「カンテク」時代背景考:舞台は朝鮮王朝末期?安東金氏と豊壌趙氏ってどんな家門?
韓国宮廷ロマンス時代劇 「カンテク~運命の愛~(原題:揀択~女人たちの戦争~)」が、いよいよ3月25日(木)よりテレビ東京で地上波初放送されるが、ドラマ視聴の前に押さえておきたい時代背景など簡単にご紹介!番組サイトではチン・セヨンとキム・ミンギュのインタビュー動画が公開されている。本作はDVD-BOX-BOXも好評発売中!
「カンテク~運命の愛」は、“王妃”の座を命がけで奪い合う女たちが繰り広げる、宮廷サバイバルロマンス。
【「カンテク」を2倍楽しむ】には、“揀択(カンテク)”についての詳しい解説や、韓国での評判、主役二人のインタビュー、各話のあらすじや見どころなどまとめて紹介している。
本作はお妃選びの儀式“揀択”がテーマとあって、難しい時代背景や韓ドラ時代劇に欠かせない権力闘争など知らなくても楽しめるが、どんな時代だったのか、また「金氏一族」と「趙氏一族」がなぜ、こうも激しいバトルを繰り広げるのかを知っておいた方がドラマをもっと楽しむことができる。そこで、ドラマの舞台背景と、対立する金氏と趙氏についてざっくりとまとめた。もっと深く知りたい方は、以下の青太文字で詳細ページに遷移できるので参考にされたい。
■朝鮮王朝末期は勢道政治と外圧に苦慮
ドラマの時代も王様も架空だが、19世紀の朝鮮王朝末期を舞台背景にしていると考えられる。日本では幕末から明治時代に突入し、散切り頭を叩いてみれば文明開化の音がした時代だ。内政では外戚・安東金氏が政権を独占し「勢道政治」をしており、外政では鎖国を続ける朝鮮に対して、征韓論が台頭する日本をはじめ、アメリカ、フランス、ロシアなどの列強の影が忍び寄る。やがて日清戦争に勝利した日本が、朝鮮から清の勢力を排除し、日本の内政干渉に抗しきれずに、朝鮮王朝は1897年終焉を迎える。王朝は大韓帝国として1910年まで存続するが、1910年、日韓併合条約が結ばれて、韓国は日本の領土に組み込まれる。
※党派について:党派の年表
※同時代の作品について:ドラマの年表(朝鮮王朝編)
■「勢道政治」はいつから?
王朝中期(16世紀~17世紀)には、「壬生倭乱・丁酉再乱/文禄・慶長の役」と「丁卯胡乱、丙子胡乱」という大きな戦乱が繰り返しあった。戦禍により国土は荒廃したが、15代・光海君や19代・粛宗による国家財政を立て直す改革で国が落ち着き始める。すると、党派による政権争いが激しくなる。後期に入ると21代王・英祖と22代王・正祖による人材登用や学術、文化の振興に力を入れたことで党争は沈静化。だが、1800年に正祖が急逝し、臨終で幼い息子(23代・純祖)の後見人に金祖淳(キム・ジョスン)を選ぶと、金祖淳は娘を幼い王に嫁がせ外戚となって、一門の安東金氏が権力を独占する「勢道政治」を始める。
※王朝中期について
※王朝中期の戦乱:壬生倭乱・丁酉再乱&2胡乱について
※勢道政治の始まりについて
■外戚同士のバトル:安東金氏vs豊壌趙氏
外戚がのさばる中、成人した23代・純祖は安東(アンドン)金(キム)氏に対抗するために豊壌(プンヤン)趙(チョ)氏を重用し、息子の孝明世子が11歳になると趙氏一族の趙万永(チョ・マンニョン)の娘と結婚させる。そして孝明世子に代理聴政を頼み、安東金氏に対抗しようとするが、1830年頼みの孝明世子が亡くなり、計画は水の泡。純祖自身も息子の後を追うように4年後に45歳でこの世を去り、純祖の孫(亡き孝明世子の息子)がわずか8歳で24代・憲宗として王位に就き、安東金氏による勢道政治は60年続く。
※「カンテク」では安東金氏を領議政のキム・マンチャン一族、豊壌趙氏をチョ・フンギョン一族として描いている。
さあ、ドラマでは両家によるバトルをどう描くのか?次回は、キム・ミンギュが演じたイ・ギョンのモデルとなった王を考えて見たい。
王妃の座を狙う者たちの命をかけた闘いを描く「カンテク~運命の愛~」、3月25日よりテレビ東京の地上波初放送をお楽しみに。
■キャスト
カン・ウンボ役:チン・セヨン
イ・ギョン役:キム・ミンギュ
イ・ジェファ役:ト・サンウ
チョ・ヨンジ役:イ・ヨルム
ワル役:イ・シオン
キム・ソンイ役:イ・ファギョム
■DVD-BOX ⇒DVD・OST・関連書籍・公式グッズなど一覧表示
全2BOX、各18700円(税込)/17000円(税抜)
DVD-BOX1、DVD-BOX2 発売中
特典映像:インタビュー、メイキング
封入特典:ブックレット封入特典:ブックレット
発売元:「カンテク~運命の愛~」日本版製作委員会
販売元:TCエンタテインメント
◇公式HP
◇テレビ東京「カンテク」番組公式サイト
2021.03.25スタート 月~金08:15-09:11 地上波初放送
【作品詳細】【「カンテク~運命の愛」を2倍楽しむ】