「哲仁王后 俺がクイーン!?」第11-12話ネタバレあらすじ:それぞれの思惑が入り乱れる宴|全20話版
オウォルを殺害したのがキム一族だと信じる宜嬪(ソル・イナ)は、王妃(シン・ヘソン)への嫉妬と復讐心をたぎらせ…3月11日(金)WOWOWプライム・オンデマンドにて放送・配信の「哲仁王后(チョルインワンフ) 俺がクイーン!?」(全20話)第11話~第12話のあらすじと見どころ、※豆知識を紹介しよう。
※翌週金曜午前10時50分~2話連続再放送する。
「哲仁王后 俺がクイーン!?」は、現代の男性の魂が朝鮮時代の王妃の体に入り込んだことから巻き起こる騒動を描く、“魂入れ替わり”のラブコメディ要素を含んだ時代劇。【哲仁王后」を2倍楽しむ】では、韓国での評判や制作発表会の様子、実在の哲宗王と哲仁王后・金氏とドラマでの描かれ方などをまとめて紹介している。
■キャスト
キム・ソヨン/王妃(魂ボンファン)役:シン・ヘソン
哲宗/イ・ウォンボム役:キム・ジョンヒョン
純元王后(スンウォンワンフ)役:ペ・ジョンオク
キム・ジャグン役:キム・テウ
キム・ビョンイン役:ナ・イヌ
チョ・ファジン/宜嬪役:ソル・イナ
チャン・ボンファン役:チェ・ジニョク
ほか
■第11話「許されぬ者」
宜嬪は秘密の帳簿を大妃に渡し、王妃を廃位させてほしいと頼む。その頃、悪夢にうなされた哲宗は『中殿辞典』を書き記すことで心を落ち着かせる。ボンファンは側室たちとの甘い夢を見ていたが、その夢に哲宗が割り込んできて自分の男としての主体性が揺れているのを感じ、侍医に相談する。一方、自分の装身具が店に売られたことを知った宜嬪は、売ったのがオウォルであるという希望を胸にオウォルの人相書きを永平君に託し、哲宗には心とは裏腹に王妃への想いを無理に止めようとしないでくださいと優しく労わる。
侍医の「ありのままの自分を受け入れれば苦痛がなくなる」という言葉に勇気づけられたボンファンは、届いた四柱単子とハン氏の族譜の多さに音を上げ大王大妃の元へ向かい手作りの美容製品でご機嫌取りをする。
※四柱単子(サジュタンジャ):お妃・側室選びの選抜試験のための身上書のような応募書類。詳しくは「カンテク」王の婚礼儀式で。 ※族譜(チョクポ):宗族の男性構成員について、生没年月日、経歴、配偶者などが記載される、家系図の詳しいもの。
哲宗は端午の節句と王妃の快気祝いの宴の料理についてマンボクと打ち合わせし、ぜいたくな宮廷料理ではなく、都城内外で飢えている者たちを呼んで、質素だがみすぼらしくなく、華やかだがいやらしくない宴会を開きたいと要望を出す。その言葉にマンシクは感涙し半月の間全身全霊で宴の準備をすると、約束する。
帳簿を手に入れた大妃はチョ・マンホンと、宜嬪の敵はキム氏ではなく王妃だという事実を共有し、これを利用してキム氏一族を解体させ、王妃を廃位させようと決意を固める。一方、キム・ジャグンは王の実家に2日間いた哲宗が帳簿を手に入れたと思い込み対策を講じることに。
哲宗はホン別監、永平君たちと対策会議。顔に傷のある仮面の男の行方も分からず、帳簿もないが、予定通り宴の計画を決行すると決める。気になるのが側室候補たち。実は、ボンファンは自身の好みのタイプで清純(坡平ユン氏ギョンオク)、キュート(坡平ホン氏シムニャン)、セクシー(驪興ミン氏チャヨン)と3タイプの側室を選んでいたが、偶然にも哲宗が手を組むには最適の人選だった。哲宗たちは王妃ボンファンの慧眼に感服する。
※ノルティギ(널뛰기):シーソーのように両側で飛び跳ねる伝統的な板遊び。主に婦人や女の子が行った。家の外に出ることがめったに許されていなかった朝鮮時代の女性たちが、この遊びを発明して塀の外の世界や男性をうかがったのが起源とも伝わっている。
哲宗は王妃が選んだ側室3名を内命婦 従二品 淑儀に奉じ、キム氏もチョ氏もいよいよ哲宗が自分の派閥作りに着手したと察し、宴の席で哲宗が何か企んでいると考える。
※内命婦 従二品 淑儀:宮女として入宮した女官は「内命婦」の所轄となり後宮(側室)と、職務に従事する女官とに分けられる。従二品は側室としては4位で“淑儀(スギ)”の称号が与えられた。詳しくは【朝鮮王朝豆知識】「◆宮女の身分(内命婦)」で。
側室たちと楽しく過ごした夜、眠れぬままに側室たちへの手紙を書くが、手違いで3通とも哲宗に届けられてしまう。3通の「寝た?」に戸惑う哲宗だが達筆で詩のような返事を書く。それが側室からの手紙だを勘違いしたボンファンはアツい恋文を認め、哲宗も恋文を返す。ところが翌日、顔を合わせると王妃ボンファンはつれない態度。それも恥じらいと好意的にとらえる哲宗は、昼と夜の態度の違いに戸惑いながらも、王妃を温かく見守る。
宴の日。都薛里のト内官から宴用の食材を奪われたと聞いた待令熟手マンシクは、他の材料のチェックに走るが、保存食材は腐っていた。駆け付けた哲宗はそれが故意に行われたと悟り、材料の調達をすると約束し、永平君に模範演技の後、食材の調達の指示を出す。その頃ボンファンは、突然やってきた大妃から茶菓子を作るよう要求され水刺間(台所)へ。大妃はボンファンが不在の間に部屋を調べ、哲宗からの恋文を見つける。一方、ポップコーンを作ったボンファンは、ハン室長とそっくりの男が水の樽に何かを入れているのを見かけ、捕まえようとするが逃げられてしまい、せっかく作ったポップコーンも台無しにして大妃を怒らせてしまう。
※都薛里(ドソリ): 王族たちの配膳から食品の管理をする内官。
そんな中、外宴会場となる仁政殿ではそれぞれの思惑が入り乱れる中、哲宗が席について宴が始まる。永平君率いる禁衛営の武芸模範が始まる。終えるや禁衛兵を連れて食材の調達に向かう。一方、内宴会場の通明殿では大王大妃以下、内命婦が一堂に集まっていた。狩猟大会の時間になり、その狩りが女官と内官を走らせて射る残酷な狩猟あそびだと知り呆れるボンファンは、適当に時間つぶしをすることに。矢の先には色玉を付けて突き刺さらないようしているが、宜嬪だけは本物の矢を用意していた。
※外宴は外宴は大規模で公式的な宴で、内宴は女性たちが参席した小規模な宴。
通明殿に残った大妃は、王妃が家門を裏切って王の後ろ盾となる側室を選んだと大王大妃に教える。その頃、仁政殿では王から大臣一人一人に単虎扇が下賜される。そこに大王大妃が現れ、哲宗と義禁部将と戦うのを見たいと言い出す。実は、大王大妃は深夜に尋ねてきたビョンインから、父ジャグンが軽く見ている哲宗が仮面をかぶっているので、宴の日に正体と見極めるようにと言われていたのだった。一度は辞退した哲宗だったが、結局、ビョンインと扇の勝負をすることに。
■見どころ
ボンファンと侍医との会話が傑作。侍医もボンファン扱いに慣れてきたようだ。K-Beautyでも大いに役立っている。今回のボンファンは増毛剤まで考案する。大妃に催促されて用意したのは鉄鍋を使って作ったのはポップコーン。
宴の準備ですっかり哲宗と意気投合したマンシク。側室選びにおいてボンファンのバランス感覚に感動する哲宗たちだが、その基準を知れば哲宗たちは呆れるはず。好みのタイプの3人と入浴したり、シーソー遊びをしたりとパラダイス気分を満喫するボンファン。
ホン別監率いる鳥銃隊。へっぴり腰な兵たちに失笑する参列者たちだったが、試撃がはじまるとその正確さに驚愕する。一方、次回冒頭まで続く哲宗とビョンインとの扇の勝負はまるで舞のように美しい。
■第12話「剣の上で踊る」
端午の扇を手に両者一歩も譲らない戦いを繰り広げる哲宗とビョンイン。その最中にビョンインはソヨンを殺そうとした刺客が哲宗本人であることに気づき憤怒するが、勝負は哲宗の勝ち。予想外の結果にジャグンは驚く。大王大妃からも甘く見ていた哲宗が新しい姿を知らしめるために宴を催したのだと教えられたジャグンは、自分も準備しているものがると答える。同じとき、宜嬪は本物の矢をボンファンに向けて威嚇し後ろの木に命中させる。そして、自分を脅迫するためにオウォルを殺して井戸に捨てたと責めるが、身に覚えのないボンファンは、誰かが2人の仲を裂くために仕組んだことだと釈明するが、聞く耳を持たない宜嬪。立ち去るボンファンに向けて矢を放ち、ボンファンの頭に赤い印が付く。狩猟大会は結局、怖がり屋の虎の内官に印をつけてやった王妃が10点で優勝。
その頃、水剌間ではキム一族の妨害により、宴に必要な食材が腐っていたり、届かなかったりという事態が起きていた。しかも飲み水に毒草を入れられたせいで熟手たちは腹痛を起こし使い物にならない。絶体絶命の状況に、ボンファンはハン室長に似ている男と都薛里がヒソヒソ話をしているのを見て何かあると察する。状況打開に苦心する哲宗を見て「諦めたら楽になる」と言うが、「できるところまで最善を尽くす」と哲宗。一度は見て見ぬふりを決め込むが、自分がはめられた時と似ている状況に胸騒ぎを覚える。
男装したボンファンは、今回の宴会のために王から特別に呼ばれた招請熟手イ・センマンだと名乗る。すぐに王妃だと見破ったマンシクを黙らせて、侍医やホンマン、ちびっ子女官のタミャンまで手伝わせて宴会の料理、名付けて「大統領の顔」あらため「王様の顔」を作り始める。材料はマンボクが王の菜園から集めてきた食材だけ。さらに時間がないのでコース料理の要領で1品ずつ出すことに。
宴会場に運ばれた一皿を見て、餓死する民が多いため質素な食膳を用意したと言い訳する哲宗だったが、一同は不満顔。ところが添えられたボンファンのお品書きにヒントを得た哲宗は「材料は質素だが、これはただのじゃがいもではなく、 龍(ヨン)の髭(ス)に似ている龍髭(ヨンス)じゃがいも。じゃがいもは、次の収穫まで民の命を繋ぐ神聖な食べ物 」と見事に解説していく。
一方、ハン室長そっくりの男を尾行したチェ尚宮が戻ってきて、男が両班のハン・シムオンという触れ込みだが、金で族譜を買った偽物だと報告する。
料理を終えてやっと宴の席に戻ったボンファン。哲宗は大臣たちの前で「国の困難を民と共に感じ、乗り超えていくために今日の宴から減膳(カンソン)を始める。肉や豪華な膳も禁止。大臣たちは飲酒や党派争いも止め、これに背いた場合には処罰をうけることになる」と宣言。するとキム・ジャグンが進み出て残念な報告があると、哲宗と永平君が訓練していた禁衛営の兵を連行させ、彼らが全員が国に不満のある者たちで、謀反を起こすために身分を隠して王の護衛をしていたと主張する。哲宗は、誰かが王の護衛武士を陥れ警護の隙を作って王に危害を加えるための計略だと言い、それはキム・ジャグン訓練大将の仕業だと訴える。するとジャグンは、側室たちの家門を味方につけていると思っているのは錯覚だといい、哲宗の強気をくじこうとする。ところが哲宗は「無礼者!」とジャグンを一喝し、「下の者が上の者をバカにするのは不忠を超えた反逆だ」と怒鳴りつける。「落ち着いてください」と怒鳴り返すジャグンに「王に命令するとは!」と怒鳴りつける。だがジャグンは、「対価を払うことになります」とビョンインに全員斬首刑に処せよと命じる。永平君が禁衛営で裁くと進言するが、反逆者は義禁府の管轄だといい、大臣たちもジャグンに同意を示す。ジャグンが禁衛営を解体し永平君に罪を問うと脅したため、哲宗は全てをジャグンに一任するしかなかった。「全てが無駄だったのだな...。 」と涙を流しながら途方に暮れる哲宗を、ボンファンは胸を痛めながら見守った。
そして哲宗は肩を落として宴最後の儀式である、祭壇の前で線香を焚き、五穀豊穣の祈りを唱える。すると祭壇が爆発し…。
■見どころ
ハン室長そっくりの男の尾行に気づかれたチェ尚宮。このピンチをどう切り抜け、名前を如何に聞き出すのか?
「王の顔コース」では、トルネードポテトや大豆ミートのメクドナルド(マクドナルド)、当たりくじ付のフォーチュンデザートまで。ちなみに勘違いが得意の哲宗は“メクドナルド”を、麦=メク、豆=ドゥ、入れる納(女偏に内)=ナル、身ごもる胚=ドゥと見事に解説。
側室の家門を味方につけて、いつになく威風堂々とした哲宗とピンチを陰で支えた王妃ボンファンの協力が素敵だったが、ジャグンの反撃を食らって、落涙する哲宗の姿に胸が痛む。そしてラスト、爆音と共に吹き飛ばされた哲宗の運命は…第13話で。
◇WOWOW「シン・ヘソン×キム・ジョンヒョン「哲仁王后 俺がクイーン!?」番組サイト
2022年2月4日スタート 金18:45-21:30 2話連続
【作品詳細】【「哲仁王后」を2倍楽しむ】