西太后の祝賀と重なる対日戦争、開戦か講和か…ドラマ「蒼穹の昴」第13話予告と前回のあらすじ-NHK

2010年12月18日08時51分ドラマ

12月19日NHK総合のドラマ「蒼穹の昴」は第13話「日清開戦」を放送、予告動画が公開されている。光緒20(1894)年は西太后の60歳の大寿を祝う年として盛大な祝賀行事を催すべく2年も前から準備が進められてきた。ところが外交では朝鮮半島における覇権を巡って日本と清国の対立はいよいよ緊迫感を増してきていた。ここでも講和を主張する西太后と開戦を望む光緒帝との政治的対立が生じ、内憂外患の様相は一層深まってしまう。

朝鮮で起きた甲午農民戦争の際に清国は救援を要請されたが、居留民の保護を名目にして日本軍も出兵し、朝鮮の地で日清両国が開戦を迎えてしまう。講和を主張する西太后と積極的に開戦を唱える光緒帝の意見対立は、そのまま周囲の人間関係にも影響を与えてしまう。大清帝国の威光を示さんと清国精鋭の軍を派遣したつもりの光緒帝だったが、皇帝に伝えられる戦況は暗澹たるものであった。

<第12話「それぞれの戦い」あらすじ>
珍妃から汚職の話を耳に入れた光緒帝は、実際に任官式の際にその疑いありとされる玉銘にそれとなく声を掛け、じりじりと詰問する。そして玉銘が役人でありながら字も書けない、金で職を買ったと批難した上で罷免してしまう。光緒帝が後宮でも噂になっているとつい漏らしたことから、この件に関与した栄禄と李蓮英は珍妃の告げ口によるものと察して事の顛末を西太后の耳に入れる。隆裕皇后と瑾妃・珍妃を呼んで事情説明を求めた西太后だが、珍妃の言い訳に苛立ちを覚える西太后は詰問を緩めない。勝気な珍妃は妃の政治介入だと批難されると、つい西太后が政治に携わっている事の矛盾を指摘してしまう。一瞬の後に自分が逆鱗に触れた事を知る珍妃だったが、時は遅かった。その場に居合わせた光緒帝も西太后の怒りを目の当たりにしては珍妃をかばいきれず、珍妃への棒打ちの刑に同意してしまうのだった。
その頃梁文秀の屋敷では、西太后からもらった宝玉に900日の祈りを捧げる青イン(インは竹かんむりに均)の儀式が終わったところだった。心から青インをねぎらった後、文秀は宝玉を西太后に還暦の贈り物と称して届けに行く。その裏の意図をすぐに理解する西太后だったが、文秀の大胆な中にも誠意を尽くしたその手法に感じ入り、不本意ながらも宝玉を貰い受けるのだった。
珍妃の処罰に対して涙する光緒帝だったが、外交では朝鮮半島上で日本軍が覇権を取ろうと動いているのを知る。軍の強化を李鴻章に命じ、宝物庫で10年前の対仏戦争時の戦利品であるフランス国旗を見つけ、その時の栄光が再び清国にあらんと対日戦争に向ける決意を露にするのだった。

<第13話 みどころ>
ドラマのサブタイトルにあるように、丁度日清戦争開戦前の清国の状況が物語に大きく関わってくる。歴史の詳細を述べると難しくなるがこの戦争は結果として日本が勝利し、清国の敗因理由の一つに軍備の不足・遅れがあったことを念頭に置いておくと関連人物の動きがわかりやすくなる。これが以前、西太后による軍事費流用の噂と結びついてくる事も思い出しておこう。

ドラマ「蒼穹の昴」第13話は12月19日(日)よる11時から放送。予告動画は番組公式サイトの「あらすじ」で視聴出来る。

あらすじ|NHKドラマ「蒼穹の昴」

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