NHK「上陽賦~運命の王妃~」第1話あらすじ:はじまりの時と襲われた皇子|全43話

2022年08月21日17時00分ドラマ
(c) 2021 China International Television Corporation

いよいよ8月28日からNHKBSプレミアム(日曜よる9時から)で中国ドラマ「上陽賦~運命の王妃~」(全43話)がスタート。気になる第1話のネタバレあらすじと見どころ、豆知識を紹介。本作はDVD-BOX1~3も好評発売・レンタル中でDVD公式サイトで予告動画など視聴できる。

「上陽賦~運命の王妃~」は、帝位を巡る陰謀と策略のなかで、気高く生きる王妃の波乱に満ちた人生を描く壮大な歴史大作。【「上陽賦」を2倍楽しむ】では、架空の国・成(王朝)を時代設定や、押さえておくべき人物と俳優の紹介、放送にあわせて各話のあらすじと見どころ、豆知識をまとめて紹介する。

■キャスト押さえておくべき5人
王儇(おうけん)/上陽郡主役:チャン・ツィイー(章子怡)/声:魏涼子
蕭綦(しょうき)/役:ジョウ・イーウェイ(周一囲)/声:阪口周平
馬子澹(したん)役:トニー・ヤン(楊祐寧)/声:庄司然
賀蘭箴(がらんしん)役:ユアン・ホン(袁弘)/声:伊東一人
馬子隆(ばしりゅう)役:グオ・ジアミン(郭家铭)/声:島津耕介
王藺(おうりん)役:ユー・ホーウェイ(于和偉)/声:志村貴博
 ほか



■第1話:はじまりの時と襲われた皇子
中元の王朝・成(せい)の丞相・王藺(おうりん)と皇帝の妹・晋敏長公主・馬瑾若(ばきんじゃく)の間に生まれた王儇(おうけん)は、兄・王夙(おうしゅく)と二人兄妹。みんなからは阿嫵(あぶ)という名で呼ばれ、皇帝・馬曜(ばよう)をはじめ宮中の人々にも愛されていた。特に皇太后はたった一人の孫娘を目に入れても痛くないほどかわいがり、家に帰りたくないと言い出す王儇(おうけん)に鳳池宮(ほうちぐう)を与えた。
※丞相:皇帝を助けて公務を執る大臣。

上陽郡守の名を授かった王儇(おうけん)は兄の王夙(おうしゅく)より身分は高いが、兄は妹を大切に思っている。そんな王儇(おうけん)のもっぱらの遊び場は宮殿で、遊び相手は3人の皇子たち。皇帝と皇后の嫡子である皇太子の馬子隆(ばしりゅう)はわがままで横暴な性格。母の身分が低い第2皇子の馬子律(ばしりつ)は病弱で無口、いつも皇太子にいじめられていた。皇帝と貴妃・謝氏の間に生まれた第3皇子の馬子澹(ばしたん)は穏やかで優しく誰からも好かれていて、子澹(したん)と王儇(おうけん)は次第に思い合うようになっていた。宮廷を牛耳っているのは王藺の妹で琅邪(ろうや)王(おう)氏として12番目の皇后。
※貴妃:側室の最高位。今後は謝貴妃と表記。

以下、ネタバレ

時は流れ、元煕(げんき)15年8月、はるか西の寧朔(ねいさく)では敵国忽蘭(くらん)と激しい攻防を繰り広げていた。

王儇(おうけん)は15歳に。成人の儀を迎える彼女のために皇帝以下皆が参加する豪華な儀式が開かれる。婚姻問題が話題に上ると、子澹(したん)との結婚を考えていた王儇(おうけん)はそのことを申し出ようとするが、それを察した父の王藺(おうりん)が話を遮る。

これに納得しない王儇(おうけん)は、皇帝に直談判。将棋の勝負を持ち掛けて見事勝利、自由婚姻の承諾を勝ち取る。

そこでの会話で、皇帝は西北の辺境・寧朔(ねいさく)で将軍・蕭綦(しょうき)が忽蘭(くらん)と戦っていることを話題にする。実は、西北に領土を持つ忽蘭(くらん)に皇帝は長く手を焼き、忽蘭(くらん)王を討ち取った者は王に冊封するという約束をしていた。だが、これまで皇帝一族の馬(ば)氏以外で王に奉じられた者はなかった。低い身分出身の蕭綦(しょうき)が王になることに各士族から来るだろう反発を予想し悩んでいたのだ。王儇(おうけん)は、いともあっさり約束は守るべきと主張し、誰が反対しようが皇帝の決定に従うべきと言い切る。
※王は爵位の一つ。詳細は時代背景で。

一方、皇太子・子隆(しりゅう)とその母・皇后は、皇帝が王儇(おうけん)に婚姻の自由を与えたと知り、怒りを爆発させる。代々の皇后は王氏一族出身であり、母子は王儇(おうけん)は皇太子である子隆(しりゅう)と結婚すべきだと考えていたのだ。

謝氏の力添えもあって、忽蘭(くらん)王を討ち取った蕭綦(しょうき)が王爵を賜ることに。寧朔(ねいさく)でが皇帝の命を受けた蕭綦(しょうき)は皇都に向かおうとしていた。一方、皇都では皇帝が有力氏族の安明(あんめい)侯・謝淵(しゃえん)に、娘の謝苑如(しゃえんじょ)に縁談があると話す。

皇帝から婚姻の自由を願いでた勝手な行動に怒る父・王藺(おうりん)から、王儇(おうけん)は100日の禁足を言い渡される。退屈な日々を送る王儇(おうけん)。彼女が姉のように慕っている謝宛如(しゃえんじょ)が差し入れを持ってやってくる。そして西門近くの旧正月の灯籠祭りの見物に行こうと誘う。約束の日、禁を破って松の樹から屋根を伝って抜け出出そうとした王儇(おうけん)は足を滑らせ落ちてしまうが、受け止めてくれたのは子澹(したん)。2人の恋心を知る宛如(えんじょ)の気遣いだった。

その頃、寧朔(ねいさく)から皇都に到着した蕭綦(しょうき)は西の城外で野営。そこに王藺(おうりん)から呼び出され部下の宋懐恩(そうかいおん)を連れて指定されて店に向かう。王藺(おうりん)は蕭綦(しょうき)との同盟を結ぶことを提案する。

一方、仮面をつけて子澹(したん)と灯籠祭りに繰り出した王儇(おうけん)は、蕭綦(しょうき)将軍の活躍を描く人形劇を観劇。観客の一人が蕭(しょう)将軍のような英雄に釣り合うのは上陽郡主(王儇)だけと話す。これを耳にした王儇(おうけん)は、上陽郡主には釣り合わないと面識のない蕭綦(しょうき)をこき下ろす。ちょうど蕭綦(しょうき)と通りかかった懐恩(かいおん)が王儇(おうけん)の非礼をとがめる。王儇(おうけん)は着けていたお面を取って、上陽郡主には最高の男がふさわしいと言い返す。傍で聞いていた蕭綦(しょうき)は本物を見たことがあるかと質問し、王儇(おうけん)が知ったふりをし、慌てた子澹(したん)は、彼女をその場から連れ出す。
※灯籠祭りの起源は漢代。旧正月の行事。春節後最初の満月を迎える元宵節(げんしょうせつ)の日に、願い事を書いた灯籠を川などに流す、中国の伝統的な行事。

その後、王儇(おうけん)と子澹(したん)は水辺で灯籠流しを楽しむが、突然何者かに襲われる。蕭綦(しょうき)と懐恩(かいおん)が騒ぎを聞きつけて助け、名乗ることなく立ち去る。子澹は怯える王儇を抱きしめ守ってやれなかったことを謝り、婚約の証にと手作りのかんざしを髪に挿してやる。

■見どころ
第1話は、チャン・ツィイー扮するヒロイン、王儇(おうけん)のナレーションベースで、成王朝の現状と重要人物たちの立ち位置などが紹介される。

中国ドラマは豪華な調度品や衣装、映像が美しいのも見どころだが、成人の儀の蝶をイメージしたような衣装を着たチャン・ツィイーはため息が出るほど美しい。…が、さすがに15歳という設定には少々無理を感じる。もっとも、中国の女子は15歳が成人だけにここは年齢を考えずにやり過ごそう。

一方、皇都からはるか西北で戦うジョウ・イーウェイ扮する蕭綦(しょうき)。長い髪を振り乱した戦う姿はまさに「戦いの神」。ジョウ・イーウェイと言えば「少林問道」(16)の僧侶・程聞見役での丸坊主+拳法アクションを思い出すが、鎧兜を着けた荒々しい戦場アクションは一味違う迫力だ。

ところで、王儇(おうけん)に甘々の皇帝は将棋の名人。そんな皇帝がやすやすと姪に完敗し、国の運命をも揺るがす上陽郡守=王儇の自由婚姻を認めたのも気になる。そして皇帝が飲む薬ケースのアップ。こうした場合、ほとんどが薬に毒が仕組まれたりしているのだが、本作やいかに?第1話から陰謀と策略が渦巻く予感がする本作。迷子にならないために、4つの有力士族を簡単に紹介しておこう。各士族の主要人物など詳しくは【「上陽賦」を2倍楽しむ】で詳しく解説する。

・馬(ば)氏=成王朝の皇帝一族。王氏の専横と後継者問題に苦悩している。
・王(おう)氏=代々皇后を輩出し、王朝の兵力の半分を持ち馬氏をもしのぐ権勢士族。地盤は皇都の東方にある琅邪。
・謝(しゃ)氏=財力と食糧を握り、王氏に対抗できる力を持つ唯一の士族。
・桓(かん)氏=有力な士族で地盤としている西蜀(せいしょく)は農作物の豊かな土地。婚姻によって王氏と手を結んでいる。


■商品仕様
2021年/中国/1~23話収録(全68話)/6枚組/1035分+特典映像/16:9/音声:1.オリジナル中国語 ドルビーデジタル2chステレオ 2.日本語 ドルビーデジタル2chステレオ/字幕 1.日本語字幕 2.吹替用字幕/片面2層/全3BOX
特典映像:メイキングを盛り込んだインタビュー
封入特典:ブックレット
発売元:「上陽賦~運命の王妃~」日本語版製作委員会
販売元:TCエンタテインメント

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