遂に封切!イーストウッド最新作「チェンジリング」タイトル意味は“取り替え子”

2009年02月20日13時15分映画

遂に2月20日(金)より全国公開となったアンジェリーナ・ジョリー主演のクリント・イーストウッド最新作「チェンジリング」は、全ての母親たる女性たちにとって最も戦慄となる“取り替え子”の実話ベース作品だ。

主演の人気オスカー女優であるアンジェリーナ・ジョリー。彼女は私生活では良き母として知られている。どれだけ多忙であっても子育てから手を抜くことをなく、そして母たる喜びを高らかに宣言する彼女の姿は多くの女性から強い共感を得ている。

そんな彼女が主演を果たした本作「チェンジリング」の舞台は、1928年のロサンゼルス。或る日、電話会社勤務のクリスティン(アンジェリーナ・ジョリー)の9歳の一人息子・ウォルターが誘拐される。5か月後、警察の手によりウォルターは保護され、一安心のクリスティンと思いきや、警察が連れてきたの子供は、なんとウォルターではない明らかな別人だ。ここから、あまりにも戦慄な展開が始まる。なぜならば、警察は彼こそウォルターだと言い張るからだ。5か月も経てば子供は変わると無茶苦茶な主張を繰り出す。母親であるクリスティンが息子を見誤るはずがないのだが、警察は耳を貸さない。それどころか、クリスティンを精神疾患者扱いし、被害者であるはずの彼女を追い詰めていく。だが、息子の生存を信じるクリスティンは警察を相手に孤独な戦いを始める。そう、これは警察組織の腐敗と戦った果敢な母親の実話の物語なのだ。

アンジェリーナ・ジョリーは本作にて、美貌の佇まいをかなぐり捨てて、子供を奪還するために孤独に闘う母親を熱演する。彼女は良き母であるがゆえに、ヒロインの心情を奥深く理解した。そのシンクロニシティは圧巻だ。敵役となる名優、ジョン・マルコビッチとの共演もおおきな見どころ。巨匠クリント・イーストウッドのさすがの演出は本作でも冴え渡り、人間心理の暗闇を浮かび上がらせる。

本作のタイトルとなった「チェンジリング」とは“取り替え子”の意。ヨーロッパに昔から伝わる民話で、妖精が人間の子供をさらい、その後に置いていく妖精の子のことを意味する。とても象徴的なタイトルである。

本作は2月20日(金)より、日劇3ほか全国ロードショーとなった。予告編および最新ニュースは公式サイトにてチェックできる。どれだけ祈り続ければ、あの子は帰ってくるのか―――観客はヒロインの視点から、母たる女性の強い意識を追体験することになる。

映画「チェンジリング」 公式サイト