「ポッサム~愛と運命を盗んだ男~」(28話版)第27-28話(最終回):2つの反正と運命を変えてくれた愛しい人

2023年11月14日09時20分ドラマ
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テレビ東京・韓流プレミアムで地上波放送の「ポッサム~愛と運命を盗んだ男~」(全28話)はチョン・イル×ユリ(少女時代)共演の韓国時代劇。11月15日からの第27話~第28話(最終回)のあらすじと見どころを紹介、YouTubeにて予告動画が公開中だ。<ネタバレ>

「ポッサム~愛と運命を盗んだ男~」は、男やもめ(チョン・イル)と後家になった王女(クォン・ユリ/少女時代)との人違いから巻き起こるロマンス時代劇。【「ポッサム」を2倍楽しむ】では、ドラマの4つの見どころやキャストの紹介、時代背景、各話のネタバレあらすじと見どころ、豆知識などまとめているので視聴の参考にどうぞ。



■キャストメインキャスト紹介
バウ役:チョン・イル
ファイン翁主スギョン役:クォン・ユリ(少女時代)
イ・デヨプ役:シン・ヒョンス
朝鮮第15代国王・光海君役:キム・テウ
イ・イチョム役:イ・ジェヨン
ほか

■第27話
バウはデヨプに、スギョンを助けるためにもう一度だけ力を貸してほしいと頼む。イ氏は、デヨプが王位に就くのを断固拒否すれば、謀反の正当性を示す代わりを探さなくてはならず、謀反は立ち消えになるという。イチョムが母イ氏を人質にしてデヨプを脅すかと心配するデヨプに、臨海君を毒殺し、刺客まで送ったのが光海君ではなくイチョムだと教え、それを証明する証拠の品も持っていると、布巾を見せるイ氏。だが、テチュルからその証拠を使えば、イチョムに殺されると聞いたデヨプは、母を守るために形見でもある証拠の品を燃やす。実は、赤ん坊のデヨプもろともイチョムに殺されそうになったイ氏を守ったのも、形見の品をイ氏に届けたのもテチュルだった。

バウとデヨプは大北派の謀反を阻止するために動き出す。武器倉庫を見つけた2人は倉庫を爆破させるが、デヨプがつかまってしまい、イチョムの前に引き出される。武器倉庫は他にもあり計画は失敗。デヨプはイチョムを父の敵と罵り、イチョムには従わないと言い捨てる。デヨプを思いのままにするにはスギョンしかないと考えたイチョムは、王にスギョンの引き渡しを迫る。発作を起こした王を見たキム尚宮はイチョムと手を組み、スギョンをイチョムに引き渡す。

独断でスギョンを渡したキム尚宮に激怒しながらも、心中を見透かされたことを嘆く王。それを知った昭儀ユン氏は、王座に執着するあまり娘を犠牲にした夫に「もうあなたは王でも、夫でも、父親でもない。ですが王様の心から思う者はもう誰もいない」と絶縁を言い渡す。そんなユン氏を慰め、必ずスギョンを助けると約束するバウ。

イ・イチョムは、王になれば想い人を思いのままにできると、拉致したスギョンをデヨプに会わせ、デヨプが王になるのは避けられない運命だと告げる。テチョルは憤怒するスギョンに、デヨプが助けてくれるのを信じて待つようそっと教え、バウにはデヨプによるスギョン救出計画を伝える。

バウは王とイチョムら大北派を退けるために仁穆大妃に協力を願い、反正を許すという直筆の書信をもらう。これさえあれば西人の謀反に名分ができ、南人も引き込むことができる。バウは昭儀ユン氏とスギョンの安全と、王の命の保証を条件にこの書をキム・ジャジョムに渡すが…。

母イ氏に朝鮮を離れるよう説得したデヨプは、イチョムに従うと伝え、スギョンと共に実父・臨海君の墓参に行くことを申し出る。デヨプの計画に気づきながらもバウが出てくると睨んだイチョムは、息子ウォンヨプに別動隊を準備させ墓参に同行する。予想通りバウたちがスギョン奪還のために襲撃してくるが、テチュルの偽情報によってウォンヨプは合流できない。デヨプとテチュルがバウたちに応戦すると見せかけスギョン救出は成功する。

一人イチョムの元に戻ったデヨプは、イチョムに刀を振り下ろすが、かつて父と呼んだイチョムを斬ることができない。刀を捨てて立ち去ろうとする。その時、デヨプの刀を拾ったイチョムがデヨプの背中を突き刺す。「たった一度でも私を息子だと思ったことがありますか…」デヨプの問いかけに答えぬままイチョムは立ち去る。

■見どころ
母とバウの生活を話すスギョン。バウの名前が出るだけで笑顔になってしまうスギョンがカワイイ。

王とイチョムの側近であるジュンヨンとテチュルがそれぞれ、主人に隠れてバウとデヨプの味方になってくれる。また、終盤、キム・ゲシ尚宮にビンタをくらわせ王に啖呵を切ったユン氏に拍手を送りたい。バウとスギョンのロマンス史劇と思って視聴を始めたが、バウが吹き飛ばされる迫力の爆破シーンや仁祖反正まで描かれる本作。甘々だけでなない。

果たして残り1話で王の交代、そして主役カップルのロマンスはどう描かれるのか?バウとデヨプの戦い。イチョムを信じ込ませたのは、チュンベを斬ったデヨプの剣。果たしチュンベの命は?



■第28話(最終回)
デヨプが心配になり戻ったバウとスギョン。デヨプは「伯父を殺せなかった、一時は父だったから…」とイチョムに殺されたことを話し、2人に看取られ息を引き取る。

イチョムを失脚させスギョンを助けるために西人に協力するしかなかったバウ。スギョンはそんなバウに理解を示し、朝鮮のためにやるべきことをしてするようにと勇気づける。綾陽君による反正の決行が12日夜と決定する。バウは王、ユン氏、そしてスギョンの命の保証をジャジョムに念押しするが、信じられずに対策をたてることに。

王宮に謀反の動きがあるという報告を受けた王・光海君はキム尚宮にジャジョムの動きを探らせるが、保身に走ったキム尚宮は「キム・ジャジョムは謀反を企てていない」と偽の報告をする。だが王は感づいていた。キム尚宮とジャジョムが結託したことも察していた。バウと二人になった王は「朝鮮のために私利私欲に目がくらんだイチョムの謀反だけは阻止してほしい」と最後の王命を下し、「スギョンを守ってほしい」とスギョンの父として婿バウにお願いする。

※駙馬(プマ):王の婿。詳しくは【韓流コラム】“揀択(カンテク)”で解説。
ポッサム内禁衛将ジュンヨン(ソ・ボムシク)
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※「士は己を知る者のために死ぬものだ」:バウに合流を誘われた内禁衛将ジュンヨンが断るときに使った、中国戦国時代に実在した予譲(よじょう)の言葉。初めて自分を認めてくれた主が無念の死を遂げ、復讐を誓った時の言葉で、「女は己を悦ぶ者のために容づくる」と続き、これが自分のことをよく理解してくれている親友という意味の“知己”の語源となった。


大北派に先んじて西人派が動く。キム尚宮はジャジョムによって逮捕され、観念した光海君はバウの計らいでスギョンに会うことができる。そしてジャジョムを信じきれないバウは、スギョンとユン氏をサンウォン寺に身を潜めさせる。イチョムと向き合ったバウは、友デヨプに免じて敵討ちを諦める。イチョムはデヨプを埋葬してくれたバウに礼を告げ自らの野心を終わらせる。

綾陽君を推戴した反正は成功、光海君は廃位され、綾陽君が即位(第16代・仁祖)。光海君の名の下、懲罰された永昌大君や臨海君、そしてバウの祖父キム・ジェナムらの復権は認められる。一方、スギョンはバウのために身を引こうと出家を決心する。スギョンを哀れむ和尚は、準備だと言って一旦部屋を出る。そして代わって入ってきたのはポッサム稼業のバウ…。

チョンミョン宗廟 ©navicon※綾陽君の反正:これが1623年 4月11日 に発生した「仁祖反正」。詳しくは「屈辱の王・仁祖と朝鮮王朝中期を考える」で解説。
※宗廟社稷 (チョンミョサジク):宗廟は、歴代王と王妃、のちに称号を贈られた王と王妃、功臣の位牌を祀った祀堂。社稷は土地の神と五穀の神(社)を祭った神(稷)の総称。朝廷または国家。ジャジョムの台詞の中で「綾陽君を宣祖に次ぐ王とする」とあるが、宗廟には光海君と第10代王・燕山君は祀られていない。


■見どころ
韓国時代劇では主要人物の最期を座ったまま死なせる“座死”という名演出で終わらせることが多いが、想い人からも父と信じた人からも愛されなかったデヨプの悲しい最期をシン・ヒョンスが見事に演じている。光海君がバウに最後の願いをするシーン。これまで“ファイン”と呼んでいた光海君が、初めて“スギョン”と呼ぶのをお聞き逃しなく。

イチョムの前でデヨプを“友”と呼んだバウ。男の友情に泣かされた本作だが、肉親以上の絆で結ばれたスギョンとチョ尚宮にも号泣させられる。王女スギョンが乳母チョ尚宮にこれまでの感謝の気持ちをどんな姿で現すのか。お見逃しなく。ラストは時代劇らしい史劇アクションがたっぷりみられるが、アクションスター“ソ・ボムシク”ファンとしては、彼の8人(?)斬りがスローモーションというのが少し残念でもある。いろんな見せ場のあった最終回。ラストの最高のロマンチックなエンディングはドラマで確認しよう。

今回2つの謀反が描かれ先に動いたのが西人派だった。イチョムを失脚させスギョンを助けるために西人に協力するしかなかったバウまでが、イチョムによる謀反だと王に教えた。実在の光海君もイチョムが反乱を起こしたと考え「仁祖の反正」への対応が遅れた。それほどイチョムの力は強く光海君は怖れていた。そんなイ・イチョムは実在の李爾瞻がモデル。【歴史コラム】光海君が怯えたイ・イチョムは実在した李爾瞻がモデルで詳しく解説している。

また、最終回のその後や後に続くドラマについては最終回考:ドラマのその後歴史はどうなる?後に続くドラマは?で。

テレビ東京「ポッサム」番組サイト
 2023年10月10日-11月16日 月~金8:15-9:11
YouTube予告動画

【作品詳細】【「ポッサム‐運命を盗む」を2倍楽しむ】

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