たかが“ねじ”、されど“ねじ”俺たちの会議で誰かが生きる!東山紀之主演「七つの会議」最終回あらすじ、見逃し配信開始!

2013年08月05日20時24分ドラマ

居眠りハッカクこと八角(吉田鋼太郎)のフロンティア側への通報によって、すべてはフロンティアの知るところとなった!八角は建電を真っ当な会社にするためフロンティアに通報し、原島(東山紀之)は企業としての責任から、この不祥事を乗り切ろうとしたが…第4回(最終回)の放送を見逃した方のためにあらすじを紹介!NHKオンデマンドで見逃し配信も開始している。

■最終回「誰かが生きる」あらすじ
弁護士・加瀬の最後の聞き取りは坂戸だった。今回の不祥事は坂戸個人の罪だったのか?それとも…。

建電の社長宮野(長塚京三)は、親会社の社長も出席する特別な御前会議で、不祥事に関して問責される。本件をリコールした場合は、損害賠償は1000億円を下らない。親会社であるフロンティアが受ける打撃も尋常ではない。宮野はこの窮地を脱すべく打開策を原島にゆだねた。原島は、回収作業を急ぐ傍ら真相解明にも乗り出した。

八角は反省する坂戸を顧問弁護士と共に取り調べるが、坂戸は、強度不足のねじでコストダウンすることは、トーメイテックの江木社長から話を持ちかけられたと答える。しかし、会社はあくまでも、実生活で兄にコンプレックスを抱いた坂戸個人の仕業として、フロンティアと建電を被害者にしようとする。

原島は改修作業の準備を急がせていたが、そんな中、ねじ六の社長の元に坂戸が謝罪に現れる。坂戸の実家は、かつて町の小さな薬局だったが、大手スーパーの進出で潰された苦い経験があった。途中でねじ六を見捨てた坂戸は、“大が小を潰す”という実家が受けた不幸と同じことをしてしまった自分を恥じ、土下座をして三沢社長(甲本雅裕)に謝罪する。

会社の屋上で八角と原島が坂戸から、今回の不正に手を染めることになったいきさつを聞く。偽装はトーメイテックの提案だったと言う坂戸の話を、原島はトーメイテックの江木社長の元へ確認に出向く。原島は、共同偽装を否定する江木が、建電の内部事情にやけに詳しいことを不審に思い、社内に江木とつながっている人物がいるのではないかと疑う。しかし、どう調査しても建電の中に江木とつながる線は見つからない。そんな折、原島はフロンティアから天下りしてきた村西副社長と話をする。村西の実家も下請け工場で、父親からは仕事する者の心構えを言い聞かされていた。しかし、そんな村西の信念では、大企業のフロンティアでは通用せず、建電に出向させられたのだった。村西なりに建電に骨を埋めようとしていたが、今回の不祥事に関して蚊帳の外に置かれていたことを寂しく思っていた。去り際の村西の言葉に、原島は宮野社長とトーメイテックの江木社長が共通の趣味を持つ友人だということを知る。航空機の入札で受注を勝ち取るために、坂戸に今回の不正でコストダウンすることを示唆したのは宮野だった。

一方、八角は、同期の万年運転手の佐川から、宮野社長が不正に絡んでいたこと、さらには、20年前に、営業部長の北川もまた同じような隠ぺい工作を行っていたことを突き止める。当時北川は、強度不足のねじでコストダウンし、大手電鉄への新車両シート納入を勝ち取り、業界での建電の地位を確かにした。そして20年前、不正を示唆したのは、当時フロンティアから出向してきた現、フロンティアの常務の梨田だった。北川からすべてを聞いた宮野はこれをネタに、フロンティアに今回の不正の公表を指し止めさせた。

なんとか会社を正そうとしていた原島も八角も、結局企業の前で個人は無能なことを思い知る。原島はある決意をし、東都新聞の前に立った。

一か月後、マスコミが、建電のリコール隠しが内部告発で発覚したことを報じる。原島は、ねじ六に出向き、前払いや仮に東電が倒産してもねじ六へのねじの発注に支障はないことを報告し、謝罪する。会社を守れなかった原島だったが、今回の内部告発したことで、そこで働く人間として担当する下請け業者を守る職務と、強度不足のために起きるかもしれない大惨事も未然に防いだ。

弁護士・加瀬からの長い聞き取りが全て終わった。最後に加瀬は、原島に、建電のどこをそんなに愛したのか?と聞いた。人は愛していないものを正そうとはしないから…。

課員の前で原島は、「今回の不正を告白したのは自分だったこと。そして自分が坂戸の後任の課長に就いたのは、このリコール隠しを任すためだったこと。一時はその任を全うしようとしたが、ここでこの不正を見逃せば、また同じことが繰り返される。これを防ぐために告発した」と打ち明け、謝罪した。
課員たちは、内部告発した原島をエゴだと非難し、建電の社員を路頭に迷わせたことを責めた。
自分がやったことが本当に正しかったのか?入院する父を見舞った原島は、父(竜雷太)から「お前はがんばった」という言葉をもらう。自宅では、妻・江利子(戸田菜穂)がいつもと変わらぬ笑顔で出迎えてくれた。

東京建電は、営業一課を残し、新会社にその業務と社員を移し、北川ら3人の部長は地方に飛ばされ、宮野社長は特別背任容疑で告発された。坂戸は個人の損害賠償を免れ、実家のドラッグストアーを手伝っている。サノケン(豊原功補)は、新会社で早くも社内政治家として活動を始めた。残務処理として引き続き改修作業の責任者には副社長の村西が、原島は課長として、八角は愛妻弁当持参で、今は居眠りしていない。やり手の住田も残り、まだまだ半人前の佐伯(田口淳之介)をしごいている。

タイトルになった“七つ”というのは、具体的な数字ではなく、“会社で繰り返されるたくさん”の会議を意味している。たかがねじ1本、されどねじ1本!社員を路頭にまよわせたと非難された原島は、強度不足のねじから多くの人命を危機から救った。そしてそれを決心させたのは、「七つの会議」ではなく、ホワイボードも議事録もない、会社を正そうとした原島と八角とそして坂戸の3人だけの「俺たちの会議」だったことに、このタイトルの意味を感じた。
同じ原作者・池井戸潤の作品をドラマ化した「半沢直樹」がTBSで人気放送中だが、賑やかな演出の「半沢直樹」に対して「七つの会議」は、演出も映像も全て抑え目ながら、それが、サラリーマンがそれぞれの立場で抱える葛藤と苦悩をうまく表現し、見ごたえたっぷりのドラマに仕上っていた。ドラマを見逃した方はNHKオンデマンドで見逃し配信中。また、<<各話のあらすじ>>から全4回のあらすじを紹介しているので参考にどうぞ。

<出演者>
東山紀之 (主演・原島万二役)
吉田鋼太郎 (八角民夫役)
眞島秀和 (坂戸宣彦役)
田口淳之介 (佐伯浩光役)
石橋 凌 (北川誠役)
長塚京三 (宮野和弘役)

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NHK土曜ドラマ「七つの会議」
NHKオンデマンド「七つの会議」<終>4回 誰かが生きる