妻と9人の愛人が一致団結して殺害したはずなのに、風（船越英一郎）が生きていた！10股男・風を巡る本妻vs愛人9人の壮絶なバトルが幕を開ける！そして最後には驚愕の大どんでん返しが待っている！バカリズム脚本、日本テレビ「黒い十人の女」最終回（第10話）は2日（金）放送された。関連動画は公式サイトにて配信。

1961年公開、市川崑監督の名作『黒い十人の女』がバカリズム脚本でビブートされるとあって話題になったドラマ「黒い十人の女」。驚異の10股男・風松吉役には、映画版で風を演じた船越英二の息子・船越英一郎が熱演した。

放送時間が深夜枠だったにもかかわらず、なかなかの視聴率だった。初回3.1％、第2話3.9％、第3話3.8％、第4話2.5％、第5話3.6％、第6話3.7％、第7話3.4％、第8話3.0％、第9話4.2％、と最終回に向け視聴率も盛りあがった（すべてビデオリサーチ調べ、関東地区）。

■怒涛のアイスカフェラテ10杯被り！
最終回の見せ場は、なんといっても正妻・睦（若村麻由美）が愛人一人ひとりにキレまくり、ドスの効いた声で罵声を浴びせるシーン。美しい若村麻由美の口から想像を絶する言葉が愛人たちに投げかけられた。さらに愛人歴最長（8年）の佳代（水野美紀）がみんなの分まで一人でアイスカフェラテ9杯、睦からぶっかけられた。かける方はともかく、かけられる水野も大変だっただろう。

このドラマでは何度も象徴的にアイスカフェラテが登場し、その度に水野美紀がぶっかけられてきた。小学校のころ、給食のとき牛乳こぼしてしまった時、雑巾で後片付けするのだが、ちゃんと雑巾を洗わないと腐った牛乳の匂いがするおぞましい雑巾になってしまう。

劇中、9杯ものアイスカフェラテをぶっかけられた佳代が最後に「臭い」と言われたのだが、多分あの雑巾のような臭いがしたに違いない。こういう細かい描写は、バカリズムならではの面白さだった。脚本家としても高い評価を得たバカリズムの次回作も期待したい。

■最終回ネタバレあらすじ
一致団結して妻・睦（若村麻由美）と9人の愛人たちは10股男・風松吉（船越英一郎）を殺害した。あれから2週間経ち、9人の愛人たちはおだやかな日常を取り戻した…はずだったのに風が生きていた。発端は夏希（MEGUMI）。風が死んだにもかかわらず、同じ業界にいる夏希のもとには何のウワサも流れてこない。不信に思った夏希は睦に連絡するも、すでに電話番号が変えられていた。

思い切って夏希は睦が経営するレストランへ行くのだが、そこで生きている風を見掛けてしまった。すぐさま他の愛人たちに連絡。急遽、夏希のマンションに集合することとなった。

どうやら睦がドタンバで裏切ったらしい。怒り心頭の愛人たちは、そろって睦の元へ出向いた。笑顔で9人を迎えた睦は「何か飲み物を飲む？」とみんなに問う。愛人たちは、全員愛すカフェオレをオーダーした。

あれほど念入りに計画したのに、愛人たちは睦の裏切りが許せなかった。みんなで睦を囲み「土下座して謝れ！」と強要したのだが…ここで睦の反撃が始まった。

そもそも人のダンナに手を出したのはどっちだ！そう言って睦は愛人一人ひとりに罵声を浴びせた。睦は最初から愛人たちと仲良くなろうなどと思っていなかった。日頃から風を殺したがっていた佳代が、何やらかすか心配で佳代と親しいフリをして偵察していた。風殺害計画も、最初から参加するつもりもなかった睦。風には愛人たちによる殺害計画を打ち明け、風殺害実行を偽装した。

一方、愛人たちは睦のあまりにも正論な反撃に、何も言い返せなかった。全員が土下座して睦に謝罪。それでも怒りが収まらない睦は、愛人最年長の佳代に、カフェオレ9杯をぶっかけた。

それで気が済んだのか、睦は「私、風と離婚するの。欲しければあんな男あげるわよ」と言い、さらに「新しい彼氏ができたの。でも奥さんがいるんだけど、もうすぐ別れるって言ってるから」と嬉しそうに言って去って行った。残された愛人たちは言葉を失い、睦のレストランを後にした。その帰り道、偶然風に遭遇。しかも風は若い女の子を2人も連れていた。

仁王立ちで風を出迎えた愛人たち。小娘どもを蹴散らし9人で風を囲んだ。9人の愛人たちは風に不満をぶちまける。風のせいで自分たちの人生がめちゃくちゃになったと嘆く愛人たち。風は必死の思いで土下座して、彼女たちに謝った。

そんな中、佳代は「それでも私は許さない」と言い、くだんの毒薬を取りだし風に飲ませようとする。他の愛人たちは「一人で罪を被らないで！みんなでやろう！」と佳代に言ったが「最後ぐらいカッコつけさせて」と一人でやると言い張る。久未（成海璃子）は「こんな男のために佳代さんの人生がめちゃくちゃになるなんてイヤ！」と佳代を止めた。

風への復讐は殺害することじゃなく、私たちが幸せになること…そう言って愛人たちは風のもとを去った。

後日、風はドラマ低視聴率の責任を取らされて関連会社に飛ばされた。元愛人たちもそれぞれ前向きに人生を歩き出した。そして睦は…付き合っている男が9股男だと、他の愛人から聞かされ驚愕する。睦の新しい彼氏とは、柴乃（トリンドル玲奈）を狙っていた浦上（水上剣星）だった。

日本テレビ、新・木曜ドラマ「黒い十人の女」最終回（第10話）は12月2日（金）放送された。出演は船越英一郎、成海璃子、トリンドル玲奈、佐藤仁美、佐野ひなこ、MEGUMI、ちすん、平山あや、若村麻由美（特別出演）、水野美紀ほか。脚本はバカリズム。番組終了後「ytv My Do!」にて無料見逃し配信中。Huluにて全話見逃し配信中。

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