Netflix「アンという名の少女2」第9-最終回あらすじ見どころ:かつてのわれらは今のわれら~この世界に増大する善
フィリップス先生が去り、新任の女性教師ステイシー先生がアヴォンリーに変化をもたらす!そしてアンはついに将来の夢を見つける!Netflixで全シーズン独占配信中「アンという名の少女」シーズン2の第9話と第10話(最終回)のあらすじと見どころを紹介しよう。
シリーズ「アンという名の少女」は世界中で愛されるカナダの小説家ルーシー・モード・モンゴメリによる不朽の名作『赤毛のアン』をNetflixとカナダCBCが共同でドラマ化した作品(2017年~2019年)。【「アンという名の少女」を2倍楽しむ】ではシリーズの見どころや、シーズン1各話の詳しいあらすじと見どころをまとめて紹介している。
シーズン2は原作にない登場人物とエピソードがくわえられ、同性愛、人種差別、女性の自立が追及され、アン、マシュー、マリラの過去のトラウマなども描かれる。
※【シーズン2各話のあらすじと見どころ】
前回紹介した第7話では、ジョセフィン邸でのパーティーでアンとコールは解放された気分になったが、ダイアナは大叔母の恋愛にショックを受けた。また、ギルバートと一緒に農場経営をするためにアヴォンリーにやって来たバッシュは、偏見と人種差別で辛い目に遭うが、そのおかげで素敵な女性にも出会えた。そしてフィリップス先生と結婚するプリシーは教会から逃げ出し、フィリップス先生はアヴォンリーを去った。最終章となる9話と10話では新任の女性教師が現れたことで、アヴォンリーに変化が起きる。
■第9話「かつてのわれらは今のわれら」
斬新な教育法を携え、原動機付き自転車に乗った女性教師ミュリエル・ステイシーがやって来た。「進歩的な母親の会」はステイシー先生を問題視するが、アンは「心が通じ合う気がする」と先生に憧れを抱く。親切のつもりでクラスメイトについて先生に話すが、先生から「他人のプライバシーは尊重すべき」と注意される。ギルバートは医学部を目指すために先生から特別に勉強を見てもらうことに。
女性教師の噂を聞きつけたリンド夫人はマリラと共にステイシー先生宅を訪れ、教育者らしいふるまいをするようにと忠告する。
慣れない生活に戸惑うバッシュは、学業にまい進するギルバートに取り残された気持ちになって、ボグ地区に暮らすメアリーに会いに行く。
アンが気にかけていた尻尾の黒いキツネをビリーが銃で撃とうとしていて、マシューまでもがキツネの罠を仕掛けているのを知ったアンは心配でたまらない。宿題の作文を書きながら一晩中外を気にして睡眠不足。翌朝、うっかりランプを落として作文を燃やしてしまう。先生への説明のために一緒に登校したマリラは、科学実験の授業を見て感心する。だがそこにリンド夫人と進歩的な母親の会の母親たちが現れ、実験授業は危険だと苦言を呈する。
アンは、マリラとステイシー先生を森の空き家に案内して、コールがいじめを理由に登校拒否をしていることを話す。翌朝、先生はコールの家を訪れて相談に乗ろうとするが、コールが学校に行っていないことを知った母親は激怒する。コールは家を飛び出し森へ。アンに怒りをぶつけるが、2人は空き家が壊されているのをみてショックを受ける。現場に落ちていたマフラーを見てビリーの仕業だと気づいたコールは、学校でビリーに殴りかかり、ストーブにぶつかったビリーは耳をやけどしてしまう。
髪をヘアバンドで固め、ズボンを穿き、骨格があるからとコールセットを着けない。そんなステイシー先生の恰好に目が点になる母親たちは、とても「進歩的な母親」とは思えない、かなり頭が固い。一方、親切のつもりで学友たちの情報をステイシー先生に話すアンが、先生から出された反省の宿題は「うわさの危うさと他人を思いやることの大切さ」についての作文。この作文は噂好きのリンド夫人にも書かせたいものだ。ところで今回のアンのイライラはいつにもまして激しい。これは先生に好かれたいという気持ちに相反して嫌われたという自己嫌悪と、将来の夢を見つけたギルバートへのライバル心から。
ステイシー先生のじゃがいもを使った電気の科学実験が興味深い。目をキラキラさせる生徒たち以上に、目を輝かせたのはマリラ。先生を問題視するリンド夫人や「進歩的な母親の会」のメンバーと対立することになるのか?
ところで森の空き家「物語クラブの小屋」は、すっかりコールの粘土彫刻の展示場になっている。
■第10話「この世界に増大する善」
学校を飛び出したコールに謝り慰めるアン。ステイシー先生は授業のやり方や指導力不足で停職になる。さらにリンド夫人情報で不倫の疑いまで掛けられて解雇の危機に。帰宅したアンは何もかもうまく行かないと、マシューに縋って泣きじゃくる。
ステイシー先生の不倫話を広めたのがリンド夫人だと知ったマリラは、リンド夫人へ怒りを爆発させて二人は大喧嘩。マリラはそのままステイシー先生を訪ねて元気づける。アンはダイアナとルビー、そしてムーディーと一緒にステイシー先生を救うための作戦を立てる。コールはビリーの家を訪ねてやけどさせたことを謝り、アンに誘われてシャーロットタウンへ向かう。アンたちが無賃乗車した汽車には、バッシュに会いに行くギルバートも乗り合わせていた。
ギルバートが訪ねたメアリーの家にバッシュはいなかった。実は未婚のメアリーには息子イライジャがいて、バッシュは息子を恋人と誤解して出て行ったのだった。バッシュを見つけたメアリーは誤解を解き、バッシュは彼女にプロポーズする。ギルバートは共同名義に書き換えた農場の権利書をバッシュに見せて、医大に行くのを先送りにするので家族として農場を共同経営しようと改めて話す。
コールはジョセフィンの家へ。アンたちは家から持ってきた品を質店で売って電球を買う。だが、ムーディーが転んで電球を割ってしまう。万策尽きてジョセフィンの家に向かったアンたちに、ジョセフィンは屋敷の電球を持っていくように提案。コールはアヴォンリーに帰らずに自分を理解してくれるジョセフィンの家で暮らすことにする。
公会堂ではステイシー先生の解任について集会が行われる。その場にズボンを穿いたステイシー先生が現れる。「時代についていけ、自分で考えられる子供たちを育てたい」と堂々と教育論を口にするステイシー先生。その言葉に呼応したようにアンたちが実験授業で習ったジャガイモ電球を灯して入って来る。アンはこれが先生の授業の成果だと言い、マシューとマリラは「人が成長するためには変化が必要」と訴える。そしてギルバートは「ステイシー先生なら夢をかなえてくれる」と。賛成多数でステイシー先生の残留が決定する。
リンド夫人は花を持ってマリラと仲直りし、ビリーは銃を持って森の空き家に行き尻尾の黒いキツネを見つけるが、そのまま見逃す。
アンとマシューとマリラはシャーロットタウンへ行き、バッシュとメアリーの結婚式に出席する。そしてアンはギルバートにステイシー先生のような教師になりたいと、夢を話す。
アンのために鶏小屋の周りにキツネ避けの柵を作るマシューのさりげない優しさに最後まで泣かされる。コールの一件でステイシー先生がアンに謝る場面。「時を戻したい」と声をそろえて言う二人はまるで映し鏡のようで笑える。大叔母ジョセフィンの恋愛を知ってショックを受けたダイアナが、「視野が狭かった」と謝罪し、ジョセフィンは「人生は短く世界はあまりにも広い」と答えるシーンでダイアナの変化も見てとれる。原作にないオリジナルエピソードが満載だったシーズン2は、多くの人に変化をもたらした。名言もたくさん散りばめられていたが、集会での「夢は世界を変えます」から始まるステイシー先生の言葉をはじめ、アン、マシューとマリラ、ギルバートの言葉をお聴き逃しなく。
ところで、最終回、バッシュとメアリーの結婚式のはずだが、教会の扉の向こうのアンとギルバートがまるで若いカップルのようだ。果たしてシーズン3で2人は結ばれるのか?
※「アンという名の少女」シーズン1~3はNetflixにて全話独占配信中だ
■キャスト(声のキャスト)
アン・シャーリー:エイミーベス・マクナルティ(上田真紗子)
マリラ・カスバート:ジェラルディン・ジェームズ(一柳みる)
マシュー・カスバート:R・H・トムソン(浦山迅)
ダイアナ・バリー:ダリラ・ベラ(米倉希代子)
ギルバート・ブライス:ルーカス・ジェイド・ズマン(金本涼輔)
コール・マッケンジー:コーリー・グルーター・アンドリュー( 須藤翔)
レイチェル・リンド:コリーン・コスロ(堀越真己)
ジェリー・ベイナード:エイメリック・ジェット・モンタズ(霧生晃司)
■原作・制作
原題:Anne with an “E”
制作:2018年 カナダ
◇Netflix
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