元夫と8年ぶりの対面、シングルマザーたちの未来は…ドラマ「シングルマザーズ」最終回あらすじ-NHK
12月12日に放送されたNHKドラマ10「シングルマザーズ」の最終回が放送され、大きな反響を呼んだ。劇中に登場するシングルマザーたちの置かれた現状はどれも厳しく、今尚現代社会が抱える一つの問題として考えさせられる内容だった。社会派ドラマを中心に放送してきたドラマ10の中でも記憶に残る傑作として語り継がれるだろう。
■最終回「嵐の予感!」
直(沢口靖子)がテレビに出ているのを見て、何かに突き動かされるように信樹(田中哲司)は涼太(山崎竜太郎)の学校の前に出かけた。涼太は久しぶりの父の顔を見て驚くがそ知らぬふりをする。大勢の中学生の中から、8年もの間息子の顔を見ることの無かった信樹はついに涼太を見つける事が出来ず、失意のうちに自宅に戻る。そしてひとりママ・ネットに信樹が依頼した弁護士から涼太への面会についての電話が来る。動揺して電話を切った直だったが、そこへ小田(山口馬木也)が現れた。別れた妻が年下のフリーターと再婚したことに憤る小田は、衝動を抑えきれずに直の前で暴れだしてしまう。直はDV加害者プログラムを受けながらも苦しみ続ける小田の姿に、直は小田が去った後を黙々と片付けながら信樹のことを思っていた。燈子(高畑淳子)らひとりママ・ネットのメンバーたちが戻ってきて荒らされた部屋に驚くが、そこへ再び小田が戻ってきた。小田は児童手当削減法案が事実上凍結したとのニュースを伝えにきたのだった。喜びに沸くメンバーたちをよそに、小田はまたひっそり帰っていった。
その頃、金治(若林豪)と雅子(田島令子)は鴎夢亭を閉めようかと話をしてきた。これを機会に洋輔(ユージ)も自分の人生を考えろといわれ、洋輔は絵を諦めて鴎夢亭を自分が継ごうと決意する。そして雪乃(忽那汐里)に一緒に店を手伝って欲しいと頼むが、すぐに答えられない雪乃を前に発言を取り消すのだった。
直はついに信樹から連絡があった事を思い切って涼太に伝えた。涼太は信樹を以前見かけたことを隠しつつ、まだ直に信樹を会わせられないと健気に振舞うのだった。一方、小田は再びひとりママ・ネットに姿を現し、燈子に自分の苦悩を打ち明けた。そこへ信樹が現れ、燈子は一目で直の別れた夫だと理解した。燈子に会いに来たという信樹に、小田は自分がDV加害者だったことを告げ、プログラムの存在や直にどれだけ恐怖を与えていたかという事を諭すのだった。良く考えるようにいわれて立ち去る信樹を見送り、燈子も小田が本当に落ち着くまではもうひとりママネットに来ないようにと静かに伝えた。その頃直は雪乃から相談を受けていた。洋輔のこと、自分の娘と洋輔が上手く行くかなど不安を語る雪乃に、直は洋輔が雪野の娘を心底可愛がっていることを認め、最後はしっかり二人で話し合うようにアドバイスした。
ある日、直を心配した涼太は下校後にひとりママ・ネットに寄って事務所で宿題を始める。通りすがる救急車の音で来客の足音に気付かなかった直は突然声を掛けられて驚く。信樹だった。最初こそ驚くものの、直は落ち着いて今まで自分が涼太を育ててきたという自負心を語り、そしてこれから涼太に何ができるのか考えて欲しいと静かに伝えた。強くなった直を前に、信樹は涙しながら事務所を後にする。はっきりと自分の意見を信樹に言えたことで、直はまた一つ自信をつけるのだった。洋輔は鴎夢亭を継ぐために、日々カレーを作り続けていた。そして将来の不安を感じながらも洋輔の言葉が嬉しかったと伝えに来た雪乃に、いつまでも待っていると決意の言葉を述べるのだった。
そして時は過ぎ、2012年。すっかり成長した涼太は、信樹から昼に会う約束を夜に変更して欲しいと連絡を受けていた。涼太は明るく大学進学のことや授業料について信樹に相談すると直に告げた。ひとりママ・ネットは定例のバザーを前に足の踏み場も無い程だった。メンバーはそれぞれに子育てと仕事に邁進する日々で、直も事務局長として忙しく立ち働いていた。シングルマザーたちは、小さな苦労を抱えながらもしっかりと日々を歩んでいくのだった。[完]
ドラマ「シングルマザーズ」は見逃し配信および特選ライブラリとしてNHKオンデマンドにて配信中。
シングルマザーズ|NHKドラマ10
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