★「歴史ドラマ」を楽しむ-韓国三大悪女-『王の男』チャン・ノクス編③

【特集/韓ドラここが知りたい/三大悪女】

★「歴史ドラマ」を楽しむ-韓国三大悪女-『王の男』チャン・ノクス編③

『王の男』チャン・ノクス編②からの続き。(映画「王の男」のネタばれどっさりです。ただし、読んでから観ても十分楽しめます)

映画「王の男」では、燕山君を両性愛者として描いている。劇中、燕山君の心を射止める妖しい女形・コンギルを演じたのは、“韓国一美しい男”といわれるイ・ジュンギだ。しかし、素顔の彼は至って男らしい好青年。2007年には、“篤姫”の宮崎あおいと映画で共演している。

コンギルを命を懸けて守るチャンセンを演じたのは、ソウル大学出身の超知性派俳優のカム・ウソン。野沢尚原作の「恋愛時代」韓国ドラマ版で、ソン・イェジンと共演している。

続いて、三大悪女の2番手!チャン・ノクスを演じたのは、カン・ソンヨン。2000年のSBSのドラマ「カイスト」で知性美溢れる物理学徒役を演じたあの女優だ。あまりのイメージチェンジに驚かれた方もいるのではないだろうか?彼女は、悪女チャン・ノクスを憎めない妖婦として魅力的に演じたいと語っていた。

そして、燕山君を演じたのはチョン・ジニョンという、これまた知性派の舞台出身の俳優。最近では、ソン・イルグク主演の「風の国」でユリ王を演じている。劇中、逆立ちをして大騒ぎするはしゃぎっぷり、ノクスに甘える姿、コンギルとの指人形で心癒されるシーン。彼は、燕山君の中にある悲しい狂気を、幼稚な振る舞いを観客にみせることで、幼いころからの忌まわしい運命を背負ってきた燕山君の悲哀を見事に表現している。

日本では、コンギルを演じたイ・ジュンギの妖しいまでの美しさばかりが評判になったが、このチョン・ジニョンの怪演こそがこの映画の一番のみどころかもしれない。実母を、実父である先王と祖母に毒殺され、そんな先王を褒め称え燕山君をがんじがらめにする官僚たちへの苛立ちが、彼を狂気に追い込んだ・・・。事実、一部にはこういった考えが古くからあり、彼を“悲劇の王”と呼ぶ声もあるくらいだ。

燕山君の悪い面だけが強調されているが、彼は芸人やキーセンたち賎民に生きるチャンスを与えた。朝鮮時代の身分は必ずしも固定されたものではなかったので、たとえ両班であっても反逆罪を犯せば奴婢になるし、没落して中人や常民になったりもした。これは、同時にノクスのように奴婢であっても、王から愛されたり、多彩な技術開発の功績があれば、高官に出世することもできる証明になる。賎民が王の前で活躍の場が与えられるということは、千載一遇のチャンス!これは、彼の功績といっていいだろう。

ところで、肝心な三大悪女の検証だが、劇中、ノクスがやらかした悪企みは、コンギルを嵌(は)めるための文書偽造だけだった。文書偽造といえば「女人天下」でチョン・ナンジョンもやった悪事だが、「女人天下」では“漢文”が使われていたのに対し、「王の男」では“ハングル”が使われている。当時、モンゴルや日本でもすでに国字があったが、当時の朝鮮半島には国字がなかった。第4代の名君・世宗の指揮の下、1446年に“訓民正音”の名で公布したのだが、ハングルは女や、僧が使う文字として両班たち支配層からは冷遇された。ハングルが実際に公文書に使用されることになったのは、1894年の甲午改革から。実に450年後のこと。もったいない!

「文書偽造だけ」と軽く言ってはみたが、これが悲劇の種となるのだから、やはりノクスは悪女かもしれない…が、ナンジョンがしでかした悪行のオンパレードに比べると、あまりにも弱い!むしろ、映画で見るノクスは、若い女に入れあげる年下夫を甘えさせる、ちょっと怖いが、憎めない姉さん女房としか思えなかった。これは、演じたカン・ソヨンの演技の力のなせる技?

いや、ひょっとして、燕山君を“悲劇の王”と見るために、後からノクスを悪女に仕立て上げたという、時代の背景があったのかもしれない。つまり、嵌められたのはノクスだったのでは?と見るのはあまりにもうがった見方だろうか?

そういえば、洋の東西の“赤字夫人”たちの末路は良く似ている。マリー・アントワネットは“フランス革命”で平民から石つぶてを投げつけられ、遂にはギロチンにかけられる。ノクスは斬首刑に処せられ、多くの平民が彼女の死骸に石を投げつけたという。燕山君は廃位させられ流刑させられた後、30歳という若さで病死している。彼には、劇中一切出てこなかったが居昌慎氏(シン氏)という王妃がいた。彼女は、ノクスとは対極の女性で、とても穏やかで慎み深い女性だった。夫婦仲もなかなかうまくいっていたようで最後まで添い遂げている。燕山君廃位の後、王妃シン氏も廃妃となったが、燕山君の死去後も前王妃としての気品を失わず生き、「女人天下」の中宗王も廃妃シン氏を前王妃として厚遇したという。
次は、おまけで燕山君の母について紹介。

※ 『韓国三大悪女』の第2弾、チャン・ノクスはいかがでしたか?彼女に関しては、あまりにも資料が少なく、期待(?)ほどの悪女振りを紹介することはできませんでした。ノクスに関しては、今後も鋭意調査を続行し更新していきたいと思います。また、映画を中心に紹介したため、史実とは異なることもありますことをご了解ください。

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Photo by (c)Tomo.Yun (yunphoto.net)
キャスト: カム・ウソン(チャンセン)、チョン・ジニョン(燕山君)、カン・ソンヨン(チャン・ノクス)、イ・ジュンギ(コンギル)
原作:キム・テウンの戯曲(爾=イ)、脚本:チェ・ソクファン、監督:イ・ジュニク

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