていた英子(仙道敦子)が容疑者として逮捕されたが、彼女は若槻が自殺を図り、止めきれなかったと主張。向かいの家に住む少女・小池希美(當真あみ)が唯一の目撃者だったが、彼女は自閉スペクトラム症を持っていた。

証人探しを始めた長谷部だが、若槻の息子の隆(林泰文)は証言を拒否。希美を訪ねるが母親の晴美(安藤玉恵)に門前払いされてしまい、学校で待ち伏せして話を聞こうとするもうまくいかない。初公判では若槻が自殺を図った証拠を提出し、好感触を掴んだ長谷部は、希美の同級生の奈月(新井美羽)からのアドバイスで希美に心を開いてもらおうとクイズを出し続ける。なかなか心を開かない希美だが、検事の溝川誠一(増田貴久)に対しては既に心を開いていた。

人権弁護士で元交際相手の松島久美子(西田尚美)とも対企業の訴訟を巡って意見が対立し、友情が崩れかけてしまった長谷部のもとに突然希美からクイズの答えの電話がかかってくる。こうして長谷部は毎日クイズを出すことで徐々に希美と心を通わせ始め、陰で奈月から嫌がらせをされパニックを起こした彼女を病院に運んだことで、晴美からも信用されるようになる。弁護士が夢だという希美にいい人かと聞かれて考えさせられながらも、事件の詳細を聞き出そうとする。

証言台に立った希美は事件の夜に英子が若槻を押さえつけて笑っていたと証言。不利な証言に対し、事務所代表の大八木(柄本明)が自閉症の人の認識の信憑性の低さを主張。同調した長谷部は希美を傷つけてしまい、親子の信頼を裏切ることになってしまった。

裁判の結果、英子は無罪となるが、隆に微笑む様子を見て違和感を感じていた。天涯孤独と言っていた英子には病気の息子がいたことが明らかになり、釈放された英子が希美を脅したと知り罪悪感を抱いた長谷部は溝川に協力を求めた。控訴審への出廷を拒む晴美だが、それでも希美は証人になりたいと主張し母親を説得。

無垢画像:YouTube:テレビ朝日チャンネル「無垢なる証人」予告映像より亡き父(橋爪功)からの手紙を読んで初心を取り戻した長谷部は、勝敗ではなく真実を明らかにすることを決意。再び証言台に立った希美は同じように大八木に自閉症であることを指摘されるが、長谷部はテストを行い、ハンカチの水玉の数を短時間で言い当て、どんなに小さな音でも聞き取る彼女の認知能力を証明。怒る大八木を無視して、希美が事件の夜に聞き取った英子の発言を証言させ、隆が殺人を教唆し、英子が殺害した事実を明らかにした。最初の後半で希美を傷つけたことへの反省と、希美の勇気を讃え、判決を覆した。

希美の誕生日に、希美から抱きしめられいい人だと認められたことで優しく微笑む。久美子のもとへ向かうと、ずっと独身を貫いてきた理由が久美子だと打ち明け、愛を告白。弁護士の義務である弁護をしなかったことで資格が剥奪されるかもしれない状況でも、彼の表情は晴れやかだった。


「無垢なる証人」は4月18日(土)21時にテレビ朝日ドラマプレミアムで放送された。

テレビ朝日「無垢なる証人」HP