韓国ドラマ「緑豆の花」第15話あらすじと見どころ:日本軍、景福宮占拠!ジャインが閔妃のスパイに?

2022年08月08日21時00分ドラマ
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日本軍が光化門を攻撃!農民たちによる反乱の渦中で、運命が変わってしまった異母兄弟(チョ・ジョンソク×ユン・シユン)の過酷な運命を描く本格時代劇「緑豆の花」(全24話)の第9話のネタバレあらすじと見どころ、豆知識など紹介する。日本版予告動画はYoutubeにて視聴できる。

「緑豆の花」は1894年、世界の歴史をも揺るがした東学農民革命(甲午農民戦争)の歴史の中で農民軍と討伐隊に分かれて戦わなければならなかった異母兄弟の波乱万丈なヒューマンストーリー。【「緑豆の花」を2倍楽しむ】では時代背景や各話のネタバレあらすじと見どころ、豆知識などまとめて紹介していく。
※ここで紹介する内容は、あくまでもドラマを楽しむためものです。皆さんが知る歴史認識と異なる部分もあることをご理解の上お読みください。



■キャスト抑えておくべき13人
ペク・イガン役:チョ・ジョンソク
ペク・イヒョン役:ユン・シユン
ソン・ジャイン役:ハン・イェリ
チョン・ボンジュン役:チェ・ムソン
ペク・カ(マンドゥク)役:パク・ヒョックォン
ファン進士(ソクジュ):チェ・ウォニョン)
ファン・ミョンシム役:パク・ギュヨン
ボドゥリ役:ノ・ヘンハ

■第15話:景福宮の日の丸と閔妃の間者 ※豆知識
高宗と閔妃、兵曹判書が話しているところへ日本軍が光化門を攻撃しているという知らせが舞い込む。銃声が鳴り響き人々が逃げ回っている中、チェ・ドッキ行首はジャインと逃げ道を探す。

光化門光化門 ©navicon※景福宮(キョンボックン):1395年(太祖4年)に創建。15万坪に達する広い敷地に長方形に作られ、東西南北に門がある。南側には正門・光化門(クァンファムン)、東側・建春門(クォンチュンムン)、西側・迎秋門(ヨンチュムン)、北側・神武門(シンムムン)。

一方、古阜の官衙(役所)で抗議の座りこみをしていたファン進士は、妹のミョンシムがイヒョンに勒婚(強制的に結婚)させられたという知らせを受け家に向かう。イヒョンもファン進士の家に向かうのだが、キム接長はイヒョンのためだとイヒョンを屋敷へ案内。
緑豆の花©SBS/キム・ガことキム・ギョンソン接長(パク・ジファン)ところが婿として用意された四柱は亡きボンゲの物だった。豹変したキム接長は、イヒョンを鬼と呼び、お前が殺したと証拠の銃を取り出す。鬼ではないと言うイヒョンに10万両持ってくれば古阜を離れると要求しイヒョンを殴打する。そこに両班が戻ってきて争い、ファン進士が木に縛り上げられる。鬼の心が目覚めてしまったイヒョンは銃を持って、その場にいる者を皆殺しに。ミョンシムの見ている前で銃を放ち、「見せたくなかった」と謝って出ていく。

漢陽では一夜明けても日本軍の攻撃はやまず、王宮内で激しい戦いが続く。イガンたちは日本軍の攻撃に抵抗する民をみて戦いの中に飛び込んでいき、義兵たちも後に続く。その頃、チェ行首はジャインを逃がした後、自らも戦う。だが、その時、日本の公使大鳥圭介らとともに高宗は現れ、朝鮮が降伏したことを知る。戦禍の中、イガンと再会したチェ行首は、彼らが静かに王宮を立ち去るのを見る。1894年陰暦6月21日のこと。
※甲午倭乱(カボウェラン):正式な歴史用語ではないが、1894年7月23日、日本軍が景福宮を占領し閔氏政権を崩壊させた事件をドラマではこう呼ぶ。これが日清戦争勃発へとつながる。

古阜。ファン進士の屋敷で行われた虐殺事件。その犯人がイヒョンだと聞き崩れ落ちるペク・カ。その様子をホンガは満足そうに見ていた。信じようとしない家族に、婿キム・ダンソンは東匪が怖れる鬼がイヒョンだと教える。ペク・カは、改革に燃えていたイヒョンの言葉を思いだし、次に来るときは鬼になって帰って来いと呟く。

古阜の惨事はチョン・ボンジュンにも伝わる。イヒョンが大勢を殺害したと聞いた接主たちは驚く。そこに日本軍に王宮が掌握されたという情報が飛び込んでくる。

漢陽。兵曹判書ミン・ヨンジュンら閔氏一族は流刑となり、閔氏政権が崩壊する。チェ行首からこれを聞いたジャインは、臨時道任房の夢が立たれたと覚悟し、これまで日本相手に商売をしてきた自身を嘆く。ホン・ゲフンは、ジャインが間者だと疑い商団を断った大日商会の武田が、間者たちを指揮する公使館の官吏だったと教える。そしてジャインを閔妃の元へ案内する。

閔妃は、500年の歴史の朝鮮は簡単には崩れないと再起を誓い、自らの情報網が立たれたため、ジャインがその役目を任せたいと告げ、武田に近づき、敵の動向を詳しく閔妃に知らせるよう指示する。そしてジャインを王妃の別入侍に任ずる。
※別入侍(ピョルイブシ):特別な手続きなしに王宮に入れる職責。

イガンたちは大院君に会いに行こうとするが、日本軍による厳重な警備で近づけない。そこに日本人居留地で見かけた武田が屋敷に入っていく。犯宮(王宮を侵犯)に激怒する大院君に武田は朝鮮を属国扱いする清国を追い出すための苦肉の策で、朝鮮を文明国にする苦渋の選択だったと釈明。すぐに軍の撤退と謝罪をしろと言う大院君が、日本政府として王の代わりに大院君に摂政を行ってほしいと告げる。内政干渉に怒る大院君に、武田は伊藤博文総理大臣の名前を出して、これ以上の混乱を選ばず賢明な判断をするようにと促す。
※親日改革派政権:1894年7月27日、日本は閔氏一族を牽制するために、大院君(興宣大院君)を担ぎだして新政権を樹立させた。

緑豆の花©SBS / ボドゥリ(ノ・ヘンハ)日本軍の護衛で王宮へ向かう大院君は、途中でイガンを見かけ深夜の密会を約束する。だがこれに気づいた武田が会話音内容を知るために罠を仕掛けてボドゥリを拉致させる。所持品からボドゥリが東学教徒だと知った武田は、チョン・ボンジュンの使いかと訊き、しらを切るボドゥリに、大院君とチョン・ボンジュンについて知っていることをすべて書き出せと命じる。
※李舜臣(イ・スンシン)将軍:(1545年3月8日- 1598年12月16日)。壬辰倭乱(イムジンウェラン、文禄・慶長の役)において朝鮮水軍を率いて日本軍と戦い活躍した将軍。詳細はこちらで。武田の話をはぐらかすためにボドゥリが名前を出した。

一方、大日商会を再訪したジャインは昨日の提案を受け入れると申し出る。気が変わった理由を聞かれたジャインは、武田が日本公使館の官吏だと知ったためと答える。朝鮮人としては気分はよくないが自分は商人、金の道理に従うと武田を信用させる。そして毎月の大量の米を何に使うのかと訊ね、武田はすぐに分かると答えを保留する。

その時、外にはボドゥリを捜しにきたイガンとヘインがいた。ジャインが商会から出てきて武田と懇意に話しているのを目撃したイガンは、ジャインを追いかける。米の取引でもするのかと問い詰めるイガンに、武田の正体も知った上で、ある事情があっての取引だから、無視して頼む。だが、日本軍の攻撃を目の当たりにしながら日本と取引をするジャインに失望したイガンが、「これで忘れられる」と告げて立ち去る。イガンから突き返された手袋を握りしめ見送るジャイン。

その夜、ジャインは閔妃に報告に王宮へ。大量の米と武田の「すぐに分かる」という言葉から近々戦争が起きる可能性を話す。その頃、大院君もまた高宗に日本が清国との戦争を視野に入れており、清を追い出した後、朝鮮を属国にするつもりだと伝える。そして、チョン・ボンジュンへの挙兵の命令を願う。この期に及んでもチョン・ボンジュンたちを逆賊と呼ぶ王に、彼は過激だが国への忠誠心が深く下心がないと説得する。王宮が占領されたと全国に伝われば、各地で義兵が立ち上がるので、チョン・ボンジュンと東学たちを先鋒にすべきと説得し、高宗はこれを認める。
※宗廟社稷 (チョンミョサジク):大院君が高宗説得で使った言葉。王室と国を指す。詳しくは「七日の王妃」第3話で。

イガンは一人大院君と待ち合わせの渡し場に向かう。日本兵に変装したイ・ギュテたちに守られた高宗自らがやってくる。

古阜。イヒョンの行方は分からず、郡守は、ホンガが「勒婚はイヒョンの差し金だ」と言ったために惨事が起きたと憤怒し、ホンガを200叩きの上、投獄に処する。

イヒョンは一人忠清道の山道を歩き、兄イガンから「自分で鬼と戦って追い出せ」と言われた言葉を思い出していた。その時、眼下に広がる牙山(アサン)湾で日本海軍が清軍艦隊を攻撃するのを目撃する。1894年陰暦6月23日のこと。
※日本軍による景福宮占領から2日後の7月25日のこと。日清戦争の勃発である。正式な宣戦布告は8月1日。



■見どころ
15話は、古阜ではミョンシムを愛するが上、鬼に戻ってしまったイヒョン、漢陽では日本軍による犯宮(王宮を侵犯)による惨劇が描かれる。その裏でイ・ヒョンとミョンシム、イガンとジャインのロマンスが残酷に、そして切なく描かれた。

イヒョンから鬼になってしまう表情の変化がユン・シユンの絶品演技で堪能できる。ユン・シユンは二面性のある役を演じるのが実にうまい。本作のイヒョンと鬼は現代ドラマ「サイコパス ダイアリー」では気の弱い善良な会社員とサイコパスな殺人鬼の演技に通じる。

また、閔妃のスパイとなったジャインが武田を信用させるために言ったセリフにもお聞き逃しなく。「水は上から下に流れるが、お金は下から上に流れる。お金が権力の生理に従う。今朝鮮の上に日本はいるから、お金がどこに行くかは自明の理。」実に説得力の台詞だ。この一言で武田を信用させたが、ジャインはイガンからの信用を失った。ジャインは誤解を晴らすことはできるのか?

イヒョンの日本留学時の先輩で公使館の官吏である武田陽介。癖のある日本語を操っているのはイ・ギチャン。歌手としてデビュー。「太陽を抱いた月」で「違うことを」、「ドクター異邦人」で「今すぐ会いに行く」などでOSTに参加している。2014年から本格的に演技に集中すると発表し、「輝け、ウンス」「ハイエナ―弁護士たちの生存ゲーム―」などに出演している。

SBS「녹두꽃」番組サイト
 2019年4月26日~7月13日(全24話(48部作×30分))
公式サイト
 DVD-BOX1~3 発売中
予告編

kandoratop【作品詳細】【「緑豆の花」を2倍楽しむ】