「捜査班長1958」第7-8話:激動の時代でもラブラブなイ・ジェフンとソ・ウンス夫婦に天からの贈り物(ネタバレ)
ディズニープラススターで独占配信中のMBC韓国ドラマ「捜査班長 1958」(全10話)。1970年代から18年間放送された超大作ドラマの前日譚を描いた本作の第7-8話では時代が1962年に進み、株式を巡った事件や少年犯罪を題材に激動の時代を描きながらも、主人公ヨンハンとヘジュ夫婦の待望の第一子妊娠が描かれた。気になるあらすじと見どころをチェックしてみよう。
●【「Disney Plus」で独占配信の韓国ドラマ】
「捜査班長1958」は、韓国で1971年から1989年まで18年間に渡って放送され記録的大ヒットとなった、犯罪捜査をテーマにした伝説的ドラマ「捜査班長」の前日譚(プリクエル)を描いた作品だ。⇒【関連・各話のあらすじ】
■キャスト
パク・ヨンハン役:イ・ジェフン
キム・サンスン役:イ・ドンフィ
チョ・ギョンファン役:チェ・ウソン
ソ・ホジョン役:ユン・ヒョンス
イ・ヘジュ役:ソ・ウンス
ほか
■第7話「大盗の猛襲」あらすじ
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ユ班長(チェ・ドクムン)襲撃を示唆した容疑でチェ副局長(オ・ヨン)を逮捕しようとするもペク署長(キム・ミンジェ)の根回しで拘束されてしまったヨンハン(イ・ジェフン)。そこに現れたユ班長は、副局長がかつて大日本帝国に中世を誓って作成した血書や写真を見せて、彼らの襲撃の目的をぴたりと言い当てるが、今後捜査1班に口出ししないことを約束させ証拠を破り捨てた。二人を追放するせっかくの機会を自ら捨てたことを責める捜査1班だが、証拠がほんの序章にしか過ぎなかったことを知り安堵する。
こうして年は1962年に変わり、社会では株式に関する関心が高まるなど経済も変化の兆しを見せ始めていた。新年の願い事をしに寺に向かったヨンハン夫婦。妻ヘジュ(ソ・ウンス)はなかなか子宝を授からないことに不安を抱き、ヨンハンは二人だけでも幸せに暮らしていけると励ますが、そんな道中でハンセン病患者差別によるトラブルや証券会社でホン職員(オ・ギョンジュ)の転落死を相次いで目撃してしまう。職員が横領していたという証言や遺書が発見されるものの、争った形跡や出産を控えた妻の証言から事件に疑いを持った捜査1班。株式関連の事件は中央情報部が担当することになる中、独自に捜査を進める。
建物の裏の路上で生活していたハンセン病患者の心を開いたヨンハンは証券会社が株式操作に関与していて、その背後には中央情報部が絡んでいることや犯人の特徴を突き止めた。賭博場に潜り込んだ捜査1班は実行犯と黒幕を逮捕することに成功するものの、ペク署長の妨害によって、黒幕を中央情報部に引き渡すはめに。どうにか実行犯を逮捕し、職員の汚名を拭えたものの、公権力による汚職には手を出すことができず、権力が次第に大きくなり市民を苦しめている事実に虚しさを感じていた…。
■第8話「罪悪感に関して」あらすじ
© 2024MBC. All Rights reserved.政府主導で路上生活者を対象とした自活定住産業が盛んになる中、鐘南(チョンナム)で酔った中年男性を狙った連続ひったくり事件が起き、捜査1班が担当することになるが、同時に母子家庭で母親が惨殺される殺人事件も発生し、一同は2つの事件を手分けすることに。同じ頃、副局長から高官の夫人たちのショッピングの警護を命じられたペク署長は秘密裏に百貨店の営業を停止に追い込み、副局長との袖を分かち始めた。
殺人事件は証拠から恋人が疑われ、ヨンハンはひとり残され、肺疾患を患う息子のマンスに同情するが、彼の実父もマンスの眼の前で不審な死を遂げていたことを知り、マンスこそが両親を殺したサイコパスだったことを突き止めた。罪を認めるも14歳未満で触法少年であることを主張し、手荒な芝居にも反省の色を示さないマンスだが、彼は病気のせいで小学校入学が遅れ、いじめられないように戸籍より一歳若く伝えられていたことを知らず、少年院に入れられることに。
一方で連続ひったくり事件は捜査が難航し、サンスン(イ・ドンフィ)がおとりになって、犯人を捕まえるがそれは10代の孤児だった。自活定住産業の開拓団が違法に孤児ら身寄りのない若者を労働搾取していた事実を知る。開拓団事務所に乗り込んだ一同はひと暴れして若者たちを救出すると、二度と同じことを繰り返さないよう組織に警告して去っていった。
若者が関連する事件が続く中で、生まれながらの善人もいるはずだと信念を抱くヨンハンに寄り添うようにそっと妊娠を告げたヘジュ。驚いたヨンハンは心から喜びヘジュを抱きしめ未来に新たな希望を抱き始める…。
■見どころ
1958年時点からスタートした本作は第7話で1962年に突入し、更に激動の時代へと進んでいった。当時、軍事クーデターによって朴正煕を頂点とする第三共和国と呼ばれる軍事独裁時代に突入していた韓国では政治資金の確保のために様々な不正が行われ、証券会社による違法な株式操作が問題視され立件されたが、後に全て無罪として片付けられる事件が発生した。第7話ではそんな実際の世相をベースに、政府や組織がずる賢く大金を転がす一方で、善良な市民の投資家が大きな損をしてしまう「守られない社会」に対する理不尽さを風刺した内容になっている。
第8話では2つの事件が並行して進展していくが、どちらも10代の少年に関するもの。片方は両親を殺し反省の色を見せないサイコパスとして触法少年の制度にも触れられ、罰せられるべきなのに罰せられない凶悪な10代の犯罪が描かれる一方で、もう片方のひったくり事件は、身寄りがない社会的に弱い立場に漬け込まれて大人たちに利用されたがために犯罪に走ってしまった若者たちが対比的に描かれた。犯罪の低年齢化など少年犯罪は今でも議論が慎重に行われているトピックだが、それを1960年代の視点で描いている点が面白い。
先週放送で夫婦になったヨンハンとヘジュは今週の2つのエピソードで子供を授かれるかどうかについて話し合うシーンが度々登場し、第8話ラストではヘジュが待望の第一子を妊娠したことを打ち明けるシーンが描かれた。なかなか子宝に恵まれない焦りや、妊娠を告げる際に夫がどういう反応を示すかという不安は、既婚女性にとってはとても身近に共感できるトピックかもしれない。この2つに対する主人公ヨンハンの反応はまさに模範的で、良妻なら良夫っぷりが滲み出た幸せに満ちたシーンになっているのでぜひ注目してほしい。
第7話では9.9%、第8話では9.7%(ニールセンコリア調べ)と安定した視聴率を記録した。11日に初回放送となったMBC土日ドラマ「卒業」第1話は全国5.2%、首都圏でも6.3%だった。⇒イ・ジェフン、ウィ・ハジュンとチャン・ギヨンを抑えて「捜査班長1958」がトップに!
『捜査班長1958』ディズニープラス スターで4月19日(金)より独占配信開始。第3話は26日(金)21時50分に放送、その後、Disney Plusで独占配信される。
(全10話/毎週金・土曜日1話ずつ配信)
◇YouTube第5話予告(日本語字幕なし)
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