老害おやじ・伊東四朗、クレーマー老女・三田佳子と出逢う…「老害の人」第2話予告と第1話ネタバレあらすじ
明日5月12日(日)22時からBSP4K・NHKBSで放送する、内館牧子の“老後”小説、第3弾「老害の人」第2話で三田佳子がクレーマー役で登場する。前回第1話のネタバレあらすじと第2話のあらすじと見どころを紹介する。予告動画が番組サイトで公開中だ。
本作は、「すぐ死ぬんだから」、「今度生まれたら」に続く、内館牧子原作の「老後」小説のドラマ化第3弾。埼玉県川越の近くの街を舞台に、コロナ禍に福太郎と近所の老人5名が巻き起こす老害六重奏と、家族たちの群像活劇。
前2作は三田佳子と松坂慶子という、一世を風靡した美人女優たちが主演を務めたが、第3弾は俳優としてもコメディアンとしてもビックネームの伊東四朗が主演を務める。伊東が演じるのは一代でボードゲーム製作販売会社を築いた福太郎。愛妻に先立たれ、婿に社長の座を譲り、亡き妻を偲んで穏やかな余生を送ることにしたが、どうにも落ち着かない。結局は、会社に顔を出して社員を捕まえてはかつての武勇伝を繰り返す老害おやじだ。
三田佳子や日色ともゑ、小倉一郎といった内館牧子の“老後”小説おなじみの面々も登場する。第2弾に出演した小倉一郎は、2023年から芸名を小倉一郎から俳号の〝小倉蒼蛙(おぐらそうあ)〟に改名している。
第1弾「もうすぐ死ぬんだから」第1話では、三田佳子扮するハナが棺に入る場面から始まり視聴者を驚かせたが、本作では福太郎が孫と共に棺に眠る愛妻を小窓からのぞき込むシーンが第1話に登場した。棺の中から福太郎たちを映すカメラアングルとなっており、まるで画面のこちら側の自分が棺に中に入っているような錯覚に陥らされた。
初回は、福太郎とその家族や友人たちを取り巻く環境を紹介する中で、新型コロナが拡散する。布製マスク(阿部のマスク?)や、3密を避けたコロナ禍の中。マスク会食やプラスチックのボードなどが画面の中で再現され、苦しかった日々を思い出す方もいただろうが、エンディング曲「さらば恋人」が優しい女性の歌声でスローテンポで流れるのが懐かしく温かな気持ちにさせてくれた。
この曲は、1971年に発売された堺正章のソロ曲で、カバーしているのは女性の声。エンドロールにクレジットがないのでググってみると「山本潤子」という歌手の名前が多数上っていた。YouTubeでも聞くことができる⇒YouTube|山本潤子 さらば恋人
明日放送の第2話では、いよいよ福太郎が老害を撒き散らかし、会社に多大な迷惑をかけるようだ。また、いよいよ三田佳子も登場する。今回は元家庭科の教師でクレーマー老女と言う役どころ。老害とクレーマーがどんな出会いを果たすのか?
■第1話
6年前、ボードゲーム製作販売会社「雀躍堂」の社長・戸山福太郎(伊東四朗)は、妻・八重(田島令子)の通夜の席で娘・明代(夏川結衣)の夫・純市(勝村政信)に社長の座を譲ると宣言する。もう会社に立ち寄ることもないと言いながら、経営戦略室長という形で居残ることに。
娘一家はこれを機に同居することに。福太郎は、しばらくは妻を偲んで芭蕉の奥の細道を一人旅などし、明代もボランティアで観光ガイドを始めた。ところが、一人旅に飽きた福太郎は突然会社に顔を出し、社員を捕まえてはかつての武勇伝を繰り返す。週に二度会社に現れるようになる頃、世間はコロナ禍に。福太郎が会社に行くこともなくなり、純一は在宅勤務になり、新商品の開発もなかなか進まない。
ある日、福太郎82歳の誕生会としてマスク会食が開かれる。集まった同年代の友人たちは、病気自慢や趣味自慢、それぞれ自慢老害をまき散らす。病院に勤務する孫娘の梨子(木竜麻生)には「生き死にを気軽に口にするな」と注意される。
そんな中、大学受験を控える孫・俊(望月歩)は地元の松木ファームでバイトしていた。社長の克二(松本卓也)は脱サラして名物野菜を作り上げたが、コロナ禍と後継者不在で閉業するという。それを聞いた俊は後継者に名乗りを上げるが、松木に断られる。
特に希望校もなく、身の丈に合った大学に行けばいいと思っていた俊だったが、一生できる仕事として野菜作りをしたいと考え、引き続き克二に弟子入りを頼むつもり。家族にそのことを報告すると、母・明代は「大学卒業の肩書は将来の役に立つ」と言い、父・純市は「そんなに農業がやりたいなら、農学部で4年間農業の勉強をすればいい」と大学進学を勧める。俊の気持ちが固いと知った福太郎は、「やりたいことをやれ。他人に決められる人生なんて好きじゃないよな」と俊の背中を押す。喜ぶ俊に、「但し、5年経ってもものにならないときは雀躍堂の後を継げ」と約束させたのだった。
■第2話
©NHK大学には行かずバイト先で野菜作りをすると言い出した孫の俊とレストランを訪れた福太郎は、クレームをつける老女と遭遇する。ほどなくワクチン接種会場でも行き会う。村井サキ(三田佳子)というクレーマーを福太郎は仲間に誘うが断られる。
そんな中、会社に顔を出した福太郎は、大口の取引先となった若い経営者に自慢話を続け、取引は白紙に。娘の明代はたまらず福太郎に「若い人が迷惑しているのが分からなくなっている」と父の老害を指摘する。
■キャスト
戸山福太郎役:伊東四朗
亡妻・八重役:田島令子
娘・明代役:夏川結衣
婿・純市役:勝村正信
孫・梨子役:木竜麻生
孫・俊役:望月歩
≪福太郎の友人たち≫
吉田武役:前田吟
妻・桃子役:日色ともゑ
竹下勇三役:小倉蒼蛙(小倉 一郎)
林春子役:白川和子
娘・里枝:羽田 美智子
村井サキ役:三田佳子
≪その他≫
元部下・山本和美役:高橋惠子
NHKBSプレミアムドラマ毎週日曜22時より放送の「老害の人」(全5話)番組サイトで予告動画が公開中だ。
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◇NHK「老害の人」番組サイト