水夫殺害事件から追われる龍馬とお元、大河ドラマ「龍馬伝」―NHKオンデマンド

2010年11月01日18時55分ドラマ
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長崎奉行に追われる龍馬とお元―、大河ドラマ「龍馬伝」第44回「雨の逃亡者」が、NHKオンデマンドの見逃し番組サービスに配信されている。視聴料金は315円。

薩摩・土佐の盟約成立を報告に土佐に戻った後藤象二郎(青木崇高)は、山内容堂(近藤正臣)に大政奉還論を説明するものの、容堂は受け入れない。状況を知った龍馬(福山雅治)は、万が一に備えた武器調達を弥太郎(香川照之)に依頼する。

そんな折、イギリス人水夫が長崎の街中で殺害される事件が起こる。すぐそばで事件を目撃したお元(蒼井優)が、白袴姿の武士が斬ったと証言したことから、奉行所は海援隊が犯人だと決め付ける。その話を聞いたイギリス公使・パークスは、通訳であるアーネスト・サトウ(パトリック・ハーラン)を弥太郎のもとに遣わし、犯人を引き渡さねばイギリス艦隊が土佐を攻撃すると迫る。そもそも奉行所から追われる身である龍馬の代わりに、沢村惣之丞(要潤)が奉行所に連行され、他の隊士は真犯人の探索へ動く。

惣之丞は龍馬が犯人ではないと断言するが、長崎奉行・朝比奈(石橋凌)は聞き入れず、お元を改めて追及する。そしてお元の荷物の中からロザリオを発見、お元が隠れキリシタンだったことが明らかになってしまう。

引田屋にもいられなくなったお元は市中を逃げまわり、海岸にいたところを龍馬に見つけられる。

海援隊は、水夫殺害の真犯人が福岡藩士だった事実を突き止める。弥太郎はそのことを朝比奈に報告するが、龍馬を捕らえること自体に執念を燃やす朝比奈は聞く耳を持たない。龍馬は直接パークスの元に乗り込み、海援隊の潔白と自らの信念を語る。

そして長崎での居場所をなくしたお元は、龍馬の仲介でイギリスへ旅立つことに。


史実に残る「イカルス号事件」を軸に、龍馬とお元の物語が展開する。そこに割って入ってくる、長崎奉行・朝比奈との微妙な三角関係が興味深い。幕府の敵・龍馬を付け狙う朝比奈の執念は、果たして政治的理由だけなのか。お元にほのかな好意を寄せていた弥太郎との関係を絡ませるとさらに複雑な関係が浮かび上がってくる。そんなお元への思いからか、これまで冷徹さを前面にしていた朝比奈役・石橋凌のセリフが、突如熱くなる一瞬がある。22年前の大河「武田信玄」で若き織田信長を演じた石橋を彷彿とさせる一面でもある。

そして今回はもうひとつ、アーネスト・サトウ役・パックンことパトリック・ハーランのカッコいい名演にも注目だ(足立謙二)

NHK大河ドラマ「龍馬伝」「龍馬伝」各放送回の見どころ

大河ドラマ「龍馬伝」第44回「雨の逃亡者」 NHKオンデマンド