『パシフィック・リム』のデル・トロ監督が描くダーク・ファンタジー『パンズ・ラビリンス』はHuluで配信

TEQUILA GANG Y ESPERANTO FILMOJ | BBB
スペイン内戦で父を亡くしたオルフェ(イバナ・バケーロ)は妊娠した母と母の再婚相手で独裁政権軍大尉ヴィダル(セルジ・ロペス)の元、森の中の砦に行くのだが、そこはレジスタンスとの戦場だった!オルフェは現実から逃げるようにおとぎの世界へ…ギレルモ・デル・トロ監督『パンズ・ラビリンス』はHuluで配信。
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日本人にはあまり馴染みがない「スペイン内戦」。1936年から39年にかけ、第二共和政期のスペインで勃発した内戦で、スペイン陸軍が第二共和国政府に対してクーデターを起こした。マヌエル・アサーニャ率いる人民戦線政府(共和国派)フランシスコ・フランコ率いる反乱軍(ナショナリスト派)が戦い、多くの国民が犠牲となった。内戦はフランコ率いる反乱軍が勝利したものの、内戦終了後も混乱は続いた。反乱軍は人民戦線軍の残党を徹底的に弾圧し、とらえた兵士の約5万人に死刑判決を出し、その半数以上を処刑した。この戦いを描いた作品(映画)は数多く作られ、有名なところではヘミングウェイ原作、ゲイリー・クーパー、イングリット・バーグマン主演『誰が為に鐘は鳴る』(1943)、ビクトル・エリセ監督『ミツバチのささやき』(1973)、ケン・ローチ監督『大地と自由』(1995)などがある。
現在Huluで配信中、デル・トロ監督『パンズ・ラビリンス』もスペイン内戦後の独裁政権軍とレジスタンスとの戦いを描いた作品である。
大のアメコミ好き、ゴジラなどの特撮映画好きで有名なギレルモ・デル・トロ監督。それまでデル・トロ監督作といえば、ちょっとマニアック、オタク系に扱われていたが、『パンズ・ラビリンス』は第79回アカデミー賞で撮影賞、美術商、メイクアップ賞でオスカーを受賞。第59回カンヌ映画祭に正式出品、全閉映画批評家協会賞、ニューヨーク映画批評家協会賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞など数々の賞を受賞し、一気にメジャーに躍り出た。その後、デル・トロ監督は『ホビット 思いがけない冒険』(2012)、『ホビット 竜に奪われた王国』(2013)、『ホビット 決戦のゆくえ』(2014)の脚本を手がけ、自らメガホンを取り2013年公開された『パシフィック・リム』は世界的大ヒットとなった。
2006年公開『パンズ・ラビリンス』は、夢見がちな一人の少女の物語なのだが、日々、人の命が軽んじられる極限状態に置かれ、現実逃避する少女の心の中が描かれている。少女が描く幻想の世界は、決して幸せに満ちあふれたものではなく、ダーク・ファンタジーの世界。しかし、最後に少女が辿り着いた場所は…。デル・トロ監督が描いた幻想の世界は非情に美しくもあり、残酷でもある。残念ながら小さいお子さん向きではないのだが、大人が楽しめるファンタジー作品として、世界的に高い評価を得ている。『パシフィック・リム』のようなロボット合戦ではないが、『ハリー・ポッター』シリーズ(特に後半)や、『ロード・オブ・ザ・リング』がお好きな方にはオススメ!
■あらすじ
スペイン内戦後、戦争で父を亡くしたオルフェ(イバナ・バケーロ)は妊娠している母と一緒に、母の再婚相手で独裁政権軍の大尉ヴィダル(セルジ・ロペス)の元へ行く。ヴィダルはレジスタンスとの戦いの最前線、森の砦にいた。生まれて来る子どものことだけを考えているヴィダルは、オルフェのことをぞんざいに扱う。妊娠中で体調を崩した母もオルフェのことをかまえず…そんな中、唯一家政婦のメルセデス(マリベル・ベルドゥ)だけが、オルフェのことを気にかけてくれた。
そんなある日、オルフェの前に妖精が現れ、森の奥底にある迷宮へ導く。そこには番人のパン(ダグ・ジョーンズ)がおり、オルフェに「あなたは地底の王宮の姫君の生まれ変わり」だと言う。パンはオルフェが地底の王宮の姫に戻るために、3つの試練を与えるのだが…。
【パンズ・ラビリンス】(2006)
監督・脚本・製作:ギレルモ・デル・トロ
撮影:ギレルモ・ナバーロ
音楽:ハビエル・ナバレテ
出演:イバナ・バケーロ、ダグ・ジョーンズ、セルジ・ロペス、アリアドナ・ヒル、マリベル・ベルドゥ、アレックス・アングロ、マノロ・サロほか。
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スペインの内戦後、独裁政権軍とレジスタンスとの過酷な戦場で、少女が現実と幻想の世界を行き来する…『パシフィック・リム』のギレルモ・デル・トロ監督作、美しくも悲しいダーク・ファンタジーの最高峰、アカデミー賞オスカーを獲得した『パンズ・ラビリンス』はHuluで配信。
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