★「歴史ドラマ」を楽しむ-韓国三大悪女-『王の男』チャン・ノクス編②

【特集/韓ドラここが知りたい/三大悪女】

『王の男』チャン・ノクス編①からの続き。(映画「王の男」のネタばれどっさりです。ただし、読んでから観ても十分楽しめます)

さて、ノクスは“オンナ”を武器に暴君燕山君に取り入り、宮廷で贅沢三昧の暮らしを始める。

その贅沢振りたるや、国の財政を傾かせたほどというから驚く。まさに“赤字婦人”だ。赤字婦人といえば、フランス・ルイ16世の后マリー・アントワネットが確かそう呼ばれていたのを思い出した。

しかしこの二人には、決定的な違いがいくつかある。まず、アントワネットが正統な王の后であったのに対し、ノクスは愛妾であったこと。そして、アントワネットの夫であるルイ16世は、后の浪費に手を焼いていたのに対して、ノクスの方はといえば、王みずからが恐ろしく浪費癖があったということだ。おまけに、人を人とも思わない非道振りで、後には王の称号さえ剥奪される暴君&悪女振りを極める。では、このカップル(王と愛妾)がいったいどれだけの傍若無人、言語道断の破廉恥行動をとったのか見てみてみよう。

・朝鮮仏教の由緒ある寺院である円覚寺を、キーセン(妓生)の養成学校に変え、国中の美女を集めた。しかも、お気に入りのキーセンは毎日宮中に招き饗宴を催している。
・燕山君は無類の馬好きといわれている。「王の男」でも乗馬のシーンが出てくるが、馬好きが高じて、眺めの良い漢江沿いに乗馬場を建設したいと言い出す。もちろん、そこに住む民衆は何の保証もなく立ち退かせる。
・仏教の聖地だけでなく儒教の殿堂である成均館(日本で言う東京大学)を高級社交場にする。
・伯母にあたる月山大君夫人に横恋慕し陵辱した。
・イエスマンだけを側近にし、逆らう官僚や儒学者は難癖をつけて処刑、惨殺する。
・何かにつけ先王の偉大さを説き、小言を言う学者や文人を嫌い、遂には士林派の官僚を粛清する(1498年の戊午士禍事件)。
・実母ユン妃の恨みを晴らすため、その死に荷担したもの、傍観したものを探しだし、死刑もしくは厳罰に処する。(1504年の甲子士禍事件)
・国庫が破綻するや、国家財政を立て直すために、いったん与えた功臣への土地を没収し、民衆には重税を課した。

ちょっと、調べただけでもこれくらいの悪事がざっと出てくる。叩けば埃はまだまだ出てくると見た。まったく酷いもんだ。しかし、これらはどれも燕山君が行ったことで、三大悪女のノクスが先導したという史実はいくら探しても出てこなかった。ここは、ノクスに主役になってもらうためにも、映画「王の男」での彼女の悪女ぶりに期待(?)しよう。

「王の男」は、二人の優れた芸人の大道芸で幕が開く。一人は男気のあるチャンセンで、もう一人はどんな美女もくすんでしまう妖艶な女形コンギル。二人は、友情以上恋人未満の固い絆で結ばれていた。チャンセンは、力ある両班にもてあそばれるコンギルを守るため、二人で一座を抜け出し、漢陽(ハニャン)の都へ上がる。芸のある二人はすぐに小さな座を構える。

一座は、暴政を敷く燕山君とノクスとの下ネタ芸で評判を呼ぶが、これが宮廷の官僚の知るところとなってしまう。危うく罰せられるところを、王を笑わせることができれば、お咎めなしということで首の皮一枚でつながる。一座は、コンギルの機転とチャンセンの芸でみごと王を笑わせ、お咎めなしで王のお抱え芸人となる。そうして、二人は相変わらずの下ネタと、悪徳官僚たちを風刺した芸で王の歓心を得るのだが、芸の後には、風刺の主人公となった官僚たちを燕山君が容赦なく斬り捨てるという事件を繰り返す。

これに嫌気のさしたチャンセンが宮廷を出て行くことを提案するが、コンギルに心を奪われた燕山君がそれを許さない。そして、そんな燕山君のコンギルへの執着を面白く思わないノクスが陰湿な計略で、コンギルをはめようとするが、チャンセンが身を挺してコンギルを助ける…。とまあ、これが「王の男」のあらすじである。コンギル、チャンセン、燕山君、ノクスの4人の愛憎を描いた物語だ。

韓国での大ヒットに比べ、日本での映画の評判は大ヒットと呼ばれるほどにはいたらなかった。それは、気分が悪くなるほどの下ネタが原因かもしれない。特に、前半は、先を観るのをあきらめたくなるほどの下品さだ。しかし、どうぞ最後まで観続けてほしい。主役4人の見事な表現力が、この映画の言いたいところはもっと深いところにあることを教えてくれる。

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Photo by (c)Tomo.Yun (yunphoto.net)
キャスト: カム・ウソン(チャンセン)、チョン・ジニョン(燕山君)、カン・ソンヨン(チャン・ノクス)、イ・ジュンギ(コンギル)
原作:キム・テウンの戯曲(爾=イ)、脚本:チェ・ソクファン、監督:イ・ジュニク

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