【韓ドラコラム】コン・ユが演じた“トッケビ”は韓国昔話のラスボス?
超話題作「トッケビ」の邦題と日本版ポスターが初公開されたが、「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」でコン・ユが演じた“トッケビ”とはいったいどんな存在なのか?昔話に登場する“トッケビ”と、ドラマでコン・ユが演じた“トッケビ”を比べてみよう。予告動画は公式サイトで公開される。
●邦題&リリースについてはコチラ⇒邦題は「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」!18年早春リリース&日本版ポスター初公開
トッケビが登場する昔話に『フンブとノブル』がある。簡単にストーリー紹介すると…
強欲な兄ノルブに、追い出されてしまった心優しい弟フンブ一家。フンブは怪我をしたツバメの手当てをしてやる。翌年助けたツバメがひょうたんの種を庭に落し、育ったひょうたんの中から、金銀財宝がどっさり出て来て大金持ちに。
それを知ったノブルはフンブの真似ようとするが、ケガしたツバメが見つからない。そこでツバメの足を折って、治してやる。翌年そのツバメがひょうたんの種を庭に落とすが、待ちきれないノブルはひょうたんをのこぎりで切る。すると、中からトッケビが出て来てノルブは懲らしめられる。嘆くノルブに、フンブが一緒に暮しましょうと、優しく声をかけて兄弟一家は仲良く幸せに暮らしたとさ!
何やら日本の昔話『舌切り雀』に似ているが、『舌切り雀』はつづらの中から妖怪が出てきたが、『フンブとノブル』でひょうたんから出てきたのがトッケビ。どうやら昔話の中のトッケビは勧善懲悪のラスボスのようだ。
聞きなれないトッケビを日本語訳ではお化け、妖精、鬼などと訳されることが多いが、イケメンのコン・ユをお化けとは失敬だ。かといって身長184cmもあるコン・ユにティンカーベルに代表される妖精はピンと来ない。正式な邦題が決まるまで使われたのが鬼!
現代の韓国人の中には、トッケビと聞いて「角がある、こん棒(トッケビ棒)を持っている」という鬼の特徴を上げる人もいるようだが、これは日本式の鬼とごっちゃになっているらしい。
確かに、『泣いた赤鬼』のように心優しき鬼もいるが、一般的に日本では「悪者、角、牙、裸体に虎革のパンツ」が特徴の鬼。少なくとも日本のイメージの鬼ではラスボス・トッケビも立つ瀬がない。
トッケビの特長をまとめると…
・姿は人間に似ている。
・イタズラ好き。
・特殊能力を持つ。
・勝負事が大好き。
・赤い色(小豆、血液)が苦手。
・悪人を懲らしめ、善人には富などの恵みで報いる。
劇中のトッケビは見事なまでにこうした特徴をエピソードの中に盛り込んでいる。第3話では、追い出した死神(イ・ドンウク)に馬の血で復讐され、トッケビがある場所から出てこれないという、情けないコン・ユの姿も見られる。これがどこで見られるのかはドラマで確かめてほしい。
また同じ第3話では、ヒロインのウンタク(キム・ゴウン)を救出する場面もある。ドラマ「ホテリアー」などでもおなじみのサラ・ブライトマンの「♪Time to say good bye」をバックに、コン・ユとイ・ドンウク(死神)が登場するシーンだ。
青白い光を背に受けるコン・ユを見ると、妖怪や妖精、ましてや鬼なんてもってのほか。
「神のような存在、力を持つ特別な者」と解釈し、無理に訳さずにトッケビのままで大正解だ!
※近頃の韓ドラは、トッケビ以外にも宇宙人や幽霊、人魚など恋の相手がバラエティ(?)に富んでいる。これについては、“恋の障害”考①と“恋の障害”考②で紹介しているのであわせてお読みください。
【「トッケビ」を2倍楽しむ】では、今後も本作の見どころや、時代背景、インタビュー、各話のあらすじ、キャストの魅力や豆知識をまとめていくのでお楽しみに。
◇「トッケビ」公式サイト
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