テレビ東京「風と雲と雨」(全28話版)第25-26話あらすじ:興宣大院君失脚計画と戦火の島
我が子取り戻したチョンジュンが、2度目の運命との戦いを始める…テレビ東京にて地上波放送中パク・シフ×コ・ソンヒ×チョン・グァンリョル共演の「風と雲と雨」(全28話)2022年6月6日(月)・7日(火)第25話と第26話のネタバレあらすじと見どころ、豆知識をご紹介、DVDも発売中で公式サイト、Youtubeにて予告動画が視聴できる。
「風と雲と雨」は朝鮮最高の観相師と神力を持つ王女、運命に翻弄される愛の行方とキングメーカーたちの王位争奪戦を描くアクション・ロマンス時代劇。【「風と雲と雨」2倍楽しむ】では、2020年に行われたイベントレポート、スペシャル映像、インタビュー映像、各話のあらすじと見どころなどまとめて紹介している。
※当時の時代背景については歴史:哲宗(チョルジョン)、朝鮮最後の王位争奪戦で解説。
※以下、オリジナル全21話版で視聴しているために、カットされた部分やあらすじが前後することもあることご理解ください。詳しいあらすじを知りたくない方は、見どころと※豆知識をご覧になってあらすじは確認用としてご利用ください。
■キャスト
チェ・チョンジュン役:パク・シフ
ポンリョン(ポンリョン)役:コ・ソンヒ
興宣大院/イ・ハウン役:チョン・グァンリョル
チェ・インギュ役:ソンヒョク
ほか
■第25話
インギュの銃はボンリョンを狙い…チョンジュンが庇うが、銃弾はチソンの剣で弾き飛ばされる。絶望のインギュが立ち去り、チュンジョンはついに我が子をその腕に抱く。
翌日、ボンリョンをバンダルの墓に連れて行ったチョンジュンは守り切れなかったことを謝り、ボンリョンは在りし日の母に、遺言通り諦めずに生きていくと約束し、母の冥福を静かに祈る。チョンジュンは我が子に、見聞の広い子になるようにとチェ・ムン(崔聞)と名付ける。そしてダンイはケガも癒えて捕盗庁に復帰した。
※捕盗庁(ポドチョウ):現在の警視庁。
チョンジュンが我が子を取り戻したという知らせは興宣大院君にも届く。実は、ボンリョンが出産するとき、山水道人が産室を見守ってくれていた。大院君はチョンジュンン子の運勢を聞き、道人は「頭がよく立派な人物になる。だが両親のような特別な能力はない凡人。将来は忠義に厚い家臣となる運命」と知った。大院君は子供に手を下すつもりはなかった。狙いはチョンジュン!
インギュから無事に子供を取り返したチョンジュンとボンリョン。着替えをするチョンジュンの体の傷痕を見て涙ぐむボンリョン。そんなボンリョンを抱きしめやっと手にした幸せをかみしめるチョンジュン。山水道人訪ねてくる。チョンジュンは懐中時計を贈り、興宣大院君の時を縮めるつもりだと打ち明ける。大院君の時間はまだ残っているという道人に、「ボンリョンに殺され早死にするという予言に打ち勝ち夫婦になり子供までいる。人は予言者と呼ぶが、すべて自身の力で拓いてきた。明日、血を流さずに国の運命を変えて見せる」と、宣言する。
その頃、インギュのビョンウン殺人罪を知った大院君は、インギュを捕えるよう命じるだけでなく、彼がチョ大妃の命令でビョンウンに会いに行った事実を利用し、大妃にも責任をとって退くよう脅す。絶望したインギュは都からの逃亡を図るが、大院君が出した逮捕令の下、捕縛される。
その頃、豪商イ・ドギュンはボンリョンに相談を持ち掛ける。実は、ドギュンの貿易船の出航が大院君によって禁じられたが、出航を許す王命が下り助かった。だがそれは王妃の配慮で、ジャヨンに呼び出されたドギュンは、暹羅国(タイ)との貿易を解決してやる代わりに、ジャヨンと王室に投資してほしいと持ち掛けられた。ドギュンは王妃の運勢を教えてほしいと頼む。女性には珍しい“王の気”を持つが、その眼の中に“刃”が見えたと、答えるボンリョン。その刃で大院君を倒せると聞いたドギュンは安堵するが、ボンリョンは大院君の死を望む彼女の狙いが何なのかと思案する。
怒りが収まらない大妃はチョンジュンとビョンハクを呼び出し、明日の重臣会議の場で大院君を失脚させようと企てる。その夜、景福宮で火事が起こる。王妃の無事を確認した高宗は怖気づき、父上を呼べと叫ぶ。翌日ついに大院君失脚決議のための重臣会議が開かれる。ところが高宗に王命を出すよう迫るも高宗は何も言わない。突如現れた大院君が、自分なしで開かれている会議の議題を問う。重臣らが気まずさのあまり目をそらしていると、チョンジュンが「独裁政治を終わらせるため、大院君を失脚させようとしていた」と告げる。しかし、すでに高宗と話をつけていた大院君…王命なら喜んで受けようと高宗に詰め寄ると、耐えきれない高宗は「体調が悪く残りは大院君が決定するように」と言い残しそそくさと立ち去ってしまう。大院君は火事が起きたのは大臣たちの職務怠慢のせいと捕縛させる。そしてチョンジュンに勝利宣言し、チョンジュンのことを一番知っているのは自分だと豪語する。それを認めるチョンジュンにもう一度自分と手を組んで国と民のための大仕事をやらないかと持ち掛ける。
王妃ジャヨンはボンリョンを呼び寄せ、大院君と戦い王室を正すための策士になってほしいと頼む。その瞳の奥に“王者の光”を見たボンリョンは、かつてジャヨンの力を借りようと捜しまわったことを打ち明け、ジャヨンが持つ強い力を政争ではなく民のために使い、大院君と同志となることを勧める。侍女たちの前で教育という名のもとに王妃としての誇りを踏みにじられたジャヨンは大院君を恨んでいた。その気持ちを押さえてこそ真の国母になれると助言する。
ボンリョンを待っていた大院君は、今まで連絡をしてこなかったことが寂しかったと言い、もう力になれることはないというボンリョンに、近く呼ぶので来るように命じる。
その頃、インギュはキム・ビョンウンと按覈御使殺害の罪で軍門梟首(きょうしゅ=さらし首)の刑に処せられる。死を前にインギュの脳裏に浮かんだのはボンリョンだった。刑が執行されるその瞬間、チョンジュンが持参した大院君からの命令書によって刑の執行が中止となる。
※按覈御使(アネクオサ):王から特別任務を受け公開的に派遣される御使。隠密に行動するのが暗行御史(アメンオサ)。
■見どころ
それにしても銃弾より早いチソンの剣。さすが朝鮮一の剣士だ。着替えのシーンで、パク・シフの鍛え抜かれた細マッチョの上半身裸。眼福に預かれるのでお見逃しなく。
山水道人の言葉通り、チョンジュンの二度目の運命との戦い!果たして運命が勝つのだろうか?それともチョンジュンが自ら運命を変えてみせるのだろうか?!
実際の景福宮が焼失したのは1592年の豊臣軍の攻撃時。再建まで王家は離宮を転々とした。そして273年後の1865年、王家の威信を取り戻すためとの興宣大院君の号令で再建された。だがそのために民衆の税負担が増えて王朝はさらに衰退してしまった。
■第26話
江華が法国(フランス)の攻撃を受ける。そして朝廷にフランス軍の宣戦布告文が届く。朝鮮がフランスの宣教師9名を殺害したことへの報復だった。朝鮮軍の力では敵国の鉄砲にかなわない。そこで大院君は西洋に明るいチョンジュンに命を賭して江華で敵軍の侵攻を防ぐよう命じる。非情な命令だったがチョンジュンの望むところでもあった。
※フランスとの戦い。丙寅洋擾(ピョンイニャンヨ):1866年10月、フランス人宣教師の処刑(丙寅教獄)を契機として、李氏朝鮮とフランス第二帝国との間で発生した戦い。
チョンジュンは、ビョンウン殺害の罪で処刑されるはずだったインギュを引き連れて、フランス軍が攻め込んできた江華へ向かう。だが朝鮮の軍営である通津府(トンジンブ)の巡撫営千擦ヤン・ホンス将軍は、朝廷が易者のチョンジュンを送ってきたことに怒る。チョンジュンは江華出身で西洋でも暮らした経験があるので、将軍の手伝いをさせてほしいと願い出るも取り付く島もない。
※巡撫営(スンムヨン)千摠(チョンチョン):訓練都監、禁衛営などに属する正三品の武官。
王宮では、ボンリョンの助言によって自ら大院君に歩み寄ることを決意したジャヨンだったが、兄のミン・スンホが町で問題を起こし、風紀紊乱の罪で捕らえられてしまう。兄を叱責するため、牢から兄を出すジャヨンだったが、その行動を身内に甘くしたと勘違いした大院君にとがめられ、侍女たちの前で激しく叱責される。スンホたちを再び投獄させた後、今後一切朝廷の問題に口を出すなと厳命される。ジャヨンは悔しさに自身の唇を噛み切り、大院君への恨みを募らせる。
※風紀紊乱(ふうきびんらん):社会道徳、風俗・規律、特に男女間の交遊などが乱れること。
一方、江華。チョンジュンはヤン・ホンス将軍を説得しフランス軍営に出向く。フランス軍の攻撃が朝鮮が宣教師を殺害したと理由付けしているが、実は朝鮮が西欧と交流する準備ができているのか、朝鮮の軍備がどれほどのものかを見定めるためだと見抜く。チョンジュンは「朝鮮とその民を甘く見るな」と言い捨て軍営を後にする。
なんとしてもこの戦いに勝つと誓ったチョンジュンは、大院君になんとしても西洋文化を受け入させようと決心する。朝鮮軍営に戻ったチョンジュンはパルヨンたちとの戦略会議にインギュを呼び助言を求める。チョンジュンとインギュは地の利を活かした戦略を立てる。インギュはまさかそんな理由のために自分を呼んだとは信じられずに、「ここで殺して父親の敵を討て」と言うが、チョンジュンは「お前ならそうするだろうが、私は手を汚したくない」と縄を解いてやり一緒に偵察に出る。
島の父娘がフランス軍に食料を奪われそうなところをチョンジュンが救う。娘は仲間たちのところにチョンジュンたちを連れて行く。そこにがかつての使用人セドルがいて、島民たちはチョンジュンが来てくれたことを立ち上がって喜ぶ。チョンジュンは皆を勇気づけてやる。
王宮。床入りの日に中宮殿に出向く高宗。見張りに立つべきチソンはその場を離れる。寝入る高宗の傍でジャヨンは大院君への復讐を誓う。一方、ボンリョンは夫チョンジュンがインギュを連れて江華へ行ったことを心配していた。そしてムンをあやす山水道人を見て、自分が傍にいたらチョンジュンが死ぬという予言を乗り越えたはずと、不安を振り払おうとする。
江華。チョンジュンの戦略を鼻で笑うヤン将軍だったが、チョンジュンは彼の胸の内の、民を思う優しい心や戦に賭ける熱い思いをずばり言い当て、大勝利を予言する。結局ヤン将軍はチョンジュンの戦略を決行し、フランス軍との戦いで大勝利を収める。この吉報はすぐに大院君にも報告される。
ヤン将軍はチョンジュンに礼と謝罪をするつもりだったが、早々に帰ったと聞き不思議な易者に興味を持つ。その頃、チョンジュンはついていきたいと願う島民たちとともに漢陽へ向かうが、途中、インギュは配下の者に助けられこっそり脱走する。チョンジュンは寝たふりをして見逃してやる。そして生還した夫を出迎え喜ぶボンリョンに、今後どのみち隠れて生きる人生のインギュ、最後は故郷の江華に帰してやりたかったと明かす。
見事手柄を立てたチョンジュンを大院君は大臣たちの前で賞賛し、王からの褒美を与える。ビョンハクはチョンジュンをこっそり呼び出し、決して大院君を信じるなと忠告するが、チョンジュンは「大院君を失脚させる」重臣会議を大院君に密告したのがビョンハクだと見抜いていた。
豪商イ・ドギュンはチョンジュンの生還を祝って貿易館で宴を開いてやる。そこには彼の仲間だけでなくかつて三田渡場にいた民衆らも集まっていた。3年前バラバラになった民衆らだったが、チョンジュンが戻ったことを聞き再び集結したのだ。ドギュンはチョンジュンを見つめながら「疫病にも戦いにも屈しない強い民衆らが選んだ指導者だ」と称賛。しかしそこにチョンジュンが呼んだ大院君がやってきて、一気に緊張が走る。
大院君の提案で国運を占うことになり、大院君が連れてきた観象監の教授の口当たりの言い占いに続いて、山水道人が権力は10年と続かないといい、チョンジュンも10年以内に政治改革しなければ朝鮮は亡国の道をたどることになる、と予言する。そして“永世中立国”であるスイスのように開国して列強を受け入れ、彼らを互いに牽制させて朝鮮はを中立を保ち、独立国の地位を守るべきと、持論を展開する。これは鎖国政策を貫く現政権を批判したことになり、大院君は烈火ごとく怒る。「江華での功績に免じて許してやる。 これからは発言に気をつけろ ! 」と警告して立ち去る。
※観象監(クァンサンガム ):天文、風水、地理などを担当した官庁。 ※花無十日紅 権不十年久(ファムシビルホンクォンブルシムニョン) :「花は10日、権力は10年で無くなる」"という権力の儚さの例えた中国の諺。
■見どころ
フランス軍の大砲の攻撃など激しい戦いが描かれる。当時、大砲どころか後進的な軍事制度だった朝鮮に勝ち目はあるのか?西洋に明るいチョンジュンと、江華を知り尽くすインギュはどう戦うのか?
ちなみに朝鮮が新式軍隊(別技軍)を編成したのは、高宗が王位に就いて18年目の1881年。それまでは後進的な軍事制度。日本陸軍の指導により西洋式軍事教練を学んだ。これはフランスとの戦い「丙寅洋擾」から15年後のこと。しかもこの西洋式軍事教練で起きた差別待遇が1882年の壬午軍乱の原因の1つともなった。詳しくはグァンリョルが演じた興宣君は史実でも豹変したのか?で。
ボンリョンのアドバイスで舅である大院君との仲を修繕しようとした矢先、王妃ジャヨンの堪忍袋の緒を切ったのが「たかが王妃の兄」の一言。大院君への復讐を誓った後で、ジャヨンが用意したミカンが大院君に届けられ、大院君は表情が少し柔らぐ。どうもこの舅と嫁はシーソーのよう。
江華、フランス軍営のチョンジュン。さすが3年間のが以外暮らし、通訳なしで聞き取る。チョンジュンたちの戦略会議ではチョンジュンとインギュが息ぴったり、阿吽の呼吸で戦略を立てていく。感心するクチョルに対して、「友人は最も恐ろしい敵になりうる」と水を差したのはパルヨン。また、朝鮮のヤン・ホンス将軍を演じたのは「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」で悪役コ・ウォンピョを演じたイ・ヘヨン。
久々にチョンジュン(パク・シフ)のアクションが見られるシーンで、チョンジュンのピンチをインギュ(ソンヒョク)が助ける素敵なシーンがある。そしてインギュが留守職として赴任するのを拒絶した島民たちが、チョンジュンを見て喜ぶ姿にインギュは何も思うのか?その表情に注視しよう。
ところで、豪商イ・ドギュンは燃やした手紙が気になる。誰から?内容は?
チョンジュンとボンリョンは忌まわしい予言を変えることはできるのか?残り2話はこれまで以上にハラハラドキドキ。どのシーンもお見逃しなく。
原題:바람과 구름과 비
「風と雲と雨」
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各14,740 円(税抜13,400 円)
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発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
© 2020 TV Chosun
◇テレビ東京「替えと雲と雨」番組公式サイト
2022年5月3日スタート 月~金8:15-9:11
◇「風と雲と雨」公式サイト
◇Youtube「風と雲と雨」予告動画
【作品詳細】【「風と雲と雨」を2倍楽しむ】