伊藤沙莉「虎に翼」法は弱者を守る盾なのか?対抗するための矛なのか?第2週ネタバレと第3週予告
法律を学ぶ寅子(伊藤沙莉)は実際の裁判を見て、山田よね(土居志央梨)たちと意見を戦わせる!寅子はよねの苦しみをまだ知らなかった!NHK朝ドラ「虎に翼」の第3週「女は三界に家なし?」(4月15日~19日)のあらすじとみどころを紹介!予告動画は番組公式サイトに公開されている。
日本史上初めて法曹の世界に飛び込んだ三淵嘉子をモデルにした「虎に翼」の第2週が4月8日から放送された。「明律大学女子部法科」に入学を許された寅子(伊藤沙莉)だが、早くも厳しい現実にぶつかる。寅子たちは二期生になるのだが、学校を案内してくれた一期生は80名の入学があったにも関わらず、1年たって残っているのは数名だ。学内では男子学生から「嫁に行き遅れる」と言われ、世間の目も厳しい。
女子部には様々な人物がいた。その当時、華族の令嬢といったら雑誌でとりあげられる、今なら有名インフルエンサーというところになるが、その華族令嬢・桜川涼子(桜井ユキ)もいる。そんな中、寅子たちにあたりが強いのがスーツを着込んでいる山田よね(土居志央梨)だ。よねがどうしてそんなにも皆と群れないのかは15日から放送される第3週で判明することになる。
法律が改正され女性にも弁護士資格が取れるということで一期生も二期生も頑張っているが、なんと法改正はまた認められなかった。落胆する女子学生たちだが、穂高教授(小林薫)が絶対に大学を卒業するまでに改正されるといって学生を慰めた。いまでは当然と思われていることもこの時代ではなかなか通じない。寅子が見に行った裁判でも、民法の規定でも「はて?」が連続するようなことだらけなのだが、寅子が毎話、毎話「はて?」というが、これが今年の流行語になるのか?
第3週は「明律大学女子部法科」で切磋琢磨する華族令嬢・桜川涼子(桜井ユキ)、留学生の崔香淑(ハ・ヨンス)、最年長の弁護士夫人の梅子(平岩紙)、男装の山田よね(土居志央梨)らとの関わりが深く描かれ、それぞれの人の背景が深掘りされる。入学当初から寅子となにかと対立していたよねが貧しい家の出身で、今も大学に通うためにカフェで住み込みをしながら働いていることもわかる。
【第2週(2024/4/8-4/12)あらすじ】
昭和7年。晴れて「明律大学女子部法科」に入学した寅子(伊藤沙莉)のクラスには女子の憧れの的の華族令嬢・桜川涼子(桜井ユキ)や留学生の崔香淑(ハ・ヨンス)らがいる。「女性に弁護士資格が認められる法改正はまもなく」という学長の言葉や、穂高教授(小林薫)との再会もあり、やる気に胸を膨らませる寅子。新聞記者たちに女子の大学入学のことを聞かれ、写真にも収まるが、その後、記事になると面白おかしくとりあげるだけの記事になっていた。
数少なくなった先輩による新入生案内が終わり、張り切る寅子に、山田よね(土居志央梨)は「ヘラヘラしてうっとうしい」と言い放つ。「なぜ?」と思うが、親友であり兄の妻である花江(森田望智)からは「それが寅ちゃんのいいところ」と言われる。
涼子、最年長の梅子(平岩紙)、香淑とお昼を食べるようになった寅子だったが、誰とも群れない山田よねとは距離が縮まらないでいた。
そんな中、法改正が延期になるとの知らせが届く。動揺する中山(安藤輪子)を慰めようとする一同に、よねは冷たい言葉を浴びせる。よねのことが気になる寅子はよねを尾行した。備考して行き着いたのは東京地方裁判所だった。裁判所に一般の人がやってくるのは「傍聴」のため。親切な鮨屋の親父(田中要次)に教えてもらって初めて法廷で傍聴することになった。
そこで行われていた裁判は、離婚の決着がつかない夫婦の間で、せめて形見の着物を返して欲しいと妻が夫を訴えたものだった。妻には所有権がないことを知って憤る寅子は、帰宅後に優三(仲野太賀)を質問攻めにする。優三は民法の規定を教えてくれた。その規定を読んでも、なぜ結婚した女の財産は夫の管理下に置かれるのか納得できない。女性が置かれる理不尽な立場を認識した寅子は、「結婚」にますます懐疑的になる。
傍聴した裁判について尋ねた寅子に対し、穂高は皆で議論してみるよう促す。暴力を振るう夫からなんとかして着物を取り返す方法を懸命に考える寅子、涼子、梅子、香淑。寅子と同じように憤りを感じていたよねも今回ばかりは一緒に頭を悩ませていた。みな民法やこれまでの判決を研究してなんとか着物を取り戻せないかと考える。しかし、法の定めに従えばやはり夫のものとなってしまうと寅子以外の皆が答えた。寅子は一人、民法の1文に裁判官がすべての証拠を見た上で世論などすべてを考慮して判決するという文があることを指摘する。裁判の結果が気になる寅子たち女子部の面々は判決を見届けるため、課外授業として穂高とともに裁判所に向かう。
判決の日。寅子たちの予想は外れ、妻が着物を取り戻すことが認められる。その判決は画期的だったもので、大喜びする女子部の面々だったが、よねだけは「甘い」と怒りを隠さない。裁判には確かに勝ったが、あの女性の受ける扱いは変わらない、法は弱いものが強いものへの武器になるべきと言う。寅子は、着物を返還された妻・峰子(安川まり)から傍聴してくれて心強かったと言われた。「離婚裁判は続くが、最後まで戦う」という言葉に、「法律は盾のように人を守るためのもの」だと考えるようになる。よねは矛として考え、寅子は盾と考える。考えはうまらないが、寅子は「同士として共に学び、共に戦っていこう」という。
女子学生たちはそれぞれ家に帰る。寅子は母・はるや義姉・花江に離婚したくなったら自分が盾になるという。涼子は母親(筒井真理子)に「日焼けしたのでは?自分の価値を落とすな」と釘を刺される。そして、よねは上野の繁華街の酒場に戻ってゆく。よねはカフェで働きながら大学に通っていた。
【第3週(2024/4/15-4/19)あらすじ】
■第11話(月)
生徒数が減り、存続の危機に陥る明律大学女子部。宣伝のため2年生の寅子(伊藤沙莉)たちは先輩の久保田(小林涼子)・中山(安藤輪子)と法廷劇を上演することになる。演目は実際の判例を元にした「毒まんじゅう事件」。脚本は涼子(桜井ユキ)が担当。よね(土居志央梨)でさえ、居場所を守るために参加すると言い、喜ぶ寅子。準備のため寅子の家に集まって衣装制作を行うことに。しかし花江(森田望智)は浮かない顔で―。
■第12話(火)
悪気なく花江(森田望智)を女中と間違えてしまった留学生の香淑(ハ・ヨンス)。花江は笑って流すも、寅子(伊藤沙莉)には「嫁に来た人の気持ちはわからない」と言う。そんな折、よね(土居志央梨)は涼子(桜井ユキ)が書いた法廷劇の脚本を「甘い」と批判。寅子はよねに「人の本気に上も下もない」と反論し、言い合いになる。一方、はる(石田ゆり子)もひそかに花江との関わり方を悩んでいた。
■第13話(水)
寅子(伊藤沙莉)たちの法廷劇の幕が上がるが、男子学生・小橋(名村辰)らの妨害によって中止に追い込まれる。騒動は新聞にまで取り上げられてしまい、今後は女性らしいふるまいを、と学長(久保酎吉)からも注意を受ける。足をけがしたよね(土居志央梨)を住み込みで働くカフェーに送った寅子たちは、よねが働きながら弁護士を目指していること、貧しい生い立ちと男装の理由、そして世の中を変えようしていることを知る。
■第14話(木)
よね(土居志央梨)は貧しい生い立ちを明かし、涼子(桜井ユキ)や寅子(伊藤沙莉)など、同級生らが恵まれていることに憤りを感じることを告白する。かける言葉が見つからない寅子は「毒まんじゅう事件」の実際の判例を再検証しようと提案する。はる(石田ゆり子)と花江(森田望智)の力も借り、実際にまんじゅうを作ってみることにする寅子たち。すると、意外な事実が判明する。
■第15話(金)
実際の事件を調べるため、まんじゅうを作ってみることにした寅子(伊藤沙莉)たち。すると涼子(桜井ユキ)が急に謝罪したいと言い出す。涼子が調べたところ、学長(久保酎吉)が元の事件を脚色し、かわいそうな女性を女性たちが弁護しているように見えるよう改変していたらしい。事実を知り、憤慨する寅子やよね(土居志央梨)たち。一方、花江(森田望智)も抱えていた思いを吐き出す。
■スタッフ他
脚本: 吉田恵理香
主題歌:米津玄師「さよーならまたいつか!」
語り: 尾野真千子
出演:伊藤沙莉,石田ゆり子,岡部たかし,仲野太賀,森田望智,上川周作,土居志央梨,桜井ユキ,平岩紙,ハ・ヨンス,高橋努,平山祐介,松山ケンイチ,小林薫,田中要次,筒井真理子 他
<総合>(月~土)午前8時~8時15分/午後0時45分~1時[再]
<BSプレミアム>(月~土)午前7時30分~7時45分/午後11時00分~11時30分[再]
(土)午前9時45分~11時[1週間分]
◇NHK朝ドラ「虎に翼」番組公式サイト
◇ NHK朝ドラ「虎に翼」番組公式Twitter @asadora_nhk
◇ NHK朝ドラ「虎に翼」NHK-PRサイト
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