<トンイ>と<イ・サン>をつなぐ本格史劇「大王の道」8/1BS日テレで開始!第1~5話あらすじと関連動画

2016年07月31日22時35分ドラマ

イ・サンの父であり、悲劇的な最期を遂げた思悼世子(サドセジャ)にスポットライトをあてた巨匠イ・ビョンフン監督の歴史大作「大王の道」が、明日8月1日(月)より月~金の昼12時から全34話、日本語字幕版で放送する!第1話~5話のあらすじと見どころを紹介、YouTubeで予告動画を背景に主題歌の流れるミュージックビデオが公開されている。
最近の韓国史劇は、美しいメロディーのドラマ音楽やクラシック調の壮大な音楽を使うことが多いが、本作は、まだそうした試みがされる前の作品。大音響のちょっぴり古いオープニング曲を楽しまれたい。

「大王の道」は、朝鮮王朝22代王イ・サン(正祖)の父、思悼世子(荘献世子)を軸に3世代にわたる権力者の栄光と悲劇を描いた作品。韓国でMBCが1998年4月~8月にかけて全34話で放送した作品。

ドラマの背景は、18世紀の朝鮮王朝21代王の英祖の治世。当時は党派の争いが激しく二大党派の老論と少論が熾烈な権力争いに明け暮れていた。同じ時代を描いたドラマに「秘密の扉」や映画『王の運命』がある。ぜひこうしたドラマと見比べてみてほしい。
派手な演出などはないが、悲劇の朝鮮王朝の中期以降を知るにはぜひとも観ておきたいドラマだ。
このころの様子は、【「イ・サン」を2倍楽しむ】で、朝鮮王朝や党派について詳しく紹介しているので参考にされたい。

【作品詳細】 【各話あらすじ】

■第1話 辛壬士禍(しんじんしか)
時は1721年。朝鮮王朝第20代王の景宗1年、王世弟のヨニン君(のちの英祖)が暗殺されそうになる。その事件後、英祖が王位を引き継ぎ21代王となる。しかし、この事件に巻き込まれたことで彼の人生は変わってしまい一生消えない傷を残すことになるのだった…。
25年後、英祖は、「兄の景宗に毒を盛ったという疑いを持たれ、息子の思悼世子(サドセジャ)を死なせてしまった」という、一生消えない過去を思い返す。
英祖の息子の思悼世子は、療養中としながら内官相手にくだらない遊びに興じる毎日を送っていた。
思悼世子は父である王の英祖と折り合いが悪く、禁句だった「景宗の死の真相」を質問し、王を激怒させる。
英祖が涙ながらに恋しがる卑しい身分出身の母とは「トンイ」のヒロイン。つまり、「トンイ」のドラマに出ていた“延礽君=ヨニン君(幼名:クム)”こそが英祖のこと。そして、そんな父と折り合いの悪い思悼世子こそが、ドラマ「イ・サン」の序盤に登場するサンの父。第1話で紹介している“辛壬士禍”とは、世弟・ヨニングンによる代理聴政問題に端を発した少論による老論への最大の粛清のこと。詳しくは【「イ・サン」を2倍楽しむ】の(3)「英祖が恐れた党派、イ・サンが憎んだ党派とは(後半)」で詳しく紹介している。

大王の道■第2話 葛藤の始まり
亡き母である淑嬪チェ氏の最期を、思い出しながら涙する英祖。王位についたものの、彼はいつも愛する母が卑しい身分ということで肩身の狭い思いをしていた。そんなことから、英祖は貞聖王后ともうまくいかなかった。
一方、辛壬士禍の真実を確かめようとしたせいで、父子間に溝が出来てしまい、いつの間にか思悼世子は英祖を恐れるようになっていた。英祖は思悼世子にただただ厳しく接し、思悼世子は妻の恵嬪ホン氏に支えられ、何とか英祖の寵愛を受けられる息子になろうと思悼世子は努力するのだが…。
英祖が溺愛していた王女の内、幼い方、和緩(ファワン)王女は、「イ・サン」では、叔母でありながらもサンの暗殺を企てた王女。そして、世子の良妻である恵嬪を「宮廷女官チャングムの誓い」では敵役を演じたホン・リナが演じている。恵嬪は歴史上にも素晴らしい人物とされており、宮中のことなど全般を記した書物“閑中録”を残している。何かあると乱心して口と耳を洗う英祖。これは実際にあった英祖の癖で“閑中録”にも記されている。劇中、洗った水を世子の宮殿に捨てさせるシーンがあるがのでお見逃しなく。

大王の道■第3話 和平姫への寵愛
思悼世子と和協姫は、英祖が寵愛する和平姫の宮殿への出入りを禁止されていたが、英祖の目を盗んで和平姫を見舞う。しかし、これが英祖にばれてしまい、思悼世子は階段から突き落とされてしまう。東宮に運ばれた世子がうわごとで「ハン尚宮…」と呼ぶのを聞いた恵嬪は、これを不審に思いハン尚宮について調査するが、彼女の意外な過去に驚く。ハン尚宮は、幼いころから世子に英祖について悪感情を抱かせるようなことを吹き込んでいたのだった。
一方、英祖は、思悼世子を心配するどころか、和平姫ばかりに愛情を注ぎ、さらには懐妊していることを知って大喜びする。
ハン尚宮はいったい世子に何を吹き込んでいたのか?そして彼女の正体とは?

大王の道■第4話 ムンの本性
英祖の子供を産みたいと願う女官のムンはミン尚官に呼び出され、はかない夢を見るなと叱責される。そのころ和平姫の懐妊に大喜びの英祖は、世子への態度も軟化させていた。ところが、ムン女官はソングクを利用して、英祖に近付こうと計画を企て、英祖が世子への態度も軟化させたのは、「妊娠した和平翁主のために、世子を可愛がっているふりをしている」とのうわさを流す。宮中内で流れる悪い噂を耳にした世子は激怒し、英祖に逆らい娯楽にふける毎日を送るが、そんな夫に惠嬪ホン氏は献身的に尽くす。
悪女ムンを演じたのは、日本でも芸能活動をしていたユン・ソナ。この後も悪女に徹底するのでお見逃しなく。

大王の道■第5話 息子への憎しみ
和平姫はムンに噂を流した罪を問い詰めている最中に陣痛に襲われ、死産してしまう。和平姫が生きていることを知ったムンは自ら命を絶とうとするが、その和平姫までもが他界。英祖は、寵愛していた和平姫の死により深い悲しみに暮れ、せっかく軟化していた思悼世子への態度も一変させる。ムンの広めた噂もあながち間違いではないとも取れる父の豹変ぶりに深く傷つく世子。
そんな中、英祖は父・粛宗の陵墓に参拝することになり、これに同行したい世子は、義父のホン・ボンハンに頼み、参拝に同行できるように手配するのだが…。
胸が苦しくなるような英祖の思悼世子への仕打ちが続く。深まる父子の溝は、今後どんな悲しい展開を見せるのか?

■豆知識:英祖と思悼世子の本当の関係は?
ドラマで描かれた父子関係は、実際はどうだったのだろうか。歴史書によると、父子の関係は初めからこうではなかったとある。一人息子を溺愛し、1歳にして世子に定めたとある。また、思悼世子についても、聡明で文武に秀でた少年だったようだ。同じ時代を舞台にしたドラマ「ペク・ドンス」紹介記事で思悼世子について詳しく紹介しているので参考にされたい。
ところが、当時の王宮のことを克明に記した「承政院日記」には、思悼世子の悪意の仮説や憶測がたくさん記されており、これに胸を痛めた息子のサンが、正祖として王位についた後、「洗草」という行事で思悼世子の悲しい事件にかかわるすべてを消した。(これについては「イ・サン」のあらすじ43話で詳しく紹介)。 そのため、英祖と思悼世子の関係およびこの後のおぞましい事件に関しての記載は残っておらず、いろいろな仮説が立てられた。本作のこの後のストーリー展開については、知りえた史実を基に描かれた仮説の一つとして視聴されたい。

YouTube「周炫美1998 大王の道 主題歌」MV
BS日テレ「大王の道」番組公式サイト
 ※2016.08.01(月)~  月~金の12:00~12:55

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