「トンイ」第54話あらすじとみどころ:トンイ危篤!粛宗が恐れるオクチョンへの刑罰…

2012年05月06日07時39分ドラマ
(c) 2010 MBC

前回の53話では、消火活動に駆り出された者の中に、旱蓮草(カンレンソウ)の草履を履いた者を見つけ怪しんだチョンスが駆け付けたが、一足遅かった!オクチョンが送った刺客がクムを襲い、トンイが身を乗り出してクムを守り大けがを負う…「トンイ」番組サイトには、全2回のダイジェストと次回、第54回の予告動画が公開されている。
(以下、NHKBSプレミアムにて2011年04月~2012年06月放送時に紹介したものです)

【「トンイ」を2倍楽しむ】で、時代背景や実在の人物、各話のあらすじ(ネタバレあり、なし)、見どころ、豆知識などまとめて紹介している。



チョンスが見たのは、足音を消すために旱蓮草(カンレンソウ)で作った草履を履いた者だった。知らせを聞いた粛宗はすぐに駆けつけるが、医官は、トンイの傷が深く多量の出血でこのままだと命が危ないと…。そのころオクチョン(禧嬪)はまんじりともせず、暗殺成功の一報を待っていた。ところが、計画失敗を知ったチャン・ヒジェがあわててやってくる。そして禧嬪にすぐに逃げるように促すが、時すでに遅しで、トンイの私家に放火しトンイの命を狙ったのがオクチョンの母ユン氏と兄ヒジェは捕われてしまう。何があっても二人を守ろうとする二人は、拷問を受けても、すべては自分の仕業で、オクチョンは関与していないと言い張る。ところが、粛宗はこれがすべてオクチョンの仕業だとある人物から聞かされる。果たしてその人物とは?
ショックを受ける粛宗だが、世子のためにどうしてもオクチョンの命だけは助けてやりたいと考える粛宗だが…。果たして粛宗の下す審判は?

■粛宗が恐れた燕山君の悲劇
今回を待たずして、すでに極刑に値するほどの罪を犯しているオクチョン。粛宗はじめ重臣たちが何故オクチョンをもっと早くに裁いておかなかったのか?
これには、朝鮮王朝の暗い過去がある。その過去とは燕山君(ヨンサングン)の狂気にある。燕山君とは、王朝第10代王。名君、第7代王・成宗の長男だが、彼は生母尹(ユン)氏が毒薬で死罪にさせられたことが原因で心が壊れ、暴政を敷くようになってしまったのだ。「王と私」「王と妃」他にも、「宮廷女官チャングムの誓い」「女人天下」の冒頭はそれぞれこれに関連したエピソードが描かれている。他にも映画「王の男」は、燕山君の暴君ぶりを描いている。
粛宗はもちろん、重臣たちはオクチョンを処刑することで、オクチョンの子が燕山君のような暴君になるのを恐れたのだ。このオクチョンの処遇を巡って、西人は老論と少論に分裂する。老論はオクチョンに厳しく、西人はオクチョンに同情した穏便派。老論はトンイの子、後の英祖を推し、少論はオクチョンの子、世子であるのちの景宗を擁護する。このため、クム(後の英祖)は老論派に強く出れなくなる。詳しくは、【「イ・サン」を2倍楽しむ】の、英祖が恐れた党派、イ・サンが憎んだ党派とは(前半) で詳しく紹介している。

いよいよ最終回まであと7話。この後もう一波乱のあるトンイ。

NHKBSプレミアム「トンイ」番組サイト

kandoratop【作品詳細】【「トンイ」を2倍楽しむ】