“とっさま”逝く!「青天を衝け」第31話栄一が銀行設立に向け始動!第30話ネタバレあらすじと予告動画

2021年10月11日20時00分ドラマ
©NHK

栄一(吉沢亮)、ついに日本初の銀行設立へ!しかし金と信用、銀行は簡単にはできなかった!銀行設立が難航する中、栄一が女性問題で四苦八苦!吉沢亮主演、NHK大河ドラマ「青天を衝け」(総合午後8時~、BSP、BS4K午後6時~)10月17日(日)放送の第31話「栄一、最後の変身」、前回第30話「渋沢栄一の父」のネタバレあらすじを紹介、予告動画は番組公式サイトで公開している。NHKプラスで1週間見逃し配信、NHKオンデマンドでも配信。



西郷隆盛(博多華丸)の登場により廃藩置県が行われ、新政府の体制が一気に加速した10月10 日放送の第30話。栄一は大阪出張の際、五代才助(ディーン・フジオカ)との再会で、今までの恨みをぶつけるが、商業を魂から作り変えたいという五代の思いに共感した。

また、出張先で出会った女中、大内くに(仁村紗和)を部屋に引き入れた栄一。栄一の足袋にほどこされた繕いのあとで、夫の不倫に気づく千代(橋本愛)にTwitterでは、「浮気に気づく女の勘なめるな!」「古今東西、浮気がバレる時はこんなもんだよ」などのコメントが寄せられた。実際の渋沢栄一も無類の女好きとして有名だが、描きにくい女性問題も“足袋の繕い”で意味深な男女の親密さを描いた脚本の秀逸さが光った回となった。

さらに最も視聴者の感動を呼んだのは、栄一と父、市郎右衛門(小林薫)との別れのシーン。「俺が、この渋沢栄一の父だ」と最後に言い残し息を引き取った市郎右衛門の“とっさま”との別れに「栄一の手を取るところでジーンときた」「小林薫さん、最高です」など大きな反響が寄せられた。

そして10月17日に放送される第31話では、栄一がついに日本で初めてとなる銀行づくりに着手する。さっそく豪商、小野組と三井組に協力を求めるもお互いの思惑が銀行設立を難航させる。一方、日本の養蚕業発展に勤しむ惇忠は、富岡製糸場設立へ動き出し、さらに獄中にいた成一郎(高良健吾)が戻ってくる。そして栄一の不倫相手、くにも千代の前に現れ・・・。栄一の周囲で起こるイベントが盛りだくさんの第31話もお見逃しなく!

■実は大政策「廃藩置県」
全国47都道府県ができるきっかけとなった廃藩置県とは、明治4年(1871年)に行われた行政改革のこと。歴史の授業で登場し、暗記必須のこの改革は「明治維新最大の変革」とも言われている。廃藩置県は、その名の通り、「藩を廃止し県を置く」というものだが、この時代、地域の政治は藩がとりまとめていたので、明治政府は中央が政治を取り仕切る中央集権国家を目指してこの改革を実施した。

しかし問題は山積みで実行は容易ではなかった。ドラマでも描かれていた通り、貨幣の価値が地域によりばらつきがあり、政府が発布していた太政官札も信用が薄い。さらに大きな問題は多くの藩が財政難だったこと。幕末にかけて各藩の財政は悪化、さらに戊辰戦争の戦費がそれに拍車をかけており、国力が低下していた。そこで廃藩置県の要綱には藩士たちが抱えていた債務はすべて免責されることになったので、「財政難で運営できない藩をほぼ負債がない状態で手放せる」絶好のチャンスだった。その為、廃藩置県は藩主からの反発が少なかったと言われている。


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■前回(第30話)ネタバレあらすじ
岩倉具視(山内圭哉)と大久保利通(石丸幹二)に説得され、西郷隆盛が東京に戻ってきた。ある日、西郷隆盛に再会した栄一は、まとまりのない新政府の愚痴をこぼし、西郷が国をひとつにまとめるべきだと話すと、西郷は自分が国を壊すかもしれないとサーベルを握るのだった。

その後、栄一は大隈重信(大倉孝二)、伊藤博文(山崎育三郎)と共に大阪造幣局に出張した。そこへ五代友厚がやってきた。栄一は伊藤から五代が炭鉱や銀行など大阪で商いを盛り上げていることを聞いた。その晩、三井の三野村利左衛門(イッセー尾形)がもうけた宴の席で、五代に誘われ2人きりで話す機会を得た栄一は、今までの恨みを五代にぶつけた。しかし、次第に商業を盛り上げたいという五代の気持ちに共感するのだった。そこへ、大内くにという女中がやってきて、井上磬(福士誠治)が呼んでいるから早く戻るよう伝えに来た。

部屋へ戻る途中、くにが栄一の顔をじろじろ見てくるので理由を聞いたら、栄一が戦に行ったきり戻ってこない夫に似ているという。くには穴の開いた栄一の足袋を見て、自分が繕うと言って足袋を持っていき、その晩、栄一が泊まる部屋へ持ってきてくれた。そして栄一は去ろうとするくにの手を取り部屋へ招き入れるのだった。

明治4年(1871年)7月、西郷が東京に戻り3カ月が過ぎたが、相変わらず新政府の内部は混乱していた。西郷の「まだ戦が足りん」という言葉を聞いて、井上は“廃藩置県”を意味していると思い、戦争の準備に取り掛かろうとした。しかし栄一はこれまで藩から禄をもらっていた氏族が暴動することを恐れ、明確な方針を提示することが肝要だと考えた。井上は栄一の話に納得し、その調整を改正掛で準備するよう密命を出した。

当時は、藩札と新政府の太政官札とが出回り、藩札も価値がばらばらだった。さらに藩を廃し、国が直接税を取り立て、命令を下すというのは新政府の悲願だった。廃藩置県の公布を4日後に控え、栄一たちは寝る間も惜しんで働き、全ての藩について人々が暮らしていくには保証をいくら払えばいいかを割り出した。そしてこの年の7月14日、廃藩置県の公布がされた。全国に260あった藩は廃止され、かわって府と県を設置された。廃藩置県は他に類を見ない無血革命として世界に驚きを持って伝えられた。

活躍が認められた「大蔵大丞」に出世した栄一は、ある日、大久保から多額の軍費の申し出を受けた。廃藩置県により税金が入ることになったが、国にお金がない時に支出だけ決めるのはあまりに安易な話だった。栄一の反発に激怒した大久保は、改正掛の廃止を言い渡しその場を後にした。そして大久保は、大隈たちに好き勝手させないため、岩倉具視を大使とする岩倉使節団を作りアメリカ、ヨーロッパの外遊へ向かった。

ある晩、帰宅した栄一の靴下に見覚えのない繕いあとを見つけた千代は、栄一が外に女を作っていることに感づいた。その時、慌てた様子で須永伝蔵(萩原護)がやって来て、血洗島にいる市郎右衛門が危篤だと伝えてきた。栄一は雨の中人力車を飛ばし実家に戻った。栄一の顔を見て喜ぶ市郎右衛門は、てい(藤野涼子)が婿を取ることになったと笑顔で報告し、そして栄一の手をとって「俺は渋沢栄一の父だ」と告げた。栄一を誇りに思いながら「ありがとう」と言い残し、その2日後に市郎右衛門は家族に囲まれて息を引き取った。栄一は帳簿を見ながらいなくなって感じる父の偉大さと、父との思い出にふけりながら「なんと美しい生き方だ」と涙を浮かべた。

■第31話「栄一、最後の変身」あらすじ
栄一たちは日本で初めてとなる銀行づくりに乗り出すことになった。さっそく、豪商の小野組、三井組に協力を依頼するがお互いの思惑がぶつかりあい作業は難航する。民間の合同によって銀行をつくりたい栄一と、独自に銀行をつくりたい三井は対立し、三野村利左衛門と熾烈な駆け引きを繰り広げる。その頃、富岡製糸場の操業を始めたい惇忠(田辺誠一)は、工女が集まらないことに悩んでいた。西洋式への誤解から、「生き血を取られる」とうわさが立っていた。誤解を解く為に、惇忠は娘のゆう(畑芽育)に伝習工女になってほしいと頼み込むのだが・・・。

NHK大河ドラマ「青天を衝け」第31話は10月17日(日)総合よる8時よりBSプレミアム、BS4Kよる6時より放送。脚本:大森美香、出演:吉沢亮/橋本愛/志尊淳/山崎育三郎/大倉孝二/和久井映見/小林薫ほか。番組公式Twitterアカウントは「@nhk_seiten」。第31話予告動画が番組公式サイトで公開されている。

NHK大河ドラマ「青天を衝け」番組公式サイト
★U-NEXTで放送当日、午後9時から配信★


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