「清越坊の女たち~」ヤン・ロン≪女性の自立をテーマにした作品だったから!≫インタビュー到着

2023年02月01日15時00分ドラマ
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大ヒット時代劇「瓔珞<エイラク>」の名プロデューサーのもと、実力派キャスト陣が結集し、配信ドラマランキング1位を獲得した「清越坊の女たち~当家主母~」での曽宝琴(そほうきん)を務めたヤン・ロンのオフィシャルインタビューが到着した。Youtubeにて予告動画など公開中だ。

「清越坊の女たち~当家主母~」は、清朝の伝統織物業を舞台に2人の女性が立ち向かう運命と絆を描く、感動のヒロイン大河ドラマ。



「清越坊の女たち~当家主母~」への出演を決めた理由は何ですか? 最初に脚本を読んでどこに魅力を感じましたか?
ヤン・ロン:このドラマに出演した理由は、ジアン・チンチン先輩、カラ・ワイ先生、ホアン・イーさんといった女優さんたちが集結し、女性の自立をテーマにした作品だったからです。衣装や美術なども非常に優れており、曽宝琴(そほうきん)のキャラクターにも非常に魅力を感じました。私は曽宝琴が持つ粘り強さが好きです。彼女はあの時代において特異な存在です。彼女はステレオタイプな女性ではなく、自身の身の上や境遇を理由に人生を諦めたりせず、運命に抗い続けます。

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曽宝琴は聡明で策略をめぐらす女性であり、幼なじみの任雪堂との恋を貫きます。
ご自身と似ているところはありますか? 共感できるところはどこでしょうか?
ヤン・ロン:曽宝琴は事業に打ち込む女性でもありますね。彼女はもともと緙絲(中国のつづれ織り)の技術を持っていて、沈翠喜(しんすいき/ジアン・チンチン)からもその技術を教わり、帳簿の見方も学びます。そして、後半で(沈翠喜と一緒に)緙絲の事業を始めると真剣に取り組み、傑出した模様を編み出し、任家にさらなる可能性をもたらします。私自身、曽宝琴と似ているところがあると思います。私も仕事となると非常に真剣に打ち込むタイプです。演技に関しても、監督や共演者とコミュニケーションを取りながらより良い演技をしようと心がけています。

曽宝琴役を演じるにあたって、特に準備したことはありますか?
ヤン・ロン:劇中では戯曲を歌うシーンがあり、制作チームは非常に優秀な戯曲の先生を招いて学ぶ機会をくださいました。視線から姿勢、節回しまで、長い時間をかけて練習しましたので、及第点に達していればと思います。また、私たちは緙絲のシーンもありましたので、これも技術を持つ先生から学びました。その結果、美しい作品を完成させるまでには至らなくても、基本的な技術を身につけることができました。

沈翠喜と曽宝琴の関係を描くストーリーは最大の見どころの一つです。ご自身では彼女たちの関係について、どのような感想を持ちましたか?
ヤン・ロン:曽宝琴と沈翠喜は幼い頃はよい友達でいましたが、長じて任雪堂(じんせつどう/シュー・ハイチャオ)との関係が発展していくにつれ、対立関係となってしまいます。でも、男性や恋愛といった要素を除けば、この二人の女性は互いに認め合い、互いに高め合い、心で通じ合えるのです。例えば、沈翠喜は任家が曽宝琴に用意した閉ざされた住まいにあえて裏口をもうけ、曽宝琴は沈翠喜が自分を見失っている時に彼女が自分の本当の気持ちに気づけるよう手助けをします。つまり、彼女たちの間には恋だの愛だのを超える女性同士の友情が存在するのです。女性たちの間には必ずしも争いや嫉妬だけがあるのではありません。彼女たちは手を携えて共に歩み、互いに助け合うことができるのです。

沈翠喜と曽宝琴、二人の共通点と相違点とは何でしょうか?
ヤン・ロン:沈翠喜と曽宝琴はどちらも事業に打ち込む女性です。ドラマの後半では沈翠喜と曽宝琴が任家の事業を盛り立てるべく一緒に努力していく様子が描かれます。沈翠喜が曽宝琴に緙絲や帳簿の付け方を教え、どちらも善良な心を持って根気よく働くのです。曽宝琴は自身の身の上や境遇を理由に人生を諦めたりせず、運命に抗い続け、沈翠喜は任雪堂が失踪している間、自分の力で家族の命運を担います。二人ともなかなか真似できない立派な女性といえます。一方で、曽宝琴は言いたいことを言い、やりたいことをやって、思いついたことは行動に移す、従来のしきたりにはとらわれない人です。しかし、沈翠喜は違います。彼女が子供の頃から授けられてきた教えとは、責任を持つことが何より大事ということでした。ですから、彼女は自分自身を束縛してしまい、多くのことを心に溜め込んでしまいます。これは恋愛に関してもそうです。

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本作は緙絲(中国伝統のつづれ織り)の伝承と発展も全編にわたって描かれるテーマとなっています。撮影前に緙絲の基本的な技術を習ったとのことですが、緙絲にどのような感想を持ちましたか?
ヤン・ロン:緙絲は中国の古典的な絹織物の一種で、最も古い純手工芸の紡績技術です。一つの緙絲作品を完成させるのには多くの時間と労力を費やす必要があり、現在のようなテンポの速い生活の中で、何人かで静かに機織り機の前に座って緙絲を作る体験をしたことで、一つのことを一生やり続ける匠の精神を感じました。

本作は女性の群像劇も生き生きと描かれています。ご自身では劇中の女性像について、どのように思われましたか?
ヤン・ロン:あの時代に本当に曽宝琴のような女性がいたなら、とても偉大で立派だと思います。封建社会においては大部分の女性が不公平な待遇を強いられていて、曽宝琴や沈翠喜のような女性は少数でした。翻って現在の社会を考えてみると、現代女性は幸福だといえます。私たちは大胆に自分の理想を語ることができますし、大胆に理想を追求し行動に移すこともできます。実に私たちは幸せで、今を大切にすべきだと思います。

最近、中国の映画やドラマでは女性のキャラクターがより強くなり、女性をテーマにした作品もより増えています。この傾向についてどのようにお考えですか?
ヤン・ロン:現代社会において女性はどんどん優秀になって自信もついてきています。多くの女性が自立して自分の能力を発揮できています。こうした現実がある程度、ドラマにも反映されているといえるでしょう。本作で私が深く感動したのは、女性たちが自立し、自由に自分の生活や人生を選択し、人に頼った生き方をせず、あるがままの自分として、自由に強く生きるところです。また、人生における安心感というのは、他人に依存して得るものではないと教えてくれるところです。

本作の衣装、メイク、小道具はいかがでしたか? 特に印象に残っている衣装やスタイルはどんなものでしたか?
ヤン・ロン:このドラマは衣装、メイク、小道具だけでなく、各方面の美術やセットも非常に素晴らしいです。衣装スタッフはそれぞれキャラクターの性格に合わせた独自の衣装を制作していました。例えば、曽宝琴には女性らしい色っぽさがあるので、衣装は柔らかく優雅でさっぱりしたイメージでした。また、彼女は学芸の師範家の出身という設定なので、その装いは優雅でも派手ではなく、女性らしい美しさがあっても俗っぽくはありませんでした。

このドラマには他の時代劇ドラマとは違うどんな特色や見どころがありますか? 見逃してほしくない注目のシーンはどこですか?
ヤン・ロン:「清越坊の女たち~当家主母~」が描いているのは一つの家族をめぐる物語、緙絲とそれを作る人々の物語です。劇中で表現された緙絲の持つ伝統文化の美しさに、ぜひ注目していただきたいです。また、任雪堂の失踪後、曽宝琴は沈翠喜から緙絲や帳簿について学び、二人は互いに助け合い、支え合って、一緒に任家の商売を続けていきます。この部分はぜひ見逃さないでいただきたいです。

これまで多くの作品に出演されていますが、本作で初めて経験したことはありましたか?本作に出演して新たに得たものとは何でしょうか?
ヤン・ロン:このドラマで初めて経験したことといえば、緙絲の技術ですね。このドラマのために特別に学びました。その結果、熟練した作品を作り上げられるほどではないですが、基本的な技術を身につけることはできました。また、技術を学ぶ過程で、一つの美しい緙絲作品を作るのにどれだけの時間と労力が必要なのかもわかりました。ぜひ多くの方々に緙絲について知ってもらい、緙絲が私たちにとってもっと身近なものになれば嬉しいです。

出演作選びの基準は何ですか? 今後どのような作品に出演したいと思われますか?
ヤン・ロン:第一に自分が選べる範囲で、できるだけより良いキャラクター、より良いストーリー、より良い制作チームを見つけたいと思っています。でも、私は劣ったキャラクターというのは存在せず、劣った俳優がいるだけだと考えています。俳優はどんなキャラクターでも視聴者が共感できる点を見つけ出し、論理的な人物像を作り出し、様々な点を合理化する必要があるからです。脚本に書かれていることは限りがあり、文字に書かれたことは平面的です。そのため多くの要素は俳優の演技にかかっており、脚本の行間を埋めるべく俳優が人物の内面世界を豊かにしていく必要があるのです。

最後に、日本のみなさんにメッセージをお願いします。
ヤン・ロン:本作は心を込めて作られた非常に丁寧な作品で、任家を中心に緙絲の匠について描いた物語です。このドラマを通してより多くの人に緙絲という伝統工芸に注目していただきたいです。さらに、あの時代に自分を貫いた人々の生き生きとした姿を見ていただきたいです。ぜひ「清越坊の女たち~当家主母~」を楽しんでいただけたら幸いです。



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