『関心領域』“出演すべきか最後まで思い悩んだ”ザンドラ・ヒュラーら演者が本音を語る特別映像解禁

05月23日12時00分映画
ザンドラ・ヒュラーとジョナサン・グレイザー監督

A24製作、ジョナサン・グレイザー監督の最新作。アウシュビッツ収容所の隣で幸せに暮らす家族を描く『関心領域』が5月24日(金)より新宿ピカデリー、TOHOシネマズ シャンテ他にて全国公開となる。



本作はイギリスの作家マーティン・エイミスの同名小説を原案に、『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』(2013年)のジョナサン・グレイザー監督が10年もの歳月をかけて映画化した。昨年度アカデミー賞で話題をさらったA24が製作し、第76回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞、各地の映画賞を次々と獲得している。

原題《The Zone of Interest》は、第二次世界大戦中、ナチス親衛隊がポーランド・オシフィエンチム郊外にあるアウシュビッツ強制収容所群を取り囲む40平方キロメートルの地域を表現するために使った言葉。映画では、アウシュビッツ強制収容所と壁一枚隔てた屋敷に住む収容所の所長とその家族の暮らしを描く。

関心領域

主人公はアウシュビッツ収容所所長のルドルフ・ヘスとその妻ヘートヴィヒ。俳優陣が「普通」の日常を演じる舞台裏映像が解禁された。

ルドルフ・ヘス役のクリスティアン・フリーデルは「彼は何を考えているのか読み取れないはずだ。彼はいたって普通で時には退屈な男に映る。加害者には見えない」と分析。妻ヘートヴィヒを演じたザンドラ・ヒュラーは「ヘス家のことは知らなかった。出演すべきか最後まで思い悩んだ」と告白している。ジョナサン・グレイザー監督はヘス家が暮らした空間を用意し、無人カメラを設置。監督やスタッフは地下で機材を操作し、自然な動作を観察していた。編集作業もかなりの労力を要したが、監督は「360度どこを見渡しても居住空間が広がっている。だからリアルさが増した」と語っている。主演の2人について「今の私たちを写す鏡としてとらえた。2人は真実を伝えることに心血を注いでくれた」と絶賛している。

アウシュビッツ収容所の隣で幸せに暮らした家族を演じきった俳優たちの名演をぜひ劇場で見届けてほしい。

監督・脚本:ジョナサン・グレイザー
原作:マーティン・エイミス「関心領域」(早川書房刊)
撮影監督:ウカシュ・ジャル 音楽:ミカ・レヴィ
出演:クリスティアン・フリーデル、ザンドラ・ヒュラー
配給:ハピネットファントム・スタジオ
原題:The Zone of Interest|2023 年|アメリカ・イギリス・ポーランド映画|

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