【最終回】「ちるらん 新撰組鎮魂歌~京都決戦篇~」第6話 沖田“鬼→武士”覚醒と芹沢最期、土方の空白と高杉晋作登場【ネタバレ考察】
Ⓒ橋本エイジ・梅村真也/コアミックス ⒸTHE SEVEN
5月1日(金)、「ちるらん 新撰組鎮魂歌~京都決戦篇~」第6話がU-NEXTで独占見放題配信開始した。最終回は、沖田総司(細田佳央太)が「鬼」から「武士」へ変わる瞬間と、土方歳三(山田裕貴)が芹沢鴨(綾野剛)の死を受け止めきれずに空虚さを抱える姿を軸に描かれる回だった。
この回の見どころと押さえておくべき過去エピソード、あらすじ・考察などまとめていく。
「ちるらん 新撰組鎮魂歌」は、橋本エイジ(漫画)×梅村真也(原作)による人気コミックを原作にした初の実写化作品。幕末の江戸と京都を舞台に、最強のサムライ集団・新選組の志士たちの荒々しくも熱い生き様を、史実をベースに大胆な解釈で描く。
※「江戸青春篇」前・後編、京都決戦篇各話⇒【全話あらすじと見どころ】、【キャスト・キャラクタ解説】
■見どころ・考察
「〜京都決戦篇〜」最終回は、原作『ちるらん 新撰組鎮魂歌』の「芹沢鴨粛清編」クライマックス(決着パート)に相当。芹沢鴨という存在を排除し、新撰組を近藤・土方体制に再構築する「組織の一大転換点」が描かれる。
似て非なる芹沢鴨と沖田総司の“原点”
芹沢鴨は幼少期から独学で蘭学の書を読み、水戸はおろか国を動かす英雄になるかもしれないと言われていたが、彼は学ぶことに退屈しちた。圧倒的な腕力と剣の才を持つ少年は仲間を作ったり、社会のルールに従うことができず、強すぎるがゆえに孤立する子どもだった。
一方、沖田総司も幼い頃から剣の才能に恵まれていたが、人懐っこく、周囲に愛される存在だった。しかし、ある日、町中で無頼漢に姉が襲われかけたとき、少年は無頼漢にかみつき、奪った刀で躊躇なく男の喉元を掻っ切った。命を奪うことへの抵抗が薄かった。そんな彼を“鬼子(おにご)”と呼び、家族も恐れた。しかし、偶然その場を目撃した近藤勇は、少年の根っこにある“優しさ”を認めた。そして少年を引き取り、剣の強さだけでなく“生き方”“武士とは何か”を教え、導いたのだった。
最終回では、芹沢が“力のままに生きた男”だとすれば、沖田は“鬼子”と呼ばれるほどの危うさを持ちながらも、近藤との出会いによって“武士として生きる道”を選んだ人物として描かれた。この対比が“誰が生き残るか”ではなく、“どう生きるか”の物語であることを象徴している
階段のソードアクション
今回は、遊郭の細い廊下や階段といった狭い空間を生かしたダイナミックな剣アクションも大きな見どころ。綾野剛と細田佳央太による緊迫の死闘はもちろん、「京都篇」では比較的アクションの見せ場が少なかった鈴木伸之の立ち回りも見ごたえ十分だ。
■最終回あらすじ(ネタバレ)
そのころ、遊郭に突入した沖田は、ついに芹沢と対峙する。しかし戦いが始まるや否や、沖田はかつての“鬼”の本性を露わにし、常軌を逸した斬撃で芹沢に挑む。だがその狂気すらも凌駕する圧倒的な力を前に、沖田は逆に追い詰められ、命を奪われかける。
その瞬間、近藤勇が駆けつけ、階上から蹴飛ばされた沖田を受け止めた。そして芹沢と刃を交える。しかし近藤もまた芹沢の剣に斬られ、倒れる。
すべてを失いかけたその時、沖田の中に蘇るのは、近藤と過ごした日々だった。“鬼”としてではなく、“武士”として生きろと導いてくれた存在――近藤勇。その記憶が、暴走しかけた沖田の心を引き戻す。
沖田は再び立ち上がり、“鬼”ではなく“武士”として芹沢に向き合う。激しい死闘の中、研ぎ澄まされた一撃で芹沢の右腕を断ち切り、さらに腹から背へと剣を貫く致命の一突き――ついに決着の時が訪れる。
だがその結末を、土方歳三は受け入れることができなかった。自らが討つはずだった男――芹沢鴨。その死は、単なる勝利ではなく、自分たちが越えてしまった一線を突きつけるものだった。
それから半年後。近藤勇を局長とする新選組には、新たに100人を超える荒くれ者たちが集まり、組織は急速に拡大していく。
だがその裏で長州藩が再び動き出していた。久坂玄瑞(渡辺大知)ともう一人いるらしい。それが誰なのかはわからない。元試衛館達でもある隊長たちが集まり、これについて論議するも、武士として己の命を懸ける存在“芹沢”を失くした土方は、副長としての自覚すら揺らいでいた。
会津藩主、松平容保(松本潤)はこうした状況下、日本がますます荒れていくと予想し、「何があっても最後の1人まで戦い抜く」とこの先の行く末を楽しみにすらしていた。
その頃、街をさまよう土方は、町娘をからかう幕臣たちを見つける。懲らしめようと驀進たちに近づいた時、
洋装の男(北村匠海)が、幕臣たちを前に三味線を一節奏でると、「この僕が、徳川幕府を潰し、面白き世を見せてやろう」と言い放つ。
新撰組を「幕府の犬」と嘲るその態度に、土方は剣を抜くが、男は刀ではなく短銃でその動きを制する。さらに彼は、まるで“神”を気取るかのような傲慢さで、「幕府や武士のような下らぬものを、この手で木っ端みじんに壊してやる」と言い切る。土方は「やれるものならやってみろ」と応じ、二人は静かに対峙する。
――その男こそ、維新の風雲児・高杉晋作だった。
当時、永倉(上杉柊平)は二人の対峙を人ごみの中で見ていた。明治45年、老いた永倉(柄本明)は、市川真琴(生見愛瑠)に、高杉晋作を「子供のように無邪気で狂気をはらんだ、血のたぎった目だった。土方が失った大きな穴を埋めて余りある出会いだった」と語った。
高杉晋作の登場
早くから告知されていた北村匠海演じる高杉晋作が、ついに最終回ラストで姿を現した。
本作「京都決戦篇」は、芹沢鴨という“内部の怪物”を排除することで、新撰組という組織を成立させる物語だった。しかしその直後に高杉を登場させることで、物語のスケールは一気に拡張される。
これまでの戦いが“組織内の抗争”だったのに対し、高杉の存在は“時代そのものとの戦い”の始まりを示唆するものだ。剣で秩序を守ろうとする土方歳三と、思想と近代兵器で時代を壊そうとする高杉晋作――その対比は、新撰組の行く末を暗示する重要な布石となっている。
芹沢という過去を乗り越えた先に現れた“次なる敵”。それはもはや一人の剣士ではなく、時代そのものだった。
次章への期待
北村匠海演じる高杉晋作が登場し、物語の新たな広がりを予感させる形で幕を閉じた最終回。しかし、4月29日に開催された最終話プレミア上映イベントでは、主演の山田裕貴が「皆さんの声援がなければ、これで終わり」「(高杉晋作役の)北村匠海くんと見合って終わりは嫌だ」と語り、続編への強い意欲を見せている。
さらに、2026年5月9日からは米配信サービスのHBO Maxを通じた世界配信も予定されており、その反響次第では続編実現の可能性も十分に考えられる。国内外でどこまで支持を広げるのか――「ちるらん」の次章に向けた動きから目が離せない。
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