西太后主催の取材会が生み出す亀裂…ドラマ「蒼穹の昴」第11話予告と前回のあらすじ-NHK
12月5日NHK総合のドラマ「蒼穹の昴」は第11話「初めての取材」を放送、予告動画が公開されている。それぞれの思惑を他所に梁文秀は無事に婚儀を終えて宮中での政務にいよいよ本格的に取り掛かるが、西太后が外国人記者に向けて行う取材会に春児(チュンル)を遣わせたことが図らずも義兄弟の契りを結ぶ2人の立場を対立へと向かわせてしまう。
光緒帝による親政が始まったとは言え、西太后の影響力を完全に排することが出来ていない現状から宮中にも政治的対立にまつわる緊張感が漂い続けている。皇帝を中心とする改革派と西太后を中心とする守旧派、その争いから漁夫の利を得ようとする諸外国など政治的にも逼迫した情勢の中で取材会は行われる。自らの近況を知らしめるべく西太后が名代として白羽の矢を立てたのは春児であった。日ごろから素直な心で西太后と光緒帝の親子の絆を切に願う春児は西太后の素顔を率直に語り、それが西太后を賞賛する記事として対外的に出回るようになる。これを受けて日本軍や皇帝一派による動揺、反発は春児と文秀の仲に歪みを生じさせてしまう。
<第10話「結婚祝い」 あらすじ>
京劇「四郎探母」を西太后の前で上演させる事に成功した春児だったが、それを見て親子の情に思いを馳せた西太后は光緒帝の実父である醇親王の見舞いに行く事を決意した。光緒帝を伴った見舞いで皇帝はようやく病床の実父と対面する事が叶い、直々に遺言を渡される。
一方、文秀と揚喜楨の娘・青イン(インは竹かんむりに均)の婚礼の準備が進められていたが、西太后の思いつきで全てを西太后が取り仕切ることとなる。立場上断ることが出来なかった文秀は、西太后の策略に乗せられた事を感じ歯噛みする思いとなる。一方文秀の将来を思って別れを告げたミセス・チャンだったが、西太后の片腕として文秀の婚儀の支度を実質的に采配する羽目になってしまう。複雑な思いを抱きながらも侍女の心配をよそに、段取りの手配を夜更けまで続けるのだった。
いよいよ婚礼の日が訪れ、上の空の文秀とは裏腹に皇帝の師である揚喜楨の娘と当代切っての状元との婚礼という、政治的には最強とも思われる結婚に周囲は浮き立ち賑わっていた。そこへ西太后からの勅使が文秀への祝いの品を持って到着する。その勅使とは春児であった。西太后の代理として見事に役を果たす文春の姿に、この時ばかりは弟の晴れ姿をまぶしい思いで見つめ、自身の才覚でここまで上り詰めた春児を思って胸を熱くする。しかし婚礼が終わって残った贈り物は至宝とされる「夜の真珠」だった。これほどの宝を賜る事には西太后の味方となるようにとの裏の意味があり、それを苦々しく思った文秀に青インは事を荒立てずに品物を西太后に返す方法を提案する。しかしそれは、肉を一切経って精進した青インが宝物に3年の祈りを捧げるというもので、結婚初夜から夫婦別々の寝室で過ごす事を意味した。皮肉にもその策に救われた思いで青インに頼む文秀であった。
<第11話 見どころ>
これまでは仲睦まじい風の文秀と春児であったが、いよいよ2人の社会的立場がその絆を微妙なものへと変化させてしまう。ストーリーには清朝が抱える外交や内政の問題が浮き彫りになってくる。日本軍の思惑や改革派の目指すところはどんなものなのか、西太后の望む方向とどう異なっているのかを押さえておくのがポイントとなる。
ドラマ「蒼穹の昴」第11話は12月5日(日)よる11時から放送。予告動画は番組公式サイトの「あらすじ」で視聴出来る。
あらすじ|NHKドラマ「蒼穹の昴」
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