「鎌倉殿の13人」第40話、泉親衡の乱に荒れる鎌倉!黒幕は一体誰?第39話ネタバレあらすじと予告動画

2022年10月17日11時02分ドラマ
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10月16日(日)に放送されたNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(総合午後8時~、BSP、BS4K午後6時~)第39話「穏やかな一日」“実朝”柿澤勇人の切ない恋心にSNSが号泣!10月23日(日)放送の第40話「罠と罠」で泉親衡の乱が描かれる。予告動画は番組公式サイトで公開、NHKプラスで1週間見逃し配信、NHKオンデマンドでも配信中。



最終章開幕となった10月16日放送の第39話では、執権となった北条義時(小栗旬)の横暴なやり方に、和田義盛(横田栄司)や三浦義村(山本耕史)ら古くからの仲間たちが不満を募らせた。亡き兄の願い“坂東武者の頂点に北条が立つ”という夢に邁進するものの、眼光は鋭く、まさにダークヒーローと化した義時。実朝を傀儡にしてしまう狡猾さ、「父を殺さなかったのは自分の甘さ」と冷たい台詞にヒヤっとさせられる場面も描かれ、タイトルは「穏やかな一日」とあるが、不穏な空気が漂う回となった。

一方、純粋で心優しい源実朝(柿澤勇人)が北条泰時(坂口健太郎)への秘めた思いが明らかになり「切なすぎる」とTwitterで話題を独占した。実朝が選んで泰時に贈った一首の和歌に対し、和歌の教養がない泰時は返歌に困惑する。そんな時、源仲章(生田斗真)の解説でそれが恋の歌だと発覚。間違えて和歌を渡したのではないかという泰時に、実朝が悲しい表情を浮かべつつ「間違えて渡してしまったようだ」と微笑み、改めて違う句を渡す場面では「実朝くんの想いが悲し過ぎる・・・」「勇気ある告白」「和歌に託した泰時への想いが切ない」と話題を呼んだ。

そして10月23日の第40話では執権・義時の強引なやり方に不満を募らせる御家人たちに更なる火種がもたらされる。後鳥羽上皇から閑院内裏の修復を任されることになり、鎌倉に多大な資金と労働力が課せられることに。やがてその不満は信濃源氏で起こる泉親衡の乱へと発展していく。聞き覚えのない“泉親衡”とは一体誰か?和田合戦の前哨戦ともなるこの戦だが、京の伏兵、生田斗真が動き出し、癒しキャラ・和田義盛の退場が迫る。

■和歌に乗せた実朝の想い
実朝役の柿澤勇人が歌詠みを披露し、美しい美声が印象的だったが、その実朝が泰時に送った2つの和歌に注目が集まっている。まず初めの「春霞 たつたの山の 桜花 おぼつかなきを 知る人のなさ」は、“霞のせいで、はっきり姿を見せない桜のように、病でやつれた己の姿を見られたくない。それでも恋しいあなたに会いたい”という切ない恋の歌。天然痘でやつれて姿を見られたくないものの、泰時に会いたい想いを和歌に込めたものだ。しかし泰時からは「鎌倉殿は間違っておられます」と和歌を返されてしまう。一瞬、困惑する表情の実朝だが、笑って「そうであった。間違えて渡してしまったようだ」と代わりに改めて「大海の―」を詠んで送った。

物語冒頭でも登場した実朝の歌、「大海の 磯もとどろに寄する波 われて砕けて裂けて散るかも」は海岸の磯にとどろく波しぶきを写実的に描写した力強い歌。しかし、これを岩に砕かれる波のごとく、実朝の失恋を表す歌として登場させたことにTwitterでは「悲しそうに笑って失恋の歌を渡すとは」「大胆な解釈」「これを太郎に贈るところがさらに泣ける」などの投稿が相次いだ。また、実朝の想いを知った泰時が馴れない酒を煽るシーンも織り込まれるなど、2人の心情を繊細に描いたストーリー展開に称賛の声が寄せられた。

また、この実朝の歌の本歌と言われているのが『万葉集』にある「伊勢の海の 磯もとどろに寄する波 恐(かしこ)き人に恋ひわたるかも」というもの。これは“伊勢の海を轟かせて寄せる波のように、恐れ多い存在のあなたを恋し続けます”という意味あいの恋の和歌だ。これを踏まえると、手の届かない相手に恋をする実朝の心情に重ねてみるとさらに切なさが増してしまうのではないだろうか。

■前回(第39話)ネタバレあらすじ
承元2年(1208年)の春、義時とのえ(菊地凛子)の間に生まれた子供で、後の北条政村はすくすく育っていた。時政が鎌倉を去り、天然痘を患っていた実朝が政務に復帰した。義時は亡き兄の願いであった坂東武者の頂点に北条がなるという思いを胸に、執権として新体制をスタートさせる。それから義時が評議を取り仕切るようになり、実朝はお飾りの将軍となっていった。

自分がいてもいなくても同じなのではないかと悩む実朝を泰時は優しく励ました。そんな泰時に実朝は和歌を渡す。「返歌を楽しみにしている」と言われ泰時は和歌の教養などなく困惑する。一方、実衣(宮澤エマ)は実朝と正室の千世(加藤小夏)の間に世継ぎができないことを心配し、側室を迎える準備を進めようとする。実朝の歌の評判は高く、鎌倉に実朝の学問を指導するために来ていた源仲章(生田斗真)は藤原定家からの手直しを記した手紙を渡した。その内容が歌の師匠である三善康信(小林隆)の指導と逆だったため、康信は仲章から今後は実朝の和歌に口出ししないよう釘を刺され肩を落とした。

ある日、和田義盛が実朝を訪ねてきて、上総介に推挙して欲しいと願い出て来た。親しい義盛の頼みとあって、実朝は乗り気だったが、相談した政子(小池栄子)から良い返事はもらえなかった。「政は仲が良いことや身内であることは関係なく厳かなものだ」という政子の話を聞いていた八田知家(市原隼人)は、北条でなければ国司になれないと御家人たちから不満が持ち上がっていることを伝え政子を驚かせた。

この頃、政の仕組みを変えようとする義時は、世襲をなくすことで権力が偏ることを避け、守護を任期制にしようと考えていた。政子から義盛の話を聞いた義時は、義盛を呼びつけ、上総介のことは忘れて欲しいと言い下がらせた。すっかり変わってしまった義時を見て、義盛は怒って部屋から出て行ってしまった。その様子を見ていた大江広元(栗原英雄)から和田には三浦がついていることを指摘される義時。そこへ善哉とつつじ(北香耶)を連れて御所へ来ていた三浦義村がやって来たので、義時は守護を2年ごとに改めたいことと、相模の守護である三浦に真っ先に賛成して欲しいと頼んだ。はじめ義村は快諾するが、義時が去ると苛立ちを見せるのだった。

その日の昼過ぎに予定されていた切的の協議に参加した泰時の幼馴染で義時から名をもらった平盛綱が活躍を見せる。これを機会に盛綱を御家人に取り立てて欲しいと実朝に進言した。実朝は分不相応の取立てだと言って却下した。さらに義盛の推挙を止め、北条の都合が良いように政の仕組みを変えた義時に苦言を呈した。すると義時は、自分は必要ないようだから伊豆に下がると言い出したので、義時に去られて困る実朝は、仕方なく盛綱を御家人にすることにした。さらに義時は今後、自分のやることに口を挟まないで欲しいと実朝を牽制するのだった。

また、実朝は千世から側室を迎えて欲しいと頼まれ困惑する。意を決した実朝は、自分には世継ぎができないと初めて打ち明けた。「そういう気持ちになれない」と正直に話してくれた実朝を千世は嬉しく思い、優しく抱きしめた。一方、泰時は実朝への返歌に悩んでいた。源仲章からこれは実朝が送ったのは恋の歌ということを教えられ驚く泰時。実朝のところへ行き、間違って恋の歌を渡したのではないかと和歌を差し出した。実朝も、「間違いであった」と言って違う和歌を渡すが、本音では泰時への恋心を抱いていたのだった。

その頃、和田の館では義盛と義村が古株の御家人を蔑ろにする義時に不満を募らせていた。そして、建暦元年9月、善哉は出家して公曉(寛一郎)と名を改め、円城寺に修行するため京へ上ることになった。公曉が戻って来た時、鎌倉最大の悲劇が幕を開けることになる。それはこの時から6年後。

■第40話「罠と罠」あらすじ
閑院内裏の修復を計画する後鳥羽上皇(尾上松也)は、鎌倉に引き受けさせるという藤原兼子(シルビア・クラブ)の進言に心躍らせる。一方、京から知らせが届いた鎌倉では重い負担に御家人たちが反発し、実朝からも慕われている和田義盛を筆頭に、八田知家らが集まる状況を義時は苦々しく思っていた。そんな中、信濃である事件が起きるのだが・・・。

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第40話は10月23日(日)総合午後8時より、BSプレミアム、BS4K午後6時より放送。脚本:三谷幸喜、出演:小栗旬/坂口健太郎/山本耕史/菊地凛子/小池栄子/坂東彌十郎/宮沢りえほか。番組公式Twitterアカウントは「@nhk_kamakura13」。第40話予告動画が番組公式サイトで公開されている。

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」番組公式サイト

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