「サムシクおじさん」第2−3話:希望を失ったピョン・ヨハンに大きな野望を託そうと画策するソン・ガンホ(あらすじ)

05月18日22時20分 
(2024年06月06日23時37分 更新)
ドラマ
Disney+ (ディズニープラス)「スター」にて
独占配信中

名優ソン・ガンホがドラマ初主演で話題の韓国ドラマ「サムシクおじさん」がDisney+ (ディズニープラス)のコンテンツブランド「スター」にて、5月15日(水)より独占配信を開始した。

第2−3話では、大志を抱きながらも政治や時代の流れに阻まれ、挫折感を味わっていたサンにサムシクおじさんことドゥチルが周囲から巧妙に接近していく様子が描かれた。気になるあらすじをチェックしてみよう。(ネタバレ)

【「Disney Plus」で独占配信の韓国ドラマ】



「サムシクおじさん」は、1960 年代の韓国を舞台に、自国の運命をなんとか好転させようと奔走する野心あふれる理想主義的な政治家キム・サン(ピョン・ヨハン)と、影で暗躍する謎の政治フィクサー、サムシク(ソン・ガンホ)を描く骨太のヒューマン・エンタテインメント。⇒【各話のあらすじと見どころ】

■キャスト
サムシクおじさん/パク・ドゥチル:ソン・ガンホ
キム・サン:ピョン・ヨハン
カン・ソンミン:イ・ギュヒョン
チョン・ハンミン:ソ・ヒョヌ
 ほか

■第2話「同じ夢」あらすじ
サムシクDisney+ (ディズニープラス)「スター」にて
独占配信中
革新党の演説で国民が一日に三食を食べるのが当たり前の社会実現を謳ったサン(ピョン・ヨハン)に目をつけたドゥチル(ソン・ガンホ)は尾行や贈り物などあらゆる手でサンとの接触を図る。サンは演説が一面記事に掲載され、理想の実現のために働いてきた国家再建局から異動させられそうになり長官に直談判に向かった先で初めてソンミン(イ・ギュヒョン)と対面する。彼は自分が2年がかりでまとめた計画書を持っていた。理想の実現どころか嘲笑されてばかりのサンは意気消沈して街をさまようが、そんな彼に再度接近したドゥチルはソンミンとのコネクションを使って彼の計画書を見たことや、食に困らないために16際のときに初めて人を殺した話を打ち明け、味方サイドにつけようと説得を試みた。しかし、進むべき道に迷っていたサンは、革新党の党首で大統領候補のインテ(オ・グァンロク)の娘で恋人のヨジン(チン・ギジュ)との別れを求めるなど突飛な回答を繰り返すドゥチルに不信感を示し、再び彼と距離を取り始めた。しかし、大統領が再出馬を表明すると国家再建局は解体され、彼は遂にいる場所を失ってしまう。

ソンミンはチェ議員(パク・ヒョックォン)と結託して大統領の再出馬を推し進めると、自らが選挙対策委員長となると言い出し、青優会名義で銀行から融資を受けて選挙資金にその30%を注ぎ込むと宣言。反対意見も多い中、彼には今回の選挙を通じて政党をまるごと掌握し、会が目指す工業団地で国に外国資本を入れようとしていた。過去の悪行を知る荒くれ者のパルボンを殺すように命じられたドゥチルは巧妙に手下を使ってパルボンを懐柔し、利用しようと企てていた。

時は流れ、不正な活動で軍に連行され取り調べを受けていたサンは少し遅れて連行されてきたドゥチルの後ろ姿を見て言葉を失う…。

■第3話「懐柔」あらすじ
サムシクDisney+ (ディズニープラス)「スター」にて
独占配信中
ドゥチルがまだ16歳の頃、ソンミンの父親についていた彼は、敵対する組織に襲撃を受け、その復讐を命じられて、初めて人を殺していた。

サンと同時期に軍に連行されたハンミン(ソ・ヒョヌ)はサンと同じオルブライト奨学生としてアメリカに渡ったエリート学生出身の軍人だった。取り調べの中でサムシクおじさんとの初めての出会いを回想する。

昇格に失敗し途方に暮れて酒を飲んでいたハンミンに接近したドゥチルは、彼にもっと高い地位を約束し、不正を働いてライバルたちを粛清してきた軍の上官を利用することを勧める。米軍との裏取引を理由にドゥシク(ユ・ジェミョン)から懇願された上官は収監されていた西大門派のチンピラたちを釈放。ドゥチルは彼らを使って米軍基地で廃棄される食料や日用品を闇市で10倍の値段で売って利益を生み出しつつも軍の上官にも相当な割合のマージンを渡して巧妙に裏ビジネスを成功させた。もうひとりサンとオルブライト奨学生同期の実業家グァンミン(イ・ガソプ)は、申請した事業が他社に真似され頭を抱えていたが、ハンミンの紹介でドゥチルと知り合うと、直後に他社は申請を取り下げた。こうした一連の出来事も、ドゥチルがサンを味方につけるための巧妙な作戦だった。

サンは仕事も失い、自宅では戦時中に兄を死なせる遠因を作り今では会話も体を動かすこともできない寝たきりの父に過去の行いを責めると、家を飛び出し、恋人ヨジンがいる革新党の選挙事務所に足を運んだ。行動を逐一監視していたドゥチルは手下に選挙事務局を襲わせ、尊敬していたインテが自分や実の娘を見捨てて逃げていくのを見たサンは、遂にドゥチルの言葉になびいてしまう…。

■見どころ
第1話に続き、軍に捕らえられ尋問を受けるサンやハンミンらが過去のサムシクおじさんとの出会いやエピソードを回想する形で物語が進んだ第2−3話。話中でドゥチルがサンを国務総理に仕立て上げて国会ごと自らの手中に収めようと大きな野望を抱いていることが明かされたが、第2話時点ではサンはドゥチルの言葉に不信感を抱き距離を置く反面、あらゆる手で彼の気を引こうと高価な贈り物をしたり尾行をさせたりと執拗に距離を縮めていくドゥチルの姿が描かれた。第3話では彼の手がサンと同じくアメリカに渡ったオルブライト奨学生の同期にまで及び、再建局の解体や尊敬していた人物の裏切りなど希望を失っていたサンは遂にドゥチルに傾き始める。

ここまでは全体的に複雑難解な政治や思惑の絡み合いが暗めのシリアスなタッチで描かれており、本作が初週に5話まで一挙公開したのはそこまで間髪入れずに観ないと難解なままで視聴者を置いてけぼりにしてしまうかもしれないという配慮だったのかもしれない。主人公のサムシクおじさんことドゥチルも16際の頃にソンミンの父に仕えていて、初めて人を殺したという回想以外はその素性や経歴が謎に包まれたままで、彼のストーリーも本作の気になるところのひとつだ。

作中で最も最新時点として描かれる軍の取り調べシーンではドゥチルも連行される様子が描かれ、彼らの大きな野望が失敗したように描かれているが、果たしてこの取り調べシーンが最後まで最新なのか、それとも更にどんでん返しを含む未来が描かれるのかにも注目したい。

なお、同じくディズニープラス スターで独占配信中のイ・ジェフン主演「捜査班長1958」も1958年から1960年代初頭の同じ時代背景を舞台にした作品だ。合わせて視聴すると当時の韓国の世相についてより深く理解できるに違いない。

「サムシクおじさん」は初回のみ5話が一挙公開され、以降水曜に2話ずつ配信、最終週は3話一挙公開となる予定だ。

韓国ドラマ『サムシクおじさん』|本予告

■スタッフ
監督・脚本:シン・ヨンシク「カシオペア」

YouTube|予告編(日本語字幕)

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