インサイド・9/11全4話
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オサマ・ビンラディン率いるアルカイダがいかに誕生し、9/11テロ攻撃を実行するにいったか―。根本的な火種の発生から、宗教の問題、政治的な背景など、10年以上にわたり積み重なった要因を探り、9/11テロ事件への複雑な道のりを遡る。事の発端は、1979年に勃発したソ連軍のアフガニスタン侵攻にあると考えられる。9年後の1989年、サウジアラビア人ながら義勇兵を集めてソ連をアフガニスタンから追い出した若きリーダー、オサマ・ビンラディンは英雄となった。その後の1990年代、西欧諸国やイスラエルによって圧迫され続けてきたイスラム教の尊厳を奪回するための聖戦を呼びかける過激なネットワークが全米に広がっていくなか、中東では巨額の富を自由にあやつるオサマ・ビンラディンの組織アルカイダやイスラム原理主義のタリバンなどが勢力を増していき、次第にアメリカと対立していくのだ。
(C)NGCI
9/11テロへと向かい時が刻々と過ぎるなか、一見、関連性のないと思われていたテロがひとつの組織へとつながっていく。1993年の世界貿易センター爆破、アフリカの米大使館爆破、USSコールの爆破。1998年、オサマ・ビンラディンはアメリカ政府や国民に対しABCテレビネットワークのインタビューを通じ「中東地域から米軍が撤退しない限り、我々は誰彼かまわずアメリカ人を殺す」という強烈なメッセージを発信。さらに「いずれはアメリカが現在のアメリカではなくなるブラックデーが訪れるだろう」という宣告もしている。クリントン元大統領はオサマ・ビンラディンだけを生け捕りにする軍事作戦を発動するが失敗。その後、アッラーの権力を奪回するためとして、オサマ・ビンラディンは4人の男たちを敵地アメリカへ送り込み、世にも恐ろしいテロ攻撃の準備段階に入る。
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9/11テロを実行する以前、オサマ・ビンラディンは十分すぎるほど明確に宣戦を布告していた。ミレニアムを迎え、CIA、FBI、そして連邦航空局は警戒を高めていったが、オサマ・ビンラディンの計画を阻むほどの厳戒態勢ではなかった。そして9/11、運命の朝。アルカイダ兵19人が空港の警備をかいくぐり、綿密に練られた“プレーンズ・オペレーション(対航空機作戦行動)”の実行体勢に入った。各4グループを率いる兵士4人は、飛行機操縦の実践的な訓練を受けており、ターゲットであるツインタワー、ペンタゴン、そして国会議事堂に向かって旅客機を激突させる計画だ。別々の航空機4機にハイジャック犯それぞれが乗り込み、パイロットを倒し、操縦かんをにぎる。このエピソードではハイジャックされた機内の異様な様子を再現すると同時に、何度見ても胸が締められる実際の激突シーンを映し出す。
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シリーズの最後を締めくくるこのエピソードは、テロ攻撃を受けた後のパニック状態や勇敢な球場活動に焦点があてられている。2つの民間航空機がツインタワーに激突した数十分後、ニューヨーク史上で最も危険な救助活動が消防隊員らによって行われていた。ニューヨークそして他の都市へもパニックが徐々に広がっていくなか、第3のハイジャック団が航空機を乗っ取り、米国の軍事力の中枢であるペンタゴンに向かって降下する。国会議事堂の突撃部隊であった4機目のユナイテッド航空93便では、勇敢な乗客らがコックピットへと突入しハイジャック犯と闘った様子も生々しく伝えられる。最終的には、2,973名の尊い命がこの運命の日に失われた。数日間にわたり新聞やテレビがこぞって報道し続けた騒ぎはJFK暗殺以来のものだったが、1週間後にはレギュラー番組の放送に戻っていった。運行をとりやめていた旅客機も5日後には再始動、1929年の世界大恐慌以来初めて一時休業していたニューヨーク株式市場も1週間後には動き出した。そしてブッシュ大統領はわき目もふらずビンラディンが潜伏しているだろうアフガニスタンに向けて正式に軍を発動した―。
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