テレビ東京「風と雲と雨」(全28話版)第23-24話あらすじ:よみがえった記憶と我が子奪還計画
興宣大院君は自己主張の強い王妃ジャヨンを次第に疎ましく思い…テレビ東京にて地上波放送中パク・シフ×コ・ソンヒ×チョン・グァンリョル共演の「風と雲と雨」(全28話)2022年6月2日(木)・3日(金)第23話と第24話のネタバレあらすじと見どころ、豆知識をご紹介、DVDも発売中で公式サイト、Youtubeにて予告動画が視聴できる。
「風と雲と雨」は朝鮮最高の観相師と神力を持つ王女、運命に翻弄される愛の行方とキングメーカーたちの王位争奪戦を描くアクション・ロマンス時代劇。【「風と雲と雨」2倍楽しむ】では、2020年に行われたイベントレポート、スペシャル映像、インタビュー映像、各話のあらすじと見どころなどまとめて紹介している。
※当時の時代背景については歴史:哲宗(チョルジョン)、朝鮮最後の王位争奪戦で解説。
※以下、オリジナル全21話版で視聴しているために、カットされた部分やあらすじが前後することもあることご理解ください。また詳しいあらすじを知りたくない方は、見どころと※豆知識をご覧になってあらすじは確認用としてご利用ください。
■キャスト
チェ・チョンジュン役:パク・シフ
ポンリョン(ポンリョン)役:コ・ソンヒ
興宣大院/イ・ハウン役:チョン・グァンリョル
チェ・インギュ役:ソンヒョク
ほか
■第23話あらすじ
自己主張の強いジャヨンを次第に疎ましく思うようになっていた興宣大院君は、王の夕講に口を出したと王妃のジャヨンを差し出がましいときつく叱責し、王妃をかばう高宗ジェファンを情けないと一喝する。ジャヨンを追いかけ、自分もこれまで父からの厳しい叱責に耐えてきたと気遣う高宗に、これまではそうでも今後は耐える必要はないのでは?とジャヨン。驚く高宗に「親不孝になれというのではなく、この国の王は父上ではなく王様だと申し上げたい」と続ける。わかっていると答える高宗だが…。
※夕講(ソクカン):朝鮮時代、王様は政務以外にも官吏たちと学問の議論や国政討論をする「経筵(キョンヨン)」と言う学習を朝、昼、夕に行う。
ボンリョンは記憶はまだ戻らないもののチョンジュンの穏やかな笑顔に不思議と安心感やときめきを感じはじめる。そんなボンリョンに3年前に置いていったことを謝るチョンジュン。実はこの3年間豪商イ・ドギュンも一度もボンリョンと会えずにいた。3年前に襲われたときに頭を打ったボンリョンは記憶喪失になったうえ、思考を混乱させる危険な迷魂散(ミホンサン)を飲まされたのだった。
興宣大院君に呼び出されたインギュは、チョンジュン逮捕は命がけとなるので見返りとしてキム・ビョンウンが務めていた江華の留守職を望み、大院君はこれを認める。
※留守(ユス):江華行政の責任者。
翌朝の重臣会議でキム・ビョンウンが原因不明の死を遂げたと報告される。左議政となったキム・ビョンハクは、キム一族を慰謝するために別賜田の授与を願いでる。異論を唱える大臣もいたが、大院君が賛同すると、インギュを江華に行かせた調本人の趙大妃は、ことを荒立てないためにこれに同意。高宗は按覈御使に徹底的に調査させるよう命じる。
※按覈御使(アネクオサ):王から特別任務を受け公開的に派遣される御使。隠密に行動するのが暗行御史(アメンオサ)。 ※別賜田(ピョルサジョン):国に貢献した官吏に与えられる田
国中で興宣大院君に対する不満が高まる中、酒幕「ペオゲの宿」では女将とジンサンが怪盗チャン・サムソンが義賊だという噂を広め、パルヨンは大妃と大院君が対立しているという情報を仕入れる。チャン・サムソンの噂は大院君の耳にも届く。キム・ビョンハクは景福宮の再建事業や天主教への厳しすぎる弾圧にも不満が上がっていると、巷の噂を知らせる。大院君は怪盗チャン逮捕に特化した組織を作るよう命じる。
ナハプと3年ぶり再会したチョンジュンはボンリョンの母バンダル捜しを頼み、ナハプは楼主にしたソンファがインギュにゾッコンだから気を付けるよう忠告する。その後、ナハプに集めてもらった壮洞キム氏の子息たちと酒席を共にしたチュンジョンは、興宣大院君に不満を持つ者が多いと聞く。その中にはビョンハクら朝廷の有力者の名前もあった。帰りにインギュとすれ違ったチョンジュンはとっさに扇子で顔を隠す。
貿易館。チョンジュンはイ・ドギュンに、大院君に対する不満をあおって民心を一つにし、朝廷内で大院君の反対勢力を固め国と民を助ける、と今後の計画を明かす。そこに大院君がやってきてチョンジュンは身を隠す。景福宮再建の多額の寄付の礼に来たと言いながら、大罪人のチョンジュンを助けたらお前とこの館は朝鮮から跡形もなくなると警告し、これまでの倍の寄付を要求する。清(中国)での知名度を口にしひるまないドギュン。だが大院君は彼女に刀を突き付け、チョンジュンを助けたら闇から闇へと葬ってやると恫喝する。
チソンはボンリョンにチョンジュンの子を産んだことを話すべきと勧めるが、ボンリョンは打ち明けない。2人のひそひそ話にやきもちを焼いたチョンジュンは、相談は自分にしてほしいと言い、ボンリョンは母バンダルに会いたいと頼む。バンダルはナハプが見つけてくれ、母子は貿易館で再会を果たす。
唯一記憶にある母との再会に喜ぶボンリョンは、チョンジュンからもらった指輪を受け取り、我が子が興宣大院君の離宮で無事に暮らしていると聞く。バンダルはボンリョンに勇気を出すよう説得し、見張りが手薄になる2日後に子を連れてあの小屋に連れて行くと約束する。だが、その頃インギュはチョンジュンの子を利用しようと考えていた。
我が子の誕生を知らないチョンジュンは密かに大妃に謁見し、本当の摂政の座を差し上げるので興宣大院君を失脚させる力を下さいと願い出る。王妃ジャヨンにも会ってチソンを王妃の護衛とチョンジュンとの連絡係とする許可を得たと報告する。その後もチョンジュンは大院君に不満を持つキム・ビョンハクら大臣とも接触する。
■見どころ
「即位前からジャヨンに読む本を勧めてもらっていた」と妻をかばう高宗に、「即位前の話を持ち出すなら、またこの父に鞭で打たれながら勉強なさいますか」と興宣大院君。息子とは言え、国王に対してあり得ない言い草だ。史実の高宗も成年までは父・大院君の言いなりになっていた。実在の父子について詳しはこちらで紹介している。
※父に怯える気弱な王、高宗は史実ではどんな王なのか?
※興宣君は史実でも豹変したのか?
なんとボンリョンがチョンジュンの男児を産んでいたとは驚きの展開。そして大妃側なのか、興宣大院君側なのか、魂胆が見えないインギュは、チョンジュンの子をどう利用しようと考えているのか?
殺伐とした展開の中、記憶は完全に戻らなくとも、チョンジュンを愛していたこと、そして今も愛していることを感じるボンリョン。仲間たちとの食事の席で、卓の下のチョンジュンの手に要注意。パク・シフの照れ顔に胸キュン必至だ。
ところで、莫大な費用が掛かると不満の景福宮の再建は、朝鮮王朝建国と同時に建てられたが、壬辰倭乱(文禄・慶長の役)の際の火災で焼失し、1865年(高宗2年)に再建された。作中ではボンリョンが数百年間残る建造物となり、興宣大院君の功績となると予言したように、現在も朝鮮王朝を代表する宮殿として有名な観光スポットにもなっている。
■第24話
バンダルはダンイとともにボンリョンの息子を連れ出す。しかし、チョンジュンの子を利用しようとするインギュに居場所がばれ、ダンに息子を預け、囮となって逃げるなかで崖から滑落。ボンリョンが駆けつけるが、「諦めないで生き延びなさい」の言葉を遺して命果てる。その衝撃でボンリョンは過去の記憶を全て取り戻す。だがインギュによって我が子が奪われてしまう。
国中で興宣大院君に対する不満が高まる中、チョンジュンは大妃や朝廷の有力者を味方につけていく。大院君はチョンジュンの隠れ家に兵を送って一味を捕らえるよう指示するが、王命によって中止される。自身も知らない王命に驚く大院君が高宗の元へと向かうと、そこにはチョンジュンの姿が。大妃から「チェ・チョンジュンと父チェ・ギヨンの謀反罪赦免と身分回復」の王命が下ったと聞いた大院君は、高宗に詰め寄るが「伝えるのを忘れていた」の一言。チョンジュンが3年前の三田渡場で謀反を企てたと訴えるが、キム・ビョンハクは確証がないと答え、ほかの大臣も能力のあるものを適材につけるべきという。風向きが変わったことを悟る大院君。「訓練都監 別将」任命を受けたチョンジュンは、都の怪盗必ず捕まえると高宗に誓う。
※訓練都監(フルリョントガム):首都防衛を行う軍営の1つ。別将(ピョルチャン)は副将で、職位は正3品堂上。
連れ去られる我が子を助けようとインギュに立ち向かうボンリョンだが、逆に気絶させられてしまう。パルヨンらによって発見され、無事チョンジュンのもとへ戻ったボンリョンは、全ての記憶が戻ったこと、自分達の息子がインギュに連れて行かれたことを告白する。想定外の告白に驚くチョンジュンは、守ってやれなかったことをボンリョンに謝り抱きしめ、必ず我が子を助け出すと決意する。
インギュは大院君の元へ参上し、チョンジュンを屈服させる方法があると報告し、江華の留守職のことをお忘れなきようにと願い出る。その頃、ビョンイン殺害の調査のために江華に派遣した按覈御使が死亡し、金品も奪われたと報告は入る。大院君の逆鱗に触れ「今後は父の許可なくいかなる決定もしてはならない」と約束させられた高宗は、すぐに大院君に知らせるよう指示する。
大院君の怒りに怯える高宗の姿を目撃した王妃ジャヨンは、高宗にチョンジュンを会わせる。チョンジュンは、もう小言を聞く年ではなく、父上を超えるべきと進言し、親不孝になれと言うのかと気分を害する高宗に、「王様はもう大院君の息子ではなく、民の父親なのです。大院君の暴政に苦しむ民を見捨ててはいけません」と勇気づける。ジェヨンはチョンジュンをそばに置くよう高宗に勧める。高宗は自分を支えてくれとチョンジュンに頼み、チョンジュンは忠誠を誓う。
インギュはボンリョンを呼び出し、子供と引き換えに「チョンジュンと(豪商)イ・ドギュンが大院君を倒す謀反を企てた」と書状を書くよう要求する。取り合わないボンリョンに、かつて江華でチョンジュンを裏切ったようにもう一度裏切ればよいと説得に当たる。その後、江華の民が「按覈御使からの報告書」を持参してボンリョンに会いに来る。
ボンリョンの指示でインギュの手下を尾行したパルヨンたちは子供の場所を特定。チョンジュンはチソンの助けを借りて乗り込み、駆けつけたボンリョンがソンファから我が子を取り戻し、チョンジュンが近づいた時、銃声が響く。チョンジュンに謀反の罪を着せる書状を催促するインギュに、ボンリョンは「チェ・インギュがキム・ビョンウンを殺害した犯人だ」という按覈御使の報告書があると答える。按覈御使はインギュが始末したが、江華の民たちがインギュの赴任を望んでおらず、大妃に渡す別にもう1枚報告書をボンリョンに届けたのだった。インギュの銃はボンリョンを狙い…
■見どころ
大院君の知らない王命を出したジェファンは大院君に「うっかり報告し忘れた」といつになく頼もしい。ニヤリと笑王妃うジャヨン、そしてチョンジュンの顔は新たな逆襲の始まりを予感させ、間も無く迎えるクライマックスに期待が募る。
我が子を奪われたボンリョンの慟哭が辛い。ボンリョンの息子を預けたのはインギュの愛人となったソンファ。「男児だが女児のように愛らしい」というインギュへのソンファの痛烈なやきもちの一言をお聞きのがしなく。そして、我が子が生まれていたという嬉しい報告がこんなにも辛い形での告白になるとは、あまりにも悲しい展開に胸が詰まる。
インギュのチョンジュンを倒す最後の手段が赤ん坊を利用するとは相変わらず姑息な男。ボンリョンが交渉の材料に使おうとした「按覈御使からの報告書」。故郷に錦を飾るつもりで江華の留守職を望んだインギュ。だが故郷では彼を望んでいなかった。この事実を愛するボンリョンから聞かされたインギュの目から絶望の涙が流れる
原題:바람과 구름과 비
「風と雲と雨」
DVD-SET1~3発売中
各14,740 円(税抜13,400 円)
※DVD 好評レンタル中
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
© 2020 TV Chosun
◇テレビ東京「替えと雲と雨」番組公式サイト
2022年5月3日スタート 月~金8:15-9:11
◇「風と雲と雨」公式サイト
◇Youtube「風と雲と雨」予告動画
【作品詳細】【「風と雲と雨」を2倍楽しむ】