【最終回】NHK「上陽賦~運命の王妃~」第43話:反逆と陽の光がさす場所|43話版
王藺が馬静まで手にかけようとしたことで王藺の乱から王夙が抜け、乱を主導する宋懐恩が想定外の行動に出る!NHKBSプレミアム(日曜よる9時から)で6月25日放送の「上陽賦~運命の王妃~」(全43話)第43話のネタバレあらすじと見どころ、豆知識を紹介、本作はDVD-BOも好評発売・レンタル中でDVD公式サイトで予告動画など視聴できる。
「上陽賦~運命の王妃~」は、帝位を巡る陰謀と策略のなかで、気高く生きる王妃の波乱に満ちた人生を描く壮大な歴史大作。【「上陽賦」を2倍楽しむ】では、架空の国・成(王朝)を時代設定や、押さえておくべき人物と俳優の紹介、放送にあわせて各話のあらすじと見どころ、豆知識など紹介している。
ほかにもドラマを盛り上げるOST(音楽)や、ロケ地紹介もぜひチェックされたい。
※以下、全68話版を視聴してあらすじ紹介をしているために、あらすじや見どころが前後したり、カットした部分の紹介などあることご理解ください。放送後、調整します。また本作は架空の時代設定、豆知識などは古代、漢、南北朝時代などを参考にしています。
■キャスト
⇒押さえておくべき5人
⇒比べてみた!“宋懐恩”vs“胡光烈”
王儇(以下、王ケン)/阿嫵/豫章王妃役:チャン・ツィイー(章子怡)/声:魏涼子
蕭綦(以下、蕭キ)/豫章王役:ジョウ・イーウェイ(周一囲)/声:阪口周平
馬子澹(したん)役:トニー・ヤン(楊祐寧)/声:庄司然
賀蘭箴(がらんしん)役:ユアン・ホン(袁弘)/声:伊東一人
馬子隆(ばしりゅう)役:グオ・ジアミン(郭家铭)/声:島津耕介
馬子律(なしりつ)役:プ・バージャ(浦巴甲)/声:竹内想
王藺(おうりん)役:ユー・ホーウェイ(于和偉)/声:志村貴博
ほか
■第43話:反逆、そして陽の光がさす場所
宋懐恩が率いる反乱軍が承恩門に集結する。馬静に会えると喜ぶ皇太后は桂女官に門を開ける準備を命じる。ところが、命令に従い密かに門を開けようとした宮女と内侍が、門の防衛を固める魏将軍の部下に捕らわれる。皇太后が王藺とが手を組んだと知った温宗慎は、卑劣な王藺と決着をつける覚悟を決める。
開かない門を前にしびれを切らした懐恩が攻撃しようとしたとき、城楼に玉岫が現れ謀反を諫めようとする。だが懐恩は聞き入れず、玉岫は城楼から身を投げる。それでも懐恩は突撃を命じ官軍の攻撃をものともせず、開かない城門を突破し宮殿になだれ込む。
その頃、寧朔に戻ったとして皇都近くに潜んでいた蕭キは胡瑶からの連絡を受けると、軍を二手に分ける。唐競には皇都に入り外部から制圧するよう命じ、蕭キは抜け道を使って宮殿に入ることに。一方、王ケンはかつて使った式乾殿の秘密の通路から皇帝、子澹を逃がそうとするが、逆に懐恩がこの通路を使って式乾殿に乗りこんで来る。龐癸と胡瑶が王ケンたちを逃がそうと反乱軍を食い止めるが、胡瑶は懐恩の剣で斬られて絶命。
皇太后は自身も朝服に着替えて静を出迎えようとするが、途中で倒れ息を引き取ってしまう。王ケンと太極殿まで来た子澹は玉座に座り、反逆者の手にかかりたくないので、その時が来たらこの短剣で斬ってくれと、王ケンに短剣を渡そうとする。しかし、王ケンが手に取る前に、兵を引き連れた懐恩がやって来る。子澹が「誰の駒になっているのか!」と叫ぶと、龍袍をまとった王藺が兵を引き連れ入って来る。驚く王ケンには目もくれず、王藺は子澹を引きずりおろして玉座に座る。
「偉業を成すにはお前に隠すしかなかった。新たにすべてが始まる」王藺の言葉に、「過ちを繰り返してはいけないと、短剣を自身の首に当て、母の死を思い出すよう迫る。慌てた王藺が剣を取り上げたその時、懐恩が後ろから王藺を刺す。懐恩は王藺を外に連れ出させ、「蕭キが持つものは俺も手に入れ、蕭キが持てぬものも手に入れる」と王ケンに近づき、「阿嫵(あぶ)」と呼んでかんざしを渡し、「俺の皇后になってくれ」と言う。王ケンの頬に触れようとした懐恩を王ケンが平手打ちする。
その時「宋懐恩!」という声を共に飛んできた矢が懐恩の胸に突き刺さり、大勢の寧朔軍が一気に反逆軍を制圧する。血を吐きながら玉座に座る懐恩の目の前に現れたのは蕭キ。なぜ戻ってきたのかと聞く懐恩に、黒幕をおびき出すための芝居だったと明かす。「反乱を起こすつもりはなかったんだ!」と立ち上がる懐恩は兵たちの槍に刺され「寧朔に連れて帰ってくれ。兄貴。二度と都には来たくない」と、息絶える。かつての仲間の最期を蕭キと唐競が涙を流して見届ける。蕭キは仲間を狂わせた玉座を睨みつける。
王ケンは太極殿の外で王藺を見つける。王藺は太医を呼びに行こうとする王ケンを止め、「父を抱きしめてくれ」言う。なぜここまでしたのかと聞く王ケンに、「それは愛のためだ」と答え、母上を愛していたかと聞く王ケンに「お前は蕭キと子澹のどちらを愛しているのか」と問い返す。「種類が違う愛」と答える王ケンに「すっかり大人になった」と微笑み、自らの選んだ道が間違っていたのかと、自問する。全てが終わったときには、母上の隣で眠りたいかと問う王ケンの言葉に「もちろん、お前の母上の隣で眠りたい」と答えて、「話したことがあるから、夙と蕭キをここに呼んできてくれ」と最期の願いを口にする。立ち上がり振り返った王ケンは息を引き取った父を見る。
すべてが終わった。国が安定し、王ケンと蕭キは懐恩と玉岫の忘れ形見も引き取り、寧朔に帰る。子澹は罪を認めて退位し生涯を皇帝陵で送った。帝位は静が継承し、王夙は丞相となって幼帝を支え、顧采微は妻として夙を支えた。朝廷は蕭キの助言通りに一部地域を3民族の共同居住地とし、税を軽減し農商業を重んじる施策で“崇高の治”と称された。王ケンと蕭キは寧朔の地で、帰る家を失くした大勢の子供たちの親となり王ケンのお腹には小さな生命が宿っていた。王ケンは「人に優しくしなさい。世のために尽くしなしさい」と子供たちに教え、立派な大人に育てると夫、蕭キの胸で誓う。
■見どころ
横店影視城最終回は王藺の乱から懐恩の乱にすり替わった。王ケンへの消せない想いは、懐に忍ばせたかんざしで見られる。それは婚礼の夜に王ケンが懐恩に、蕭キに届けよと渡したもの(5話参考)。そんな懐恩の狂った権力欲、王ケンへの執着を蕭キの矢が止めた。王ケンを裏切った蘇錦児は別れの時に「姉上」とかつてのように呼んだが、懐恩も最後は「兄貴」と呼んで命果てた。
王ケン、王夙、そして王藺。親子の食い違う祖国への思いにも胸が痛んだ。涙を流し、19話ラストの母・馬瑾若のように自分の首元に短剣を当てる王ケンに「お前は何を守りたいのか」と聞く王藺。「忠誠と孝行を尽くし、高潔と誠実であれ」と、父上の教えを口にする王ケンが心中はいかばかりか。一方で、口では「玉座よりお前が大切だ」と言いながらも、短剣を取り上げようとしたはずみに龍袍の袖を切り裂いてしまうと、「阿嫵、お前は愚かだ!」と怒鳴りつける。権力に魅せられた者は恐ろしい。
夙は静を助けるために早々に乱から下りた。27話では、誤解から蕭キに殴りかかったが、「父上の一番の功績は、王ケンをお前に突出せたこと」と義弟・蕭キに全幅の信頼を寄せた。「一度権力の味を知ると、病みつきになる者が多い」との夙の言葉にも、「民として平和に暮らす」という蕭キと王ケンの潔さが素敵だ。
最終回はほとんどが宮殿の屋外シーンと太極殿を中心に行われた。撮影は世界最大規模の撮影場で中国のハリウッドと呼ばれる「横店影視城」。場所もすごいがエキストラの数も半端ない。宮殿になだれ込むおびただしい数の兵たちに圧倒される。こうしたスケールの大きさも中国ドラマの魅力だろう。ロケ地については【ロケ地紹介】で詳しく紹介している。
7月2日からは、韓国ドラマ「コッソンビ 二花院(イファウォン)の秘密」を放送する。また、Huluで「上陽賦」全話(68話版)が放送中だnavicon既報)。
■商品仕様
2021年/中国/1~23話収録(全68話)/6枚組/1035分+特典映像/16:9/音声:1.オリジナル中国語 ドルビーデジタル2chステレオ 2.日本語 ドルビーデジタル2chステレオ/字幕 1.日本語字幕 2.吹替用字幕/片面2層/全3BOX
特典映像:メイキングを盛り込んだインタビュー
封入特典:ブックレット
発売元:「上陽賦~運命の王妃~」日本語版製作委員会
販売元:TCエンタテインメント
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