大人の恋を描く山田太一作渡辺謙主演「遠まわりの雨」番宣動画-日テレ
3月27日に日本テレビ系で放送の渡辺謙・夏川結衣出演ドラマ「遠まわりの雨」のPR動画が公開中だ。テレビドラマ界の巨匠である山田太一と日本を代表する俳優となった渡辺謙(50)のタッグとあって、前評判も上々だ。昔の恋人と再開した男女が、昔とは違う恋の想いに駆られながらも現在の人間関係の中で葛藤するというストーリーを軸に、夫婦愛、鎌倉の風景や日本の工業を支える町工場などを描き出した大人向けのドラマ・2時間18分である。
渡辺が演じる福本草平の昔の恋人・秋川桜には夏川結衣(41)、草平の妻に田中美佐子(50)、桜の夫に岸谷五郎(45)という、いずれも人気の実力派キャストが集結した。これに川島海荷(16)、YOU(45)、藤村俊二(75)、AKIRA(28・EXILE)、近藤芳正(48)といったメンバーが脇を固める。
草平と桜はその昔恋人同士の関係だったが、ある日桜は草平に別れを告げ、その親友・秋川起一(岸谷)を選び結婚する。20年後、桜が病で倒れた夫のために助力を請いに草平を訪ねる事からドラマは始まる。
草平と桜、その二つの家族といった人間関係を中心に繰り広げられるドラマだが、その舞台である町工場の職人も物語を支える重要なキーワードとなる。
渡辺扮する草平は、「へら絞り」の技術を持つ元職人であるという設定だ。桜と再開する時点ではその職を離れて日曜大工店で勤務している。この「へら絞り」の職人たちの存在がストーリーに厚みを加える。「へら絞り」の技術とは、鉄やアルミニウム、ステンレスといったあらゆる金属板を曲げたり丸めたりして加工するものである。この技術によって機械では形成出来ない精密な部品などを作り出し、それは宇宙ロケットの部品にまでなるという職人技であり、日本のお家芸ともされる産業の重要な担い手だ。
このドラマは切ない恋愛ストーリーとは別に、下町で暮らす町工場の人々の生き方にもスポットを当てている。この職人を演じる渡辺を始め岸谷、AKIRA、近藤といったキャストは実際に町工場に何度も出掛けて技術を習得した。それがドラマに生かされて、難易度が高く危険な作業風景まで一切吹き替え無しで役者たちが作業に臨むリアリティの高いドラマとなった。工場へ度々赴き現場の雰囲気を身につけることで、戦国武将からエリートサラリーマンまで幅広く演じる渡辺が、すっかり一職人という風貌になっているのも見事である。
山田太一ドラマスペシャル「遠まわりの雨」は3月27日(土)よる9時から放送。番宣動画は番組サイト内「予告動画」コンテンツにて視聴出来る。
遠まわりの雨 公式サイト