国立天文台、皆既月食を4月4日19時からインターネットでライブ中継

国立天文台は、4月4日の皆既月食をYouTubeとニコニコ生放送で19時からライブ中継する。
月食は、地球の影の中を月が通過することによって、月が暗くなったり、欠けたように見えたりする現象。太陽-地球-月が一直線に並ぶ満月のときだけに起こる。
ただし、太陽の通り道(黄道)に対して月の通り道(白道)が傾いているため、満月は地球の影の北側や南側にそれたところを通る。そのため、満月のたびに月食が起こるというわけではない。
地球の影には、「本影」(太陽光がほぼさえぎられた濃い影)と、「半影」(本影を取り囲む薄い影)の2種類があり、月がどちらの影に入り込むかによって月食の呼び方が変わる。
月の一部または全部が半影だけに入った状態が半影食で、月の一部または全部が本影に入った状態が本影食。月の一部だけが本影に入り込む現象が「部分食」、月のすべてが本影に入り込む現象が「皆既食」となる。
今回は、皆既食だけでなく部分食の始めから終わりまでを日本全国で見ることができ、皆既食の継続時間は約12分間となる。
部分食の始めが19時15.4分、皆既食の始めが20時54.2分、食の最大(食分)が21時00.2分(1.005)、皆既食の終わりが21時06.4分、部分食の終わりが22時45.1分で、この時間は日本中どこで見ても変わらない。
ちなみに、食分とは、月食の欠ける深さを表す数値で、食分が1.0以上になると月が本影に完全に入り込み皆既食となる。
ライブ中継では、国立天文台三鷹キャンパスから、部分食のはじめから終わりまでの約4時間を中継する。
前回、日本で見ることができた皆既月食は2014年10月8日に起こったが、次回、日本で見ることができる皆既月食は2018年1月31日となっており、この機会にぜひともライブで見ておきたい。
◇国立天文台「皆既月食を観察しよう 2015」キャンペーンサイト