「善徳女王」見どころ⑨トンマン王女の初仕事と、ミシルの嫉妬![30~33話]

特集 韓ドラここが知りたい 2倍シリーズ
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以下文中の登場人物は BSフジ[人物相関図]のページで、用語については「新羅王国」豆知識を参考に。

トンマンを王女と認めた場面では、生母・王妃の涙ながらの訴えに胸を打たれたが、もうひとりの母、養母ソファとトンマンとの再会のシーンも感涙ものだ(30話)。ミシルに囚われていたソファは、トンマンが王女の座に就いたことを知り、監視の目を盗み脱出に成功する。トンマンが瞻星台(チョムソンデ)の地鎮祭に向かうと訊いて駆けつけたのだ。直ぐ近くにいるのになかなか会えない二人を見ていて、「チャングムの誓い」特集女官時代②の見どころで紹介したチャングムとハン尚宮とのすれ違いのシーンを思い出した。

さて、いよいよ本格的に動き出すトンマンだが、前回も紹介したとおり、彼女は王女としての初仕事に瞻星台の建立を選んだ。瞻星台を造ることで、誰もが天気を知ることができるようになる。これは、ミシルから取り返した神権をトンマンが放棄するということを意味する。これを聞いたユシン、アルチョン、ピダムの受け取り方が三人三様で面白い。
しかし、これが、日食計算の協力を渋っていた月天(ウォルチョン)大師の心を動かし、トンマンの作戦を成功させる原動力となったのだ。

トンマンvsミシルトンマンvsミシルトンマンは本当に不思議な女性だ。対面した相手と話をする中でどんどん成長していく。29話のミシルとの対話シーンでも、まるで師から指導を受けるように、ミシルの言葉を自分の中に取り込み、どんどん成長していく。こんなトンマンにミシルは初めて焦り、嫉妬を感じた。ミシルは、トンマンの“発想力・若さ・聖骨という身分”に嫉妬を感じたのだ。ミシルは、自分が王位につけない真骨だということに苛立ちを感じたのだ。新羅という国を手にするには、王妃になることしかないと考えたのだ。しかし、このトンマンへの嫉妬は、初めて出会えた手ごたえのある敵に対する愛しさでもあった。なんとも不思議な二人の関係が始まった。

成長といえば養母ソファの成長振りにも驚く。トンマンを連れて逃げたときとは大違い、みごとな賢母に成長している。ソファに甘えるトンマンソファに甘えるトンマンそんなソファはかつて執拗に追いかけるチルスクだけでなく、助けてくれたムンノからも逃れている。ムンノはミシルに捨てられた真智王とミシルの息子を、真智王に頼まれて育てていた。そしてトンマンとその子を結婚させて三韓統一を実現させようと目論んでいたのだ。ソファは、トンマンには穏やかな人生を送らせようと、ムンノからも逃れたのだ。この息子こそがピダムだったのだ。
しかし、ムンノはある事件がきっかけでピダムを恐れていた。彼にはミシルと同じ残酷な心が潜んでいると考え、ピダムを愛せないでいた。養父ともいえる師匠から愛されていないと知ったピダムは、心に大きな傷を負った。

そんなピダムもトンマンにとっては不思議な存在。彼女は、不思議と彼の前では自分をさらけ出せるようだ。ピダムがトンマンに仕えたいとの決心を伝える場面で、二人で話し込むシーンがある(30話中盤)。ここで話した言葉が、今後トンマンの治世の基本となり、お互いが相手に感じた想いが生涯変わらない二人の本音となるのだ。

奇しくも同じ運命を背負った二人を育てたムンノとソファ。しかし、二人には大きな違いがあった。ソファは我子のように慈しみの目でトンマンを見守り、ムンノは新羅の三韓統一のための素材としてピダムを値踏みした。愛されて育つかどうかが、どれだけ後の人格形成に影響を与えるのかを、実践で見せてくれている。ドラマは、親子の情愛を疑いたくなるような悲しい事件が頻発する現代の日本に、大きな警鐘を鳴らしているようにも感じた。

国仙ムンノ見参!国仙ムンノ見参!さて、 トンマンの初仕事はもうひとつあった。花郎の格差をなくし、彼らの力を均等にすることだった。ミシルに牛耳られていた花郎組織をあるべき元の姿に戻そうというのだ。
一方、ミシルも負けてはいない。花郎のボスでもある国仙ムンノが都にいると知ると、彼が戻る前にチルソクに国仙の座を与えてしまおうとする。しかしチルスクは躊躇っていた。彼は、王の命令を受けてトンマンを育てたソファと、ミシルに仕え、自分の意のままに人生を進めない自分を重ねあわせ、密かにソファを慕っていたのだ。ソファと一緒に人の道に戻りたかったのかも知れない。しかし、ソファの態度に傷ついたチルスクは、国仙となって生涯ミシルに仕える道を選んでしまう。もう一歩、もう一瞬、チルスクがその場に留まれが、ソファから別の答えが聞けたのかもしれないのに…。チルスクの悲痛な心の声は31話で聞ける。

ところが、ムンノが宮殿に舞い戻ってしまった。しかも随分派手に!そうとは知らない花郎たちが総がかりで戦いを挑むが、ムンノの強さは半端ではない。ピダムと同じ流派の武術は、流れるようにスムーズに、舞っているように滑らかに美しい。全編通してアクションシーンがふんだんに撮影されているが、ユシンやアルチョンに比べて、ピダムとムンノの殺陣は空中からの俯瞰(ふかん)したアングルが多用される。注意して見よう。

ムンノは、トンマンの味方?敵?ムンノは、トンマンの味方?敵?戻ったムンノは、花郎のリーダー(風月主)を比才(ピジェ)という試験制で選ぶことを提案する。もちろん王族派はユシン、ミシル派はポジョンを推している。2つの比才は知識問題で、最後は武術。2勝したものが風月主になれる。実は、ムンノが出した2つ目の問題には大きな意味があったのだ。「新羅の国号が持つ3つの意味を調べ出せ」という問題。じつは、ミシルはこの答えとなる国史の一部を改纂させていたのだ。当然そのことに触れられたくないミシルは、2つ目の比才を放棄させ、勝負は3つ目の武術にもつれ込むことになる。ところでミシルが闇に葬った言葉とはどんな言葉だったのだろう?これがこの後、トンマンの夢となる。そして、ムンノはこの壮大な夢のため、ピダムを値踏みしてしまったのだ。

いよいよ次は3つ目の比才、武術対決だ!ドラマ全体のアクションについても紹介しよう。

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(c) MBC 2009 All Rights Reserved.
2009年MBC作品全62話
キャスト:イ・ヨウォン(トンマン)、コ・ヒョンジョン(ミシル)、パク・イェジョン(チョンミョン)、オム・テウン(ユシン)
演出:パク・ホンギュン、キム・グンホン/脚本:キム・ヨンヒョン、パク・サンヨン