カンヌ&アカデミーの2冠なるか?『落下の解剖学』ザンドラ・ヒュラーによる圧巻の独白シーン映像解禁

第76回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞し、アカデミー賞🄬主演女優賞、初ノミネートされた『落下の解剖学(英題:Anatomy of a Fall)』(2月23日<金・祝>公開)の本編特別映像が解禁となった。
本作は、第76回カンヌ国際映画祭で<最⾼賞>パルムドールを受賞、第81回ゴールデン・グローブ賞では、並み居る競合を抑え、脚本賞と⾮英語作品賞の2部⾨を獲得。先ごろノミネートが発表された第96回アカデミー賞では、作品賞、監督賞(ジュスティーヌ・トリエ)、脚本賞(ジュスティーヌ・トリエ、アルチュール・アラリ)、主演⼥優賞(ザンドラ・ヒュラー)、編集賞の5部門で見事ノミネートを果たし、本国フランスでも瞬く間に動員130万人超えの大ヒットを記録するなど、『パラサイト 半地下の家族』に次ぐ、カンヌ&アカデミーの2冠なると、本年度の大注目作だ。
人里離れた雪⼭の⼭荘で、男が転落死した。はじめは事故と思われたが、次第にベストセラー作家である妻サンドラ(ザンドラ・ヒュラー)に殺⼈容疑が向けられる。現場に居合わせたのは、視覚障がいのある 11 歳の息⼦だけ。事件の真相を追っていく中で、夫婦の秘密や嘘が暴露され、登場⼈物の数だけ〈真実〉が現れるが――。カンヌ国際映画祭で審査員⻑を務めた奇才リューベン・オストルンド監督から「強烈な体験だった」と破格の称賛を得たヒューマンサスペンスが、いよいよ日本上陸する。
解禁された映像は、第96回アカデミー賞🄬で主演⼥優賞に初ノミネート、カンヌで国際批評家連盟賞を受賞した『ありがとう、トニ・エルドマン』(16)など、演技派で名⾼いサンドラ・ヒュラーの圧巻の独⽩シーンを捉えたもの。
夫への殺害容疑を向けられた⼈気作家のサンドラ(ザンドラ・ヒュラー)へ向け、法廷で次々と繰り出される関係者の証⾔。⼀⽅的にサンドラに不利な証⾔が繰り広げられる中、彼⼥は堪らず想いを⼝にし始める。
「あなたは法廷に⽴ち、個⼈的な意⾒ながらも⾔い切ってる」「夫がどんな⼈間で、私たちの問題が何かを。ですが、あなたの⾔うことは単に全体の⼀部にしかすぎません」――サンドラはドイツ出⾝だが、夫の⺟国フランスで暮らしており、フランス語は得意ではない。つまり裁判では第⼆外国語である英語で気持ちを伝えていくしかない。怒り、悲しみ、苛⽴ち――沸き⽴つ複雑な感情を抑え込みながらもはっきりと、⺟国語ではない英語で吐き出していくその表情には、彼⼥の切実さ、⾔葉の壁を乗り越え⾃らを理解してもらおうとする必死さが滲み出ている――が、果たして、この彼⼥の主張は事実なのか?
そもそもサンドラは、フィクションとノンフィクションを交錯させ、リアリティのある物語を作り上げベストセラーを頻発する作家だ。彼⼥の知的なポーカーフェイスの下には、どんな本⼼が隠されているのか。底なしの冷酷さと⾃我を秘めるザンドラが、観る⼈全てを、疑⼼暗疑の渦へと引き摺り込んでいくようなシーンとなっている。
ザンドラ・ヒュラーと同じく、本作で⽶国アカデミー賞🄬初ノミネートを果たしたのは、ジュスティーヌ・トリエ。作品賞、監督賞、脚本賞など3部⾨でのノミネーションを果たしたが、特に、歴代のアカデミー賞🄬監督部⾨においては、⼥性はこれまで合計7⼈しかノミネートされておらず、今年のノミネートによりアカデミー賞史上8⼈⽬という快挙を達成した。ノミネーションの⼀報を受けたジュスティーヌ・トリエは「脚本を書いているとき、この映画は、とても素晴らしい映画になると確信していました」「直感に従って挑戦的な作品を作り続けることは可能なんだと⾃分に⾔い聞かせ続けている」と振り返りながら「⼀⽇中泣いていたい。いつも泣かないのに、これはあまりに⼤きなことだったので、今⽇は泣いてしまいました」とコメント、さめやらぬ感動を伝えている。
■あらすじ
⼈⾥離れた雪⼭の⼭荘で、男が転落死した。はじめは事故と思われたが、次第にベストセラー作家である妻サンドラ(ザンドラ・ヒュラー)に殺⼈容疑が向けられる。現場に居合わせたのは、視覚障がいのある 11 歳の息⼦だけ。事件の真相を追っていく中で、夫婦の秘密や嘘が暴露され、登場⼈物の数だけ〈真実〉が現れるが…。
■作品概要
監督︓ジュスティーヌ・トリエ 脚本︓ジュスティーヌ・トリエ、アルチュール・アラリ
出演︓ザンドラ・ヒュラー、スワン・アルロー、ミロ・マシャド・グラネール、アントワーヌ・レナルツ
配給︓ギャガ 原題︓Anatomie d’une chute|2023 年|フランス|カラー|ビスタ|5.1chデジタル|152 分|字幕翻訳︓松崎広幸|G
©2023 L.F.P. – Les Films Pelléas / Les Films de Pierre / France 2 Cinéma / Auvergne-Rhône-Alpes Cinéma
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