韓国映画「シルミド」~イ・ビョンホンの「王になった男」まで国民5人に一人が見た「1千万映画」を動画ニュースで考察

2012年10月24日13時00分映画

韓国では、国民約5000万人の5人に一人が観た計算になる大ヒット映画を「1千万映画」と呼んでいるが、韓国ではこの偉業を果たした映画が7編出ており、NETTVニュースが、これに関して以下のような考察をし、動画ニュースで紹介している。

韓国で初めて「1千万映画」に名乗りを上げたのは、2003年の「シルミド」。1971年に韓国政府が極秘に進めた、朝鮮民主主義人民共和国の金日成首相暗殺計画と、それにかかわった韓国の「北派工作員」の実話を基にした映画。主演はアン・ソンギ。
続いては、2004年の「太極旗を翻して」(邦題:ブラザーフッド)。約 150億ウォンの興行収入を叩きだし、朝鮮戦争という古い素材を、チャン・ドンゴンとウォンビンという大人気スターを起用し、若い世代から大きな支持を取り付けた。当時、韓国国軍の適法性を毀損したという批判を受けるなど社会的に叩かれたが、興行としては大成功となった。
「シルミド」と「太極旗を翻して」が、韓国国民の現代史の痛みを現した映画に対して、その次に「1千万映画」となったのは朝鮮時代の暴君、燕山君を描いた「王の男」。2005年の作品で、カム・ウソン、チョン・ジニョンといった名優にイ・ジュンギという若手俳優を女形芸人役で起用。その姿が女性より美しいと言うことで、イ・ジュンギは一躍スターダムに上り、元祖“花美男”として今やアジア全域のトップ韓流スターとなった。
次は、2006年の「グエムル-漢江の怪物」。韓国では観客動員1300万人超と言う同国の歴代動員記録を塗り替える大ヒットとなった。怪物との戦いを描いているが、在韓米軍問題を痛烈に批判映画で、観客たちが日ごろの不条理を鋭く描いたということで韓国映画に金字塔を打ち立てた。
続く「海雲台」(邦題:TSUNAMI)は、2009年の映画。政治的主題ではなかったが自然災難に対する関心が最高潮に達した当時が反映され、大ヒットした。
2012年に入ってからは2編が「1千万映画」を出している。「泥棒たち」は「グエムル-漢江の怪物」が106日目に立てた記録を70日目で超えた、娯楽性の強い作品。チームで活動中の韓国の泥棒を描き、キム・ユンシク、キム・ヘス、イ・ジョンジェ、チョン・ジヒョン、キム・ヘスク、キム・スヒョンといった各世代のトップスターが大挙出演することで、公開前から注目を浴びた。
そして、2作目は、元祖韓流四天王として、今なお絶大な人気を誇るイ・ビョンホン初の時代劇「光海」(邦題:光海、王になった男)。第18代韓国大統領選を目前に控えた2012年9月に封切りした作品。朝鮮時代(1616年)を背景とした時代劇で、イ・ビョンホンは王と道化師の二役を演じたが、公開1か月にして900万人を動員し、このあといったいどれほど数字を伸ばすのかと、「泥棒たち」とともに期待の作品。

「光海」のチュ・チャンミン監督は、500万(の動員数)を超える映画は、時代と触れ合っていて、今が選挙シーズンでもあって、多くの人々がリーダーやリーダーに対して熱望する思いがあったため大ヒットしたのでは、と分析している。時代と社会とが共に成長して来た映画の中で代理満足させる映画が、「1千万映画」となれるのかもしれない。

このニュースは、韓国NATEニュースで視聴できる。
NATE|「1千万映画」の社会学

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