17日、渡辺謙がドラマ化を渇望した「愛・命~新宿歌舞伎町駆け込み寺」放送!渡辺、永作らコメント動画公開
国内外で活躍する俳優・渡辺謙が、ドラマの題材としてぜひ取り上げたいと考えたのが、実在の人物、玄秀盛氏!今夜(17日)テレビ朝日で放送する『2011年ドラマ特別企画「愛・命~新宿歌舞伎町駆け込み寺』の主人公となる人物だ。番組サイトでは、主役を演じる渡辺謙、妻役の南果歩、主人公の生き方に感銘を受けたフリージャーナリスト役の永作博美のインタビューが動画で公開されている。共演は他に、風吹ジュン、緒形直人、かたせ梨乃、市毛良枝、伊武雅刀ら、演技派俳優が脇を固める。
主人公の玄秀盛氏は、弱者を救済するためのNPO法人「日本ソーシャル・マイノリティ協会」(現在は、一般社団法人「日本駆け込み寺」として活動)を設立し、日本一の歓楽街・新宿歌舞伎町の片隅に「新宿救護センター」(通称「新宿歌舞伎町駆け込み寺」)を開設した人物。ここは、暴力や家出、ストーカー、多重債務、虐待など社会の歪みから生じるさまざまな悩みを抱え、「警察や役所などに頼ることもできない人々の最後の"駆け込み寺"として開かれた。多いときには週300件以上の相談が寄せられる中、玄氏はこれまでに1万人以上もの人々を救ってきたという。
今では多くの悩める人々の相談に乗っている玄だが、彼自身どん底の幼少期をおくった。中学時代からグレはじめ、成人後には金の亡者となって30以上もの職を転々としてきた。しかし、白血病の原因ウイルスに感染したことを知ったときから、自らの死と向き合い、生きていることの証を得るために弱者救済のボランティア活動に目覚めた。社会の表裏、絶望感を知り尽くしたからこそ、悩みを抱え喘ぎ苦しむ人々を助けることができる。そんな彼の魂の叫びにも似た生き様を、ドラマ「愛・命~新宿歌舞伎町駆け込み寺」が描く。
ドラマは、平成13年、平山秀盛(玄秀盛氏)が、白血病を発症する可能性があるウイルスに侵されていることを知るところから始まる。ショックを受けた平山は吸い寄せられるように、フリーマーケット会場で、売られていた“聖母子の絵画”に近づいた。この絵を売っていたのが、フリーライターの中原洋子(永作博美)。
平山は、自身の発病を知り、これまでの傍若無人の生き方を改め、せめて死ぬまでに人のためになることをしようと決意し、ボランティア団体を新宿歌舞伎町で立ち上げる。NPO法人「日本ソーシャル・マイノリティ協会」、通称「歌舞伎町駆け込み寺」だ。
偶然再会した平山とフリーライターの洋子。平山の壮絶な生き方が、洋子のジャーナリスト魂に火を点けた。平山も洋子のルポが“駆け込み寺”のPRになると考え、洋子の申し出を受け入れる。
こうして、洋子は平山の度肝を抜く“駆け込み寺”のルポを始めることになる。そんな洋子は、やがて平山が決して誰にも見せない本当の姿を垣間見ることになり、平山は洋子にとって取材対象の域を超える存在となっていくのだった。
俳優・渡辺謙は、混迷を極めた2011年の日本で、「本音で生き、弱者を救うために命をかける」真実のドラマに真っ向から挑もうと決意し、このドラマを企画した。そんな渡辺の熱い思いを受け取ったのは、石橋冠監督。「2丁目3番地」「池中玄太80キロシリーズ」「昨日、悲別で」「終りに見た街」など、山田太一、倉本聡らの脚本家と組み、日本のテレビドラマ史に残る数多くの作品をしてきた人物。さらに、彼は、大沢在昌のハードボイルド小説シリーズ「新宿鮫シリーズ」の演出も手掛けてきただけに、「新宿歌舞伎町駆け込み寺」の拠点となる歌舞伎町をどのように見せるのか興味がわく。
脚本は、竹山洋が担当。1996年のNHK大河ドラマ「秀吉」や6年後の「利家とまつ~加賀百万石物語~」を執筆した作家。現代ドラマでは、松本清張の原作ドラマや、2時間ドラマのサスペンスなどで、人間の胸の奥のざらついた本音をうまくえぐりだしている。渡辺が渇望した、「本音で生き、弱者を救うために命をかける」真実のドラマを、竹山がどう描いたのか、今夜の放送が待ち遠しい。
「愛・命~新宿歌舞伎町駆け込み寺」は、テレビ朝日にて、今夜17日(土)夜9時から2時間半で放送。番組サイトには、主役陣3人のインタビュー動画が公開されている。また、イントロダクションでは、渡辺が、何故“玄秀盛”という人物にこだわったのかが詳しく紹介されている。混迷を極めた2011年の締めくくりにぜひとも視聴したい作品だ。
テレ朝「愛・命~新宿歌舞伎町駆け込み寺」番組サイト