上川隆也「遺留捜査スペシャル」一人2役の甲本雅裕「僕に3分時間をください」のシーン参加に感激!SPネタバレ

2023年09月22日09時55分ドラマ
©テレビ朝日

殺された元妻・千尋(横山めぐみ)は虐待されていた悲しい過去を持ち、自分が同じことを娘の波琉(小西桜子)にしてしまうことを恐れていた!千尋の悲しい過去を遺留品のガラス玉から糸村(上川隆也)が紐解いた!テレビ朝日9月21日放送の「遺留捜査スペシャル」はTVerで配信されている。



2022年9月15日にそのドラマ枠を終えた「木曜ミステリー」の中でも人気を誇った「遺留捜査」が2023年9月21日に2時間SPで放送された。基本的にメンバーはいつもと同じながらも、捜査する場所が瀬戸内海に浮かぶ小さな離島“蒼海島(あおみじま)”になったため、島にいる糸村(上川隆也)と京都にいる村木(甲本雅裕)との”糸村木”のからみが少なかったことがシリーズファンには残念に思われた。

村木役の甲本雅裕は島にいる寡黙なガラス職人との2役となった。元妻である不動産会社の営業スタッフ・坂上千尋(横山めぐみ)が殺され、娘の波琉(小西桜子)に疑いがかかる役どころだ。2役を演じた甲本雅裕はいつもは糸村に強引な論法で引きずられるハイテンションな科捜研の村木だが、2役のガラス職人は表情を押さえ、心の変化を表にみせまいとする演技となった。元妻を殺したのは不動産会社の同僚だった。

千尋に激しい憎しみをもったままの娘の波琉に糸村が「僕に3分だけでいいんです。時間をくれませんか」と、糸村が遺留品から調べ上げた千尋の真実を伝える。そのシーンにガラス職人役の“甲本雅裕”も立ち会う。そのことについて甲本は「やっぱりこの“遺留捜査”は、最後の3分間じゃないですか!今回、メッセージを受け取る側で立ち会えたことはうれしかったですね。糸村さんが僕に向かって話しかけてくれるっていう…それはもうたまらんものがありましたよ。幸せでしかなかったです」とメインゲスト俳優ならではの喜びを告白している。

安定感のある「遺留捜査」は、沖田悟(戸塚純貴)が警部補試験にうかり、先輩でありいつもタッグをくむ雨宮宏(永井大)が試験に落ちるということがあったものの、基本的なメンバーは替わることなく特別捜査対策室にいる。今後、どこかの枠の連続ドラマで復活するか、また、年末などのスペシャルで放送されることが期待されている。

■ネタバレあらすじ
京都市内の公園で、不動産会社の営業スタッフ・坂上千尋(横山めぐみ)の遺体が発見された。臨場した糸村聡(上川隆也)は、遺体のそばに青いビー玉が落ちているのを発見し、強い興味を抱く。そのビー玉は光源によって全く違う色をみせる。

糸村は、そのビー玉を持ち帰り、科捜研研究員・村木繁(甲本雅裕)に調べてもらったところビー玉ではないことがわかる。基本的に単なるガラス玉だが、色が変わるのはガラス玉の中に“幻の鉱石”とよばれるレアアースが含まれているからだとわかる。

被害者の千尋は20年前、瀬戸内海に浮かぶ小さな離島“蒼海島(あおみじま)”在住の男性と結婚したが、6年後に離婚し島を出た。そして最近、その蒼海島の土地売買をめぐって地元住民とトラブルとなっていたこともわかった。

“特別捜査対策室”メンバーの神崎莉緒(栗山千明)とともに蒼海島に渡った糸村は、蒼海島の地主・桂木慎之介(小野武彦)や、ガラス工房職人であり、千尋の別れた夫の相良克典(甲本雅裕・2役)から事情を聴く。千尋は島を出るとき、相良に一方的に離婚をつきつけ、娘の波琉(小西桜子)も置いていったという。さらに、相良は千尋が進めていた島の土地売却に強く反対していたこともわかる。

一方、莉緒は蒼海島の警察官・阿波野健作(小越勇輝)とともに島内での捜査を進めていたが、事件の夜、波琉が京都で千尋を会っていたことがわかった。莉桜が聴取すると、波琉は京都で千尋にあったことを認めた。千尋のことを「最低」という。それは、自分と父親を捨てただけではなく、今度は島の人を苦しめているという。両親の離婚の原因が千尋の不倫だと聞き、それを確かめに行ったのだ。千尋はあっさりと認めたという。京都で一泊して次の日には島に帰ったという波琉の証言は裏が取れ、釈放された。

相良に話を聞くと、千尋の不倫は事実で、相手の男性は会社も上司で独立をするので千尋も一緒についてゆくと言われたという。あまりのことに慰謝料も養育費ももらわずに離婚届けに判を押したのだった。そのかわり、娘に二度と会わないと約束させていた。千尋の相手の男性は耐震偽装で逮捕され、その後留置場でなくなっていたこともわかった。

千尋に土地の売却を一任していた柏木の娘の夫であるの小西が襲われる事件が発生した。小西はよくない筋からの借金があり、土地を売って金をつくるように脅されていたのだ。柏木の土地をほしがっていたのだ。

そんな矢先、小西の遺体が発見された。柏木の娘の麻友は借金取り・宮地たちが殺したのではないかという。宮地の事務所に佐倉(戸田恵子)が調べに行くと、もともと考えていた産業廃棄物処理用の土地は別で見付かったといい、小西が死んだら金が取れないので殺すこととはないという。

実は娘の麻友は日常的に小西から暴力を受けていた。小西が殺された晩に、麻友は暴力を受け、柏木のもとに助けを求めに行っていた。さらに、逃げないと小西に殺されると柏木にも逃げるように言った。娘を助けるために、娘を勝手口から逃がし、小西を対峙する柏木。レアアースがあるといって別の場所までつれてゆくとそこで小西を殺した。柏木は小西を殺したが千尋のことは殺していないという。

千尋を殺したのは不動産会社の同僚だった赤星だった。実は赤星は千尋が「不倫した」といっていた金井の息子なのだ。金井は耐震偽造がばれることを恐れ、家族と縁をきるために、千尋を不倫したことにして離婚していた。それでも耐震偽装でつかまり、拘置所でなくなり、心労で母親も死んだ赤星は千尋を恨んでいた。それで千尋を殺したのだった。

犯人はわかったが、糸村は遺留品から紐解いた千尋の真実を相良と波琉に伝える。千尋は子どもの頃虐待を受けていた。なんとか奨学金で大学まで卒業し、蒼海島で過ごす。その時間が一番幸せだったという。相良を知り合い、波琉を産んだ。ただ、育児の過程でいらいらしてしまうことがあり、いつ自分が実の母親と同じように波琉に手を上げるのかが心配になってくる。波琉を守るための離婚だった。

そして、今は、産廃業者の手に島の土地が渡ることを阻止しようとしていたのだ。さらに見付かったレアアースを使って唯一無二の工芸品を作り、観光に役立てようとしていたのだった。その道半ばで殺された。話を聞いた相良と波琉は千尋の意志を継ごうと決心したのだった。

テレビ朝日 2023年9月21日20時放送「遺留捜査スペシャル」。出演:上川隆也、栗山千明、永井大、戸塚純貴、宮﨑香蓮、甲本雅裕、戸田恵子、横山めぐみ、小野武彦、小西桜子、岩井堂聖子、小越勇輝、田村たがめ ほか。番組公式Twitterアカウントは「@iryusousa_tva」。

テレビ朝日「遺留捜査スペシャル」番組公式サイト