「哲仁王后 俺がクイーン!?」第9-10話ネタバレあらすじ:王は王妃のアンチファン(強力な守護神)?|全20話版
哲宗は王妃の部屋の前で仮面の男に遭遇し戦うが、気配に気づいたボンファンが…3月4日(金)WOWOWプライム・オンデマンドにて放送・配信開始した「哲仁王后(チョルインワンフ) 俺がクイーン!?」(全20話)第9話~第10話のあらすじと見どころ、※豆知識を紹介しよう。
※翌週金曜午前10時50分~2話連続再放送する。
「哲仁王后 俺がクイーン!?」は、現代の男性の魂が朝鮮時代の王妃の体に入り込んだことから巻き起こる騒動を描く、“魂入れ替わり”のラブコメディ要素を含んだ時代劇。【「哲仁王后」を2倍楽しむ】では、韓国での評判や制作発表会の様子、実在の哲宗王と哲仁王后・金氏とドラマでの描かれ方などをまとめて紹介している。
■キャスト
キム・ソヨン/王妃(魂ボンファン)役:シン・ヘソン
哲宗/イ・ウォンボム役:キム・ジョンヒョン
純元王后(スンウォンワンフ)役:ペ・ジョンオク
キム・ジャグン役:キム・テウ
キム・ビョンイン役:ナ・イヌ
チョ・ファジン/宜嬪役:ソル・イナ
チャン・ボンファン役:チェ・ジニョク
ほか
■第9話「光と闇」
王妃ことボンファンに尿壺を投げつけられてふらつく哲宗は、騒ぎを聞きつけやってきたビョンインをごまかすためにボンファンを抱き寄せキスする。熱いキスに応えてしまったボンファンは我に返って自らの頬をビンタ。そんなボンファンを静かに寝かせた哲宗は目的の帳簿を捜し、庭の井戸の底に見つけるが…。
翌朝、今日こそは王宮へ戻ると意気込むボンファンと、王妃の実家にとどまって帳簿を探し出すと心に誓う哲宗。その頃、王宮では王妃の料理が恋しい大王大妃がお腹をすかせて待っていた。一方、ビョンインは禁衛営の兵の素性を調べるため、義禁府の兵を連れて前触れもなしに禁衛営へと乗り込み家捜しを始める。禁衛隊長である永平君は一度は制止し、互いに剣を突き付けるも結局は義禁府の兵の進入を許してしまう。
※義禁府:王命により大罪人の取り調べを行う官庁。※禁衛営:首都防衛を行った軍営。
このことを永平君から聞いた哲宗は、禁衛兵の身分がバレるのも時間の問題だろう考える。仮面の男の特徴から男がオウォルを拷問したキム・ジャグンの手下だと分かる。そして仮面の男も帳簿を探し、隠し場所が分からないと推測し、今夜が最後のチャンスだと考える。そこにビョンインがやってきて、今すぐ王妃と共に王宮に戻るようにと、大王大妃からの命令を伝言するが、王妃の体調を考えてもう1泊留まると、ビョンインを追い払う哲宗。
永平君からオウォルが宜嬪の実家に戻っていないと聞いた宜嬪はオウォルを心配し、哲宗がもう1日王妃の実家に滞在すると聞いて、自分への気持ちが変わったのではないか?幼い頃の縁を大切にしているのは自分だけではないかと表情を曇らせる。そんな宜嬪に、たとえその縁がなくても哲宗は宜嬪を愛したでしょうと元気づける永平君。
王妃の実家、豪華な朝食を前にし、哲宗がもう1泊するのが不満のボンファン。王妃の体が心配だからだという哲宗に、「治療は医者が、薬は薬剤師が、王は政を気にするべき!王妃の体調を気遣うのでなく、民がどれだけ苦しんでいるか心配しろ」と、王宮へ追い返そうとするが、哲宗は民の苦労を知るためにお忍びで外出しようと誘う。民が食べる料理を大王大妃に披露してご機嫌取りすることを思いついたボンファンは素直に従う。町で人気のクッパ(汁飯)にがっつく哲宗。ボンファンもその味を堪能する。その時、後ろの客が悪政を愚痴り、全てが無能な王のせいだと言うのを聞いた哲宗は酒を持ってもっと本音を聞こうと同席する。
※ボンファンが「憲宗がお忍びで出たら必ずクッパを食べた」と呟くが、第24代・憲宗がお忍びで武橋湯飯(ムギョタンバン)という実在の店でクッパを食したのは有名な話。同店は「馬医」に登場するが、創業は19世紀頃とされており、17世紀が舞台の馬医の時代にはまだなかったはず。
ところが、客たちが哲宗だけでなくその家族や先祖の悪口まで言い出すと、家族のことまで持ち出すのは悪質だとボンファンが怒り、客から素性を聞かれると「王のファンクラブだ」とごまかす。自分に代わって怒りを爆発させてくれたボンファンの気遣いに感動した哲宗は、「ファンクラブ=守護神、アンチファン=強力な守護神」だと理解する。そして「廃位になったらクッパでも売って生きていく」というボンファンに、「そんなことはさせません。私は王妃のアンチファンだから」と得意顔。その後、2人は路地で盗賊たちに絡まれるが、哲宗が始末して2人はデートを続行。謀反に巻き込まれた“家族”“江華島育ち”が自分の弱点だと話した哲宗は、なぜ暗殺の日のことを黙っていたのかと尋ね、「波風立てたくない」からと答えるボンファン。
王宮では夜食が欲しいという大王大妃の要望を聞いた水刺間のマンボクが実力を見せようと挑戦するも失敗し、マンボクも王妃の帰りを待ち望む。その頃、ボンファンはソヨンの記憶や女の体に慣れてきたことで混乱し、急な腹痛で生理まで始まったことを知り、絶望する。
ビョンインが勝手に動き回り、大王大妃からも目をかけられているのが気に入らないジャグンは、下手に動けば哲宗はさらに深く潜る。彼を王にしたのは、幼いころから彼に徹底的に恐怖心を植え付けた自分を恐れているからだと、先王とは違うことを念押しし、ジャグンが王よりさらに大きな力を持っていることを誇示する。
一方、哲宗は帳簿を手に入れるために井戸に入るが、少年の頃に謀反に巻き込まれ一人井戸の中に隠れていた恐ろしい記憶がよみがえり取り乱す。同じ頃、宜嬪ファジンも少年哲宗と会った少女の頃を思い出していた。だがその思い出には少女ソヨン(王妃)もいた。実は、ソヨンは亡き母恋しさに死のうと井戸に入ったときに少年(哲宗)と出会っていた。2人は辛い現実から逃げようと自殺を試みたが、「お互い生きよう」と励まし合い、ソヨンが哲宗を助けたのだった。だがソヨンからもらった本を手に井戸から這い上がった少年の目の前にいたのは、少女ファジンだった。
■見どころ
哲宗の口づけを受け入れアツく反応してしまった王妃。この時の王妃はソヨンなのか、ボンファンなのか?ノータッチロマンスがややこしくなってきた。そんな事情を知らないビョンインは、2人がアツい夜を過ごしていると信じ込んで、チョッピリ涙目なのが笑える。一方、敵対心をむき出しにしているのは宜嬪。髪に挿しているのは鳳凰の髪飾り。これは王妃だけがつけられるピニョ(簪)だが…。
当時クッパは庶民の食べ物。「知っている味は美味しい(恐ろしい)」というのは、ボンファンが哲宗の出自(江華島で田畑を耕していた)を知っているから。お忍びデートではまたボンファン語録が増える。強盗相手の哲宗の華麗なアクションをボンファンが見ていないのが残念。そして、子役キム・ガンフン扮する少年時代の哲宗の回想シーンで、なぜ哲宗が井戸を怖がっているのか、ファジンが何を隠しているのかが明らかになる。
■第10話「悪夢を生きる」
井戸の中で気を失った哲宗を王妃ことボンファンが救出し、部屋に運んでやる。うなされてボンファンを宜嬪だと勘違いする哲宗を優しく受け入れてやる。その頃、宜嬪もまた夢にうなされていた。実は、過去にとらわれずに全て告白しようと昼間に王妃の実家を訪ねたが、哲宗は王妃と共に不在。何気なく覗いた井戸の中に帳簿を発見し持ち帰ったのだった。これで哲宗を助けることも、王妃を廃位させることもできるのだが…。
※帳簿の表紙『蔽』:覆い隠すという意味。隠蔽(いんぺい)。
王妃の父、キム・ムングンがすぐに王宮に戻るようにという大王大妃の言葉を伝えに来た時、ボンファンは少年哲宗を井戸に閉じ込めて殺そうしたムングンたちの姿が脳裏に浮かび、自分が殺そうとした相手に娘を嫁がせるとはムングンもまた私欲のために娘を利用するのかと、“父”を冷ややかな目で見つめる。
帳簿を見つけられぬまま王宮へと戻った哲宗は、その行方に疑問を感じ、王妃の父に見張りを付けることにする。一方ボンファンは、側室冊封を理由にハン室長の先祖の戸口調査をすれば復讐できると考え、完璧な王妃ソヨンを演じるために努力する。まずは大王大妃から待令熟手マンシクに料理を教えるように命じられるが、料理を作る手順は見せてもレシピは教えない。魂を動かすクッパに満足した大王大妃は、マンシクに能力がないと聞くや斬首にすると言い出し、大王大妃は本気で王妃廃位も考えていると青ざめるボンファン。
※王宮の台所“水刺間(スラッカン)”の料理長。
必死で完璧王妃を演じるボンファンだが、哲宗はその姿に戸惑いを隠せず、いつも通りにしてくれと頼む。ボンファンから大王大妃の命を受けて側室選びを任されたと聞いた哲宗は、新しい勢力を作ることでキム一族の力をそごうと考えつく。そこに、帳簿を哲宗に渡そうと宜嬪がやってくるが、2人の仲睦まじい姿を目撃し、踵を返してしまう。宜嬪は「渡したいものがある」と手紙で哲宗に知らせようとするが、先に手紙を読んだ大妃に邪魔される。大妃は哲宗に、キム一族に対抗できるよう先王の後押しをしなかったことを後悔していると言い、哲宗にできるかもしれないと持ち掛ける。哲宗はこれを丁重に断り、やっと宜嬪の手紙を見て待ち合わせの場所へ駆け付けるが、すでに宜嬪は居所に戻った後。居所に駆けつけるが宜嬪はご機嫌斜め。王妃と側室選びについて話していたという哲宗に、側室選びが王妃の計略であると必死に訴える宜嬪。そして「嬪…」と呼んで名前を呼んでくれない哲宗に「王妃を慕っているのですか?」と涙ぐんで問い詰め、哲宗は…。
一方、マンシクの料理に掛ける一生懸命さを感じたボンファンは、料理の手ほどきをしてやる。その中で、彼の家族が天主教(カトリック)を信じたために、己亥迫害で自分以外の家族が皆殺しに遭い孤独な人生を送っていると分かる。
※己亥迫害(キヘパケ):悪政の下、苦しい生活のせいか、カトリックの広がりが収まらず、カトリック禁止令が下され、1838年に無数のカトリック教徒が殺害された。これを己亥迫害と呼ぶ。
そんな中、ビョンインがやってきて、玉打亭の帰路、王妃を襲ったのが哲宗の命を受けた者の仕業だと教えるが、王妃が犯人を知っていたことにショックを受け、「哲宗への恋慕のため」と勘違いする。「恋慕」という言葉に「気持ちが悪い!」と机をたたき、「ここで暮らすにはそうするしかないだろう!」と憤慨して立ち去る。ところがこれもまた、家門のために王妃ソヨンが我慢しているのだと勘違いしたビョンインは、酒を飲んで大王大妃の元へ。そして、父ジャグンに内密でやってきたといい、「父は間違っています」と切り出す。
王妃の実家。帳簿が失くなっていることに気づいたキム・ムングンは青ざめ、紅参を持参してキム・ジャングンの屋敷を訪ね、様子を探りに来る。その不安げな様子から、ムングンが帳簿を失くしたと感づくジャングン。
宜嬪は、哲宗の「私は王妃を慕ってはいけない人間だ」という答えに、既に哲宗が王妃を慕っていることに気づき一人涙する。永平君がやってきて、オウォルの消息を聞きホッとするが、そこにオウォルの遺体が井戸から発見されたという知らせが届く。その遺体は腐食が進んで顔がほとんど認識できない。これこそが宜嬪を味方に引き入れようとする大妃の仕組んだ偽装だったが、オウォルだと信じた宜嬪は号泣。オウォルが殺害されたと考え、衝撃が収まらないまま射的場で矢を放ち、キム氏一族への復讐を誓う。
深夜遅くに哲宗を訪ねた大王大妃は「静かにしておれ!」と厳しく警告する。実は、大王大妃はビョンインから哲宗が王妃を取り込み、先王同様にキム一族の不正を暴こうとしていると聞かされたのだった。眠りについた哲宗は大王大妃の操り人形になっている悪夢で目が覚め、王妃ボンファンがこれまで口にした言葉を『中殿辞典』に認めることで心を落ち着かせる。そのころボンファンもまた夢を見ていた。その夢は…側室たちと一緒に入浴する甘い夢だったが、夢に哲宗が割り込んでくる。
■見どころ
井戸からどのように哲宗を救出したのか?ボンファンの力仕事に爆笑必至だ。一方、ファジンの方は深刻だ。果たして帳簿を哲宗に渡すのか?そして終盤、オウォルが殺害されたと信じ込む彼女がキム一族に復讐を違うが、その矛先が王妃ボンファンへ向かうのは間違いないだろう。それにしても手に入れた帳簿を宜嬪はどう使うのか?
さて、ソヨンとボンファン合体で完璧王妃完成!そんな王妃ボンファンが大王大妃のために作るのは魂を動かす料理クッパ!ここでまた新たな料理器具泡だて器や美容パックまで考案するボンファン。K-Foodに続いてK-Beautyにまで手を出したボンファンの商魂が逞しい。今回も哲宗にときめいてしまうボンファン。果たしてどこでときめくのか?
そしてもう一つのロマンスも密かに進行中!竹林で遭遇した水刺間の待令熟手マンシクとチェ尚宮だ。マンシクの身の上話を聞いたチェ尚宮の反応は?ノータッチロマンスに続くキッチンロマンスにも注目だ。
一方、王妃一筋のビョンインは、養父であるジャグンを裏切るのか?こちらの親子関係も気になる。
◇WOWOW「シン・ヘソン×キム・ジョンヒョン「哲仁王后 俺がクイーン!?」番組サイト
2022年2月4日スタート 金18:45-21:30 2話連続
【作品詳細】【「哲仁王后」を2倍楽しむ】