NHKBSプレミアムで2022年8月28日～6月25日にかけて全43話で放送している超本格歴史スペクタクル「上陽賦～運命の王妃～」は、壮大なスタジオセットだけでなく有名や映画撮影オープンセットや大自然の中での野外ロケなども敢行された。今回はそんなロケ地をご紹介、ドラマ予告動画はYouTubeにて公開中だ。



「上陽賦～運命の王妃～」は架空の古代中国を舞台に、不本意な政略結婚で結ばれた二人が、やがて心を通わせ互いに支え合うようになり、民のために戦う超本格歴史スペクタクル。豪華スタジオセットや衣装、小道具の素晴らしさに目を奪われたが、時代をタイムスリップしたような宮殿や大自然の中での迫力の映像も本作の魅力だ。

※ドラマ未視聴の方は、【「上陽賦」を2倍楽しむ】では、架空の国・成（王朝）を時代設定や、押さえておくべき人物と各話のネタバレあらすじ、見どころ、豆知識、音楽（OST）の紹介などをまとめているので参考にされたい。

■大自然の中の野外ロケ
▼蕭キが王ケンを救出した砂漠
第5話ラストで賀蘭箴（ユアン・ホン扮）に誘拐、拉致された王儇＝王ケン（チャン・ツィイー）が救出されたのが第7話の閲兵式。蕭綦＝蕭キ（ジョウ・イーウェイ）率いる寧朔軍の大掛かりな閲兵式の後、王ケン救出のために戦闘が繰り広げられる。砂埃が巻き上がる大自然相手の過酷な撮影から生まれた映像はまさに映画レベル。撮影中には竜巻も起きたと賀蘭箴役のユアン・ホンがインタビューで語っていた。この後には、逃げる賀蘭箴を蕭キが追いかけ、谷にかかる吊り橋で対決する（第7話）。心理学でいわれる不安や恐怖を共有すると恋愛感情が芽生えやすいという“吊り橋効果”の効き目か？王ケンの心に変化が…。
この砂漠のシーンの撮影地は「河北省天漠の砂漠」。
「河北省天漠の砂漠」
天漠は懐来県の小南辛堡鎮の南西にある龍宝山に位置し、北京市街地から約90キロの場所にある。八達嶺長城や康西草原の延長線上にあり、山々とゴビ砂漠、湖などがある。天漠の面積は1300ムーで、比較的小さい砂漠。河北省の官庁ダムがすぐそばにあり、その他は普通の農村といった感じ。
⇒情報：北京観光より/画像・トリップアドバイザー

▼王ケンと蕭キの心を結んだ内モンゴル
政略結婚で結ばれた王ケンと蕭キが心を通わせるきっかけになったのは第8話の馬での遠出。蕭キが出陣の前にふさぎこむ王ケンを草原に連れ出したのだ。
このシーンが撮影されたのは「内モンゴル自治区烏蘭市統」。
「内モンゴル自治区烏蘭市統」
モンゴル高原の外モンゴルに対し中国に接した地域のこと。中華人民共和国の領土の北沿い、ゴビ砂漠の南に位置し、北はモンゴル国とロシアに接している。国土面積は約118万平方キロメートルで、日本の約3倍。⇒情報・写真：VELTRAサイトより

■最後の決戦地・宮殿
絢爛豪華な宮殿の全景は第1話で王ケン（チャン・ツィイー）のナレーションで紹介される。その後も様々な場面で登場し、第43話最終回「反逆と陽の光がさす場所」での多くのシーンがこの宮殿の野外で撮影されている。
撮影されたのは、歴史的文化都市に指定されている「襄陽唐城影視基地（ようようとうじょうえいしきち）」。
襄陽唐城影視基地（襄阳唐城影视基地）
国家AAAA級観光名所として、湖北志強グループが巨額の投資をして建設し、襄陽志谷文化開発有限公司が開発した。文化観光、映画、テレビを統合した大規模複合施設である。撮影、パノラマ通訳、商業運営型の観光名所。2015年5月1日に開城と比較的新しい撮影場で、チェン・カイコー監督の日中合作映画『空海-KUKAI-美しき王妃の謎』が撮影されて有名になった。海外作品も多く撮影されておりディズニー映画『ムーラン』もここで撮影された。
⇒情報・画像：「襄阳唐城影视基地」公式サイト（中国語）

襄阳唐城影视基地※中国にはこの「襄陽唐城影視基地」を含め、次に紹介する各撮影場が「十代映画撮影場」として人気だ。
日本のテレビドラマ「華麗なる一族」「李香蘭」が撮影された「上海影視楽園」、中国のハリウッドと呼ばれる世界最大の映画スタジオで原寸大の“古城”がある「横店影視城」、「三国志演義」「水滸伝」「唐明皇」と映画『楊貴妃』を撮影するために建設された「無錫中視影視基地」、山﨑賢人主演の映画『キングダム』が撮影された「象山影视城」、他にも「中国同里影視摂製基地」「中山影视城」「长影世纪城」「北普陀影视城」「镇北堡西部影城」などがある。
※各野外撮影場については別の機会に紹介する。

製作期間4年をかけた本作のスタッフは総勢1000人以上、エキストラは5500人を動員た超大型スペクタル時代劇。NHKBSプレミアムで放送の「上陽賦」残り2話をお楽しみに。

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