浮気夫、怒れる妻…変わり果てた夫婦の姿に驚嘆!『靴ひものロンド』貴重なメイキング映像が解禁!

2022年09月15日13時00分映画

第77回ヴェネチア国際映画祭〈オープニング作品〉、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞主要3部門ノミネートの映画『靴ひものロンド』がヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開する中、キャストが明かす辛辣なキャラクターたち、家庭崩壊の裏側が分かる貴重なメイキング特別映像が公開された。



「ニューヨーク・タイムズ」2017〈注目の本〉に選出、全米で絶賛された家族小説をイタリアの名匠ダニエーレ・ルケッティが映画化。唯一無二の存在感を放つアルバ・ロルヴァケル(『幸福なラザロ』『おとなの事情』)、巨匠マルコ・ベロッキオから俊英の若手監督までを虜にする実力派ルイジ・ロ・カーショ(「いつだってやめられる」シリーズ、『夜よ、こんにちは』)が若かりし日の夫婦を、そして熟練の名優ラウラ・モランテ(『息子の部屋』)、シルヴィオ・オルランド(『息子の部屋』『ボローニャの夕暮れ』)が老年期の夫婦を演じる。

イタリア映画界の実力派オールスターキャストが集結!4人家族の平穏な暮らしは、夫の浮気で終わりを告げた。家を出たい夫、繋ぎ止めようとする妻、静かに見つめる子供たち。ばらばらになった家族は、ささやかなきっかけで再び一緒に暮らし始める。彼らの人生は混沌とした家族の崩壊と再生を経て続いてゆく―。ふと思い知る愛情、歪に絡まった絆を断ち切り、解放された先にあるものとは。不気味な崩壊と衝撃、軽やかで強烈な余韻がめぐる「家族映画」の新たな傑作が誕生した!



監督を務めたダニエーレ・ルケッティが大切な友人であり熱愛する作家でもあるというドメニコ・スタルノーネの著作「靴ひも」を初めて手にした時のこと、映画化にあたり集結した実力派豪華キャストーアルバ・ロルヴァケル、ルイジ・ロ・カーショ、ラウラ・モランテ、シルヴィオ・オルランドらが自身の演じた役柄についてそれぞれが語る貴重な映像となっている。

ある夫婦の中年期/老年期を2人の俳優がそれぞれダブルキャストで演じるのは、特殊メイクや編集など映像表現において幾多の方法がある映画ではあまり見ないこと。しかも、顔立ちや背格好など“似せる”ことにあえてフォーカスしない、名匠ルケッティのさりげなくも大胆な意図が込められている。

日本では『靴ひものロンド』『3つの鍵』とたてつづけに劇場公開を控えるアルバ・ロルヴァケルは『初めて脚本を読んだ時はヴァンダという人物に拒絶されたように感じました。たぶん直感的にあまりにも居心地悪い気がして彼女になって演じたいと思えなかったのかも』と、エキセントリックな妻ヴァンダという役どころについて吐露。対するルイジ・ロ・カーショは『アルドは 私がみる限り自分とはかけ離れています。(役を演じる時)いつも役に歩み寄るようにして彼らに何が起こるのかを把握したらその人物を招き入れようとする』『ベストな形で出現できるようにします』との技巧的なアプローチを明かす。さらに、熟練のラウラ・モランテ、シルヴィオ・オルランドらの劇中以外の素顔は必見・・!!!

“家族とは、夫婦とは、結婚とは―”とほろ苦くもあり、辛辣な描写もいとわずに正面から向き合った本作。きれいごとには決して収まらない、各々が抱える胸の内を代弁するかのような感情の吐露、破壊、ぶつかり合いの先に、果たして、開けるものがあるのあろうかー。もつれ絡まり合ったある家族の不気味な崩壊と衝撃。軽やかで強烈な余韻を体感してほしい。



■あらすじ
1980年初頭のナポリ。ラジオ朗読のホストを務めるアルドと妻ヴァンダ、アンナとサンドロの二人の子供たちの平穏な暮らしは、夫の浮気で終わりを告げた。家族の元を去ったアルドは、定期的に子供たちに会いに来るがヴァンダはすべてが気にいらない。次第にヴァンダの精神状態は不安定になり、その行動もエスカレートしていく。衝突ばかりの両親の狭間でアンナとサンドロは母に寄り添うのだった。混沌とした数年を経て、家族は些細なきっかけでふたたび共に暮らし始めるが…。月日は流れ、冷え切った関係のまま老齢を迎えた夫婦は夏のバカンスへ。1週間後に自宅へ戻ると家はひどく荒らされ、飼い猫は失踪していた―。

■作品概要
監督・脚本・編集:ダニエーレ・ルケッティ (『ワン・モア・ライフ!』『ローマ法王になる日まで』)
原作:ドメニコ・スタルノーネ「靴ひも」(関口英子訳、新潮クレスト・ブックス刊)
脚本:ドメニコ・スタルノーネ、フランチェスコ・ピッコロ
出演:アルバ・ロルヴァケル、ルイジ・ロ・カーショ、ラウラ・モランテ、シルヴィオ・オルランド
2020年/イタリア/イタリア語/100分/カラー/シネマスコープ/原題Lacci 英題:The Ties
字幕:関口英子/配給:樂舎/後援:イタリア大使館/特別協力:イタリア文化会館
©Photo Glanini Fiorito/Design Benjamin Seznec/TROIKA ©2020 IBC Movie

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