嵐の大野智主演の家族で楽しめる密室パズルミステリー「鍵のかかった部屋」が特別篇になって明日5月11日、8年ぶりにフジテレビ月9枠に帰って来る！エピソード1「佇む男」は、防犯オタクの榎本（大野智）、新米弁護士の純子（戸田恵梨香）、上司の芹沢（佐藤浩市）が葬儀会社社長の死亡事件の密室トリックを解く！番組公式サイトに予告動画公開されている。



「鍵のかかった部屋」は、ホラーミステリー作家の貴志祐介の人気シリーズの小説。2012年にドラマ化され、主題歌は嵐の「Face Down」。ミステリアスな歌詞が大野演じる榎本径（えのもとけい）を連想させた。ドラマと共に主題歌も大ヒット。日刊スポーツドラマグランプリやギャラクシー賞マイベストTV賞などなど、その年の数々の賞を総なめした。大野自身も「月9初主演作でもあるので、とても思い出深いドラマ」と語っている。物語は奇才の防犯オタク・榎本径（大野智）が、弁護士の青砥純子（戸田恵梨香）と芹沢豪（佐藤浩市）とともに難解な密室事件を解明していく。

大野演じる榎本は、大手警備会社の社員だが、普通の警備会社社員とはかなり異質の存在で、本社ビル内の暗い廊下の奥にある備品倉庫室日々ひたすらセキュリティ（特に鍵や錠前）の研究に没頭する、いわゆる“防犯オタク”なのだ。性格は冷静沈着でとっつきにくく、一見近寄りがたい風体で、鍵や錠前をはじめとした防犯アイテムの知識はもちろんのこと、物理や化学、建築などに関するあらゆる基礎的理論にも造詣が深く、「この世に破れない鍵はない」と自信を持つマニアックな男だ。

このドラマは二重構造のミステリーとなっている。というのは、榎本が謎解きするのはあくまでも密室トリックのみ。だからそのあとの犯人捜しなんて興味がないのだ！ここから先を、純子や芹沢が推理し犯人を暴き出さなくてはならない。ところが榎本は、自身は意識しないがどこか人を小馬鹿にしたところのある鍵オタク。そんな榎本の力を借りて事件を解決する純子は、本心では榎本を泥棒ではないかと疑っている。一方、芹沢は、“時は金なり”を地で行くやり手で、純子の持ち込むお金にならない刑事事件には興味ないが、榎本の華麗な推理に魅了される。もっともオタクな榎本とは全くソリが合わないが、榎本の推理のおかげで敏腕弁護士として噂が広まっていき、それがまんざらではない俗物人間。この3人の関係性や掛け合いがコミカルで面白い。

また、持ち込まれた密室のトリックを、榎本は事件現場の部屋の模型を作って推理する。ステイホームの今、注目のリモート推理だ。榎本の部屋には、手先の器用な大野にぴったりの様々な鍵の小道具が用意されている。そして榎本が推理を口にするのだが、これが早口で専門用語の長台詞。これには大野も相当手こずらされたようで、1年半ぶりの2014年正月に放送されたSPドラマでは、「自分ではキレよく、早口で動いているつもりでも監督に“もっと早く動いて”なんて言われてしまった」と明かしていた。また、この長ゼリフと共に注目を集めたのは、ひらめきが脳裏によぎって謎が解けるまでの瞬間、整った大野の横顔の大写しと共に行われる指スリスリ。そんな大野にウットリしたファンも多かったはず。ところでこの指スリスリは大野自身が考えたとか。

エピソード１「佇む男」は、2012年4月16日15分拡大版で放送された、密室で死亡した葬儀会社社長の事件の謎に挑む。明日の放送では1時間枠で放送されるので、冒頭の3人の出会いのシーンはカット、またはダイジェストとなるかもしれない。そこで簡単に3人の出会いを説明しておこう。

■3人の出会い
芹沢法律事務所で働くことになった新米弁護士の純子（戸田）は、初出勤早々にクライアントに会いに行かされるが、芹沢（佐藤）に依頼の報告すると、「金にならない仕事を引き受けたとドヤされてしまう。芹沢は別件で銀行の頭取と巨大金庫の中で仕事中。ところが、金庫の外で待っていた純子が誤ってボタンを押したために巨大金庫の扉が閉まってしまう。金庫は次の営業開始時間まで開かないシステム。唯一解除の方法を知っている頭取は芹沢と一緒に金庫の中。そこに登場したのは東京セキュリティの榎本径（大野）。行員は「絶対に開かないシステムだ」と追い払おうとするが、榎本は器用な指先とパソコンを駆使してわずか10数分で金庫の扉を開ける。

■あらすじ
東京総合セキュリティに勤める榎本（大野）は、弁護士・純子（戸田）に頼まれ、先輩弁護士の芹沢（佐藤）と密室事件の現場へ。そこは、葬儀会社の社長・大石の遺体が見つかった山荘。警察は、山荘が密室だったこと、大石が末期のがんを患っていたことから自殺と断定したが、大石の友人・円山（浜田晃）と司法書士・日下部（堀部圭亮）は疑念を抱き、芹沢に調査を依頼した。榎本らを山荘に案内した日下部は、遺体を発見した日の状況を説明し始めた。その日、日下部は、大石の甥で葬儀会社の専務・池端（風間杜夫）と山荘に赴いた。窓から部屋を覗くと人影が見えたため、窓を破って室内に入ると、大石が部屋のドアを背にして体育座りのような姿勢で死んでいた。脚の前には重厚なテーブル。そのテーブルはどっしりとしたソファで固定、また、ドアには天井から床まで白幕が張られ、遺体はそこに座っていた。純子が日下部の説明を聞くなか、芹沢は「大石は自殺だろう」と、榎本に同意を求める。と、榎本はドアとテーブルの間に遺体と同じ姿勢で座っていた。
後日、純子は、芹沢を連れ、榎本を訪ねた。「備品倉庫室」と書かれた薄暗い倉庫にいた榎本は、ふたりに山荘を完璧に再現した模型を見せた。一度の入室ですべてを記憶したという榎本は、大石が自殺かどうか、検証すると言い出し…。

「鍵のかかった部屋 特別編」は明日5月11日（月）フジテレビにて夜9時から放送。予告動画は番組公式サイトで公開中だ。

出演者：大野智、戸田恵梨香、佐藤浩市　他
原作： 貴志祐介「鍵のかかった部屋」「狐火の家」「硝子のハンマー」(角川文庫)　
脚本：相沢友子　他　
演出： 松山博昭、加藤裕将、石井祐介　

◇フジテレビ「鍵のかかった部屋」番組公式サイト

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