ワタシの魔法の力で魔女も魔族もみんな笑顔にしてみせる！　「魔法少女隊アルス」－バンダイチャンネル

2004年4月よりNHK教育で放映されたファンタジーアニメ「魔法少女隊アルス」の第1話と第2話がバンダイチャンネルにて無料配信されている。

アルスは魔法に憧れる、いや魔法を信じている11歳の少女でした。弱いものイジメや曲がったことが嫌いで、本当に魔法があったら世の中を笑顔に変えてあげるのにといつも思っていました。今日も授業中に生徒の一人がからかわれていると、「先生～、魔法使ってもいいですか～？」の合図とともにアルスは大暴れしていじめっ子たちをやっつけてしまうのでした。そんなアルスはいま信じられないことに魔法の世界にいました。どうして？　確か教室で……、屋上へ行って、大事な本を……どうもはっきりしません。でも、ここは魔法の世界のようです。鬱蒼と生い茂った森にいたアルスの目にはヘンテコな妖精や上空をホウキに乗って飛んでいる魔女が映っています。“あ、きっと夢なんだ……”でも例え夢でも魔法の世界にやってこれてアルスは大喜び。妖精を抱えて小躍り、ところがここは夢ではなかったのです。何とアルスは上空の魔女から攻撃されて、妖精もろとも捕まってしまったのでした

雨宮慶太原作の魔法少女ファンタジーアニメ。NHK教育で放送されていた児童向けバラエティ「天才ビットくん」の枠内で放送されていた。同番組がバラエティで、本作の「魔法少女隊～」というタイトルから、明るい魔法少女モノをイメージしていた視聴者をいい意味で裏切った快作だ。主人公アルスは魔法界へとやってきた人間の女の子。人間を笑顔にしてくれる魔法のチカラを信じていたが、彼女の流れ着いた魔法世界は争いが絶えず、魔法使い同士の差別が存在していて、夢見ていた世界ではまったくなかった。だが、魔法が使えるこの世界なら、自分の力で変えていけるのでは、と孤軍奮闘する。登場人物はみな心に闇を抱えていて、それゆえ真っ直ぐなアルスと対立するのだが、やがてアルスに引かれ協力していくようになってくれる。どちらかといえば暗めのファンタジーアニメだが、アルスの持つ“信じる力”と“努力”で魔法世界を少しずつ変革していくのは観ていて小気味よい。アルスが失踪した父親からもらったという“真の魔道書”、対立している魔族が発動させようとしている“黒魔法”など多くの謎がアルスの活躍の裏に背景として流れていて、子供枠で放送されていのが信じられないほど、大人も十二分に鑑賞できる素晴らしい仕上がりだ。

■キャスト
アルス：小島幸子／シーラ：桑島法子／エバ：広橋涼／アテリア：田中敦子／グランドマスター：来宮良子

バンダイチャンネル「魔法少女隊アルス」