オスカー受賞作『コーダ あいのうた』地上波初放送。スピルバーグやマイケル・ムーア監督も絶賛した感動作

夢に向かって踏み出す勇気をくれる愛と葛藤の青春物語『コーダ あいのうた』(2021年、監督:シアン・ヘダー)が、6月16日(金曜、21時~)「金曜ロードショー」にて地上波初放送する。番組公式サイトで予告動画が公開中だ。
フランス映画『エール!』(2014)を、舞台をアメリカに移したリメイク作。耳の聞こえない家族と音楽の才能に恵まれた娘との家族の絆を描いたヒューマンドラマ。第94回アカデミー賞で作品賞はじめ助演男優賞、脚色賞の3部門を受賞した話題作だ。世界のバイヤーがその権利獲得に殺到し、史上最高額の26億円でアップル社が落札したことでも世界を驚かせた。
タイトルの<CODA(コーダ)>は、Children of Deaf Adults= “耳の聴こえない両親に育てられた⼦ども”の意。⾳楽⽤語としては、楽曲や楽章の締めを表す=新たな章の始まりの意も持つ。
家族で唯一、耳が聞こえ、歌の才能に恵まれたヒロイン、高校生ルビーが、自らの夢の実現と家族のはざまで揺れる姿をユーモラスかつ心温まるタッチで綴る。
主人公のルビーには、大ヒットTV シリーズ「ロック&キー」で“NEXT エマ・ワトソン”と話題をさらい人気沸騰中のエミリア・ジョーンズ。特訓をうけた歌と手話でどこまでも自然にルビーを演じ、観る者を魅了した。
ルビーが密かに思いを寄せ、合唱団に入るきっかけとなる同級生マイルズ役を『シング・ストリート未来へのうた』で観る者の胸を共感で震わせたフェルディア・ウォルシュ=ピーロ。
そしてルビーの父・母・兄役には実際に聴覚障害のある俳優が配された。母ジャッキー・ロッシ役には『愛は静けさの中に』のオスカー女優マーリー・マトリン、父フランク・ロッシ役役には本作でゴールデン・グローブ賞の助演男優賞にノミネートされたトロイ・コッツァー、弟レオ・ロッシ役には『スイッチ 〜運命のいたずら〜』のダニエル・デュラント。
キャスティングにこだわったシアン・ヘダー監督は、作中使われる手話にもこだわった。世界中には200以上の手話が存在するというが、本作で使用したのはそのなかのASL。そして聴覚に障がいがあり、俳優でダンサー、監督で教育者でもあるアレクサンドリア・ウェイルズを、ASL監督(DASL)として迎え入れ、台詞にこめた意図や想いを手話で伝えるために、台詞の方を修正したというこだわりを見せた。さらに、撮影現場にも、ASLの達人たちが入り、モニターを見ながら細かい指示を出したと聞くから驚く。アカデミー授賞式では、『コーダ』の名が挙がるたびに、声援とともに ASL 手話での拍手(手のひらをひらひらとさせる)が会場を包み、世界中を暖かい気持ちで満たしたことも注目を集めた(2022年4/20navicon既報)。
家族の通訳係として生きてきたルビーに訪れた自分の進むべき未来への道。家族に「声」を届けようとするルビーと、彼女を受け止める家族の愛に胸が熱くなる感動作。夢と家族、どちらを選ぶか悩んだルビーが出した答えは!?
『コーダ あいのうた』は、16日「金曜ロードショー」で地上波初放送される。。
■あらすじ
高校生のルビー(エミリア・ジョーンズ)は、仲の良い家族に愛されて育った。漁業を営む優しい父フランク(トロイ・コッツァー)と陽気な母ジャッキー(マーリー・マトリン)、妹想いの兄レオ(ダニエル・デュラント)は耳が聞こえないため、ただ一人耳が聞こえるルビーは3人の「通訳係」を務めていた。 新学期、ルビーは密かに憧れる同級生のマイルズ(フェルディア・ウォルシュ=ピーロ)と同じ合唱クラブに入る。ルビーの歌声を聴いた顧問のV先生(エウへニオ・デルベス)が彼女の歌の才能を見抜き、秋の合唱祭でマイルズとデュエット曲を歌うよう言い渡す。戸惑いながらも、少しずつマイルズとの距離を縮めていくルビー。そんな中、V先生はルビーに名門バークリー音楽大学への受験と、そのための特別レッスンを勧め、家族に内緒で先生のレッスンを受けることに…。
漁の手伝いとV先生のレッスンと慌ただしい毎日を送るルビー。更に父親のフランクが、漁業組合の会議で「自分たちで魚を売る」と宣言したため、ルビーは様々な交渉ごとに引っ張りまわされることに。レッスンの遅刻が続き、V先生に叱られたルビーは、ようやく家族に音楽大学に進学したいことを伝える。しかし、ルビーの歌声が聴こえない両親は娘の才能を信じられず猛反対する。
■作品概要
監督・脚本:シアン・ヘダー 出演:エミリア・ジョーンズ「ロック&キー」、フェルディア・ウォルシュ=ピーロ
『シング・ストリート 未来へのうた』、マーリー・マトリン『愛は静けさの中に』、トロイ・コッツァー
原題:CODA
◇日本テレビ「金曜ロードショー」