NHK「上陽賦~運命の王妃~」第19話:王ケン懐妊と皇帝崩御!ネタバレあらすじと扁額の遺言書|全43話

2023年01月07日11時30分ドラマ
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王ケン(チャン・ツィイー)が懐妊し、自らの命の限りを知った皇帝(ジャン・カイ)は遺言書を王ケンに託す!NHKBSプレミアム(日曜よる9時から)で2023年1月8日放送予定の「上陽賦~運命の王妃~」(全43話)第19話のネタバレあらすじと見どころ、豆知識「扁額の遺言書」を解説、本作はDVD-BOも好評発売・レンタル中でDVD公式サイトで予告動画など視聴できる。
※1月1日の放送は休止、19話は1月8日放送予定。

「上陽賦~運命の王妃~」は、帝位を巡る陰謀と策略のなかで、気高く生きる王妃の波乱に満ちた人生を描く壮大な歴史大作。【「上陽賦」を2倍楽しむ】では、架空の国・成(王朝)を時代設定や、押さえておくべき人物と俳優の紹介、放送にあわせて各話のネタバレあらすじと見どころ、豆知識をまとめて紹介する。

※以下、全68話版を視聴してあらすじ紹介をしているために、あらすじや見どころが前後したり、カットした部分の紹介などあることご理解ください。また本作は架空の時代設定、豆知識などは古代、漢、南北朝時代などを参考にしています。



■キャスト押さえておくべき5人
王儇(以下、王ケン)/豫章王妃役:チャン・ツィイー(章子怡)/声:魏涼子
蕭綦(以下、蕭キ)/豫章王役:ジョウ・イーウェイ(周一囲)/声:阪口周平
馬子澹(したん)役:トニー・ヤン(楊祐寧)/声:庄司然
賀蘭箴(がらんしん)役:ユアン・ホン(袁弘)/声:伊東一人
馬子隆(ばしりゅう)役:グオ・ジアミン(郭家铭)/声:島津耕介
馬子律(なしりつ)役:プ・バージャ(浦巴甲)/声:竹内想
王藺(おうりん)役:ユー・ホーウェイ(于和偉)/声:志村貴博
 ほか

■第19話:皇帝 馬曜崩御
慈案寺で、瑾若に仕える徐女官は王ケンが妊娠していることに気づく。数日後の誕生日に蕭キに伝えようと考えた王ケンは、誰にも言わないよう口止めする。王ケンが皇帝を見舞うと、自身の命があとわずかだと知っていると言って誕生日の贈り物として絵を描く。蕭キを疑ったことを後悔していると話す皇帝は、遺言書を残したと王ケンに打ち明ける。

皇帝が第2皇子の馬子澹(したん)に皇位を譲ろうとしていると考える皇后は、王ケンを呼ぶ。今なお持ち続けている子澹の王ケンへの恋心を口にして探りを入れる皇后だが、王ケンは過去のことと言い、逆に皇后が今も枕元に置いている温宗慎からの詩を持ち出してけん制する。

雨の中王ケンを待っていた蕭キの元に、賽(とう)夫人が皇都で見つかったと知らせが入り、急いで夫人の住まいに向かう。蕭キが家に入った後、窓には蕭キが女児を抱きかかえる影が映っていた。

皇后が病床の皇帝に会いに行き、遺言書を渡せと詰め寄る。子律同様に存命中に遺言書に言及する皇后に、「そなたは余の死を願っているようだな」と言って、遺言書はすでに準備したが、皇后に見せるつもりはないと告げる。「天下の主は余が決める」という皇帝を「生きる屍」と呼ぶ皇后。皇帝は皇后が皇子が生まれないように策略したこと、謝貴妃を殺害したことを責める。そして2人はもみ合いになる。

深夜、豫章王府に皇帝崩御の知らせが届く。王ケンは、「遺言書を扁額※の裏に隠しておいたので、皇帝が死んだら開けてくれ」と頼んだ皇帝の言葉を思い出す。そして冬は越せると言った太医の診断の翌日に崩御したことに、今夜争乱があると睨む。この知らせは慈案寺の馬瑾若にも届く。
※扁額:門戸や室内などに掲げる横に長い額のこと。詳細は以下の「見どころ」で。

蕭キは10万の兵を待機させ、精鋭の兵と共に皇太子の宮殿である東宮に駆け付けるが、一足遅かった。王藺による兵が蕭キの阻む。門を開いた王藺に、「皇帝の崩御に際し、皇太子たちを東宮に閉じ込めている意図」を尋ねる蕭キ。すると王藺はさらに大勢の兵で蕭キたちを包囲する。龐癸(ほうき)がこの様子を王ケンに知らせる。王ケンは龐癸を伴って宮殿に向かい、宋懐恩の制止を振り切って宮殿に入る。龐癸を書斎に向かわせ自身は式乾殿へ。皇后は皇帝の亡骸に近づこうとする王ケンを止め、皇帝の急死を天命だと言う。そそて「そなたの父と夫は待ってましたと権力争いを繰り広げている」と告げ、子隆の即位に異を唱える者は全て反逆者だという。龐癸に持ってこさせた遺言書を手にした王ケン。それを奪って燃やそうとするが、王ケンが忍ばせておいた侍女が奪い返す。

大殿の外で戦う兵たちの前に王ケンが姿を見せ、皇帝の遺言書を読み上げる。亡き皇帝が指名したのは馬子隆だった。安堵した皇后は気を失い、王ケンは遺言書に従うべきと説得するが、王藺は納得しない。蕭キに、浅はかで無能は子隆が皇帝にふさわしいか?と問う。そして遺言書には逆らえないから、これまでのように自分が政を補佐するといい、蕭キに兵を撤退させるよう指示する。だが蕭キは「王藺は謀反を働いた罪人」と婿としてつらい言葉を口にする。すると王藺は、式乾殿に火薬を仕掛けたと脅す、そこに馬瑾若が現れ、夫婦の縁を切ると告げ、それほど馬氏が嫌いなら家族を失う痛みを味わいなさいと、その場で自死する。それを見ていた王ケンはショックで流産してしまう。

皇帝が最初から皇太子の馬子隆(ばしりゅう)を後継者にするつもりだったことを知った皇后は、皇帝が自分にわざと罪を重ねさせたと恨む。

■見どころ
第19話は物語の中盤、初回から登場してきた皇帝・馬曜の崩御を中心に描かれた。我が子を皇帝にするために裏工作してきた皇后。手を組んできたはずの兄の王藺にも裏切られたが、皮肉なことに死を願った夫である皇帝が後継者として選んだのは、お気に入りの子澹ではなく、子隆だった。これを知っていれば多くの血を流さずに済んだのに…。

さて亡き皇帝が遺言書を“扁額”に隠したが、これは実在の清の第5代皇帝の雍正帝(ようせいてい)の「密勅立太子法」(太子密建)がヒントになっている。皇位継承の暗闘を経験した雍正帝は皇太子を擁立せず、皇位継承者の名前を書いた勅書を印で封印した後、紫禁城乾清宮の玉座の後ろにある「正大光明」と書かれた扁額の裏に隠し、崩御後に一定人数が立ち会った上で勅書を開く、という方法を考案した。これによって後継者争いを封じ、清代には暗愚な皇帝が比較的出なかったと言われる(ウィキペディアより)。
また、劇中の扁額に書かれた『微妙玄通』の四字熟語は「緻密ちみつで奥深く、すべてに通じていること」を意味する老子の言葉。。

王ケンの皇帝の崩御に際し「国中が泣いた」というナレーションに続く、「墓が少し大きいだけ…泣いてくれる人は少ないだろうと思う。それが悲しいのだ」という生前の皇帝・馬曜の言葉が切ない。その後の王ケンのナレーションで映像には出ないが、厳かな皇帝交代劇が目に浮かぶ。

■商品仕様
2021年/中国/1~23話収録(全68話)/6枚組/1035分+特典映像/16:9/音声:1.オリジナル中国語 ドルビーデジタル2chステレオ 2.日本語 ドルビーデジタル2chステレオ/字幕 1.日本語字幕 2.吹替用字幕/片面2層/全3BOX
特典映像:メイキングを盛り込んだインタビュー
封入特典:ブックレット
発売元:「上陽賦~運命の王妃~」日本語版製作委員会
販売元:TCエンタテインメント

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予告編

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