「サムシクおじさん」第10−11話:秘密の多いソン・ガンホのやり方に不信感を示すビョン・ヨハンの思いがけないもう一つの顔

06月06日23時31分 
(2024年06月06日23時39分 更新)
ドラマ
Disney+ (ディズニープラス)「スター」にて独占配信中

名優ソン・ガンホがドラマ初主演で話題の韓国ドラマ「サムシクおじさん」がDisney+ (ディズニープラス)のコンテンツブランド「スター」にて、6月5日(水)に配信された第10−11話では、あらゆる方面で敵味方関係なく利用するサムシクおじさんに不信感を抱いたサンの思わぬ一面が描かれた。気になるあらすじをチェックしてみよう。(ネタバレ)

【「Disney Plus」で独占配信の韓国ドラマ】



「サムシクおじさん」は、1960 年代の韓国を舞台に、自国の運命をなんとか好転させようと奔走する野心あふれる理想主義的な政治家キム・サン(ピョン・ヨハン)と、影で暗躍する謎の政治フィクサー、サムシク(ソン・ガンホ)を描く骨太のヒューマン・エンタテインメント。⇒【各話のあらすじと見どころ】

■キャスト
サムシクおじさん/パク・ドゥチル:ソン・ガンホ
キム・サン:ピョン・ヨハン
カン・ソンミン:イ・ギュヒョン
チョン・ハンミン:ソ・ヒョヌ
 ほか

■第10話「疑心」あらすじ
サムシクDisney+ (ディズニープラス)「スター」にて独占配信中クーデターを裏で支援するレイチェル(ティファニー・ヨン)と関係を深めていくサン(ピョン・ヨハン)。国会では収賄の容疑でドゥチル(ソン・ガンホ)にはめられたジウク(チュ・サンロク)の尋問が行われていたが、社長になりすまして収賄をでっちあげたハン・ス(ノ・ジェウォン)が素性を明かしたことで、ジウクは更に深みにはまり、ソンミン(イ・ギュヒョン)にも切り捨てられてしまう。取材に来ていたヨジン(チン・ギジュ)は違和感を感じ、サンを問いただし、サンとドゥチルの関係もギクシャクし始めてしまう。

更にドゥチルは死んだインテが北朝鮮のスパイだったと綿密にでっち上げ、逮捕者まで出してクーデターのリーダーであるハンリム(リュ・テホ)を捕らえようとするが、サンはハンミン(ソ・ヒョヌ)と共謀してハンリムを安全な場所に匿った。

インテの事務所は取り調べ、娘のヨジンも警察に連行されたことを知ったサンは、ドゥチルに釈放を手伝ってほしいと頼む。ソンミンの頼みで民主党が優勢の選挙区で投票箱を盗む計画を打ち明けたドゥチルは、サンの頼みにいい顔をしなかったものの、取引に応じることに…。



■第11話「2つの真実」あらすじ
サムシクDisney+ (ディズニープラス)「スター」にて独占配信中まだ青年だったソンミンを変えたのは1944年に起きた事件だった。母方のおじからアナーキズムと書かれた洋書を渡され、読みふけっていたソンミンはおじが独立運動に関わっている事実を知る。おじは日本の警察に連行され、悲観した母親も首をつって自殺。ソンミンはおじが隠していた武器や爆弾を見つけていた。

北朝鮮のスパイの容疑をかけられて警察で取り調べを受けていたヨジンは突然釈放されたことに疑問を抱き、サンたちの裏に彼らを操っている人物(=サムシクおじさん)がいることに気づき調べ始める。選挙が近づく中、投票箱を盗む計画を進めるドゥチルら。一方、ハンミンはサンに自分たちの力でクーデターを起こすことを提案する。クーデターに反対の態度を示したサンだが、ハンリムがレイチェルらと合流しクーデターを起こそうとしていることを知る。しかし、後日捕らえられたハンミンの供述はサンとは真逆で、サンこそがクーデターを利用しようとしていたと証言した。

ドゥチルも全てと繋がり、クーデターを起こして国に変革を起こそうとしていたのがサンだったと聞かされるが、サンのことを疑うことができずにいた。目隠しをされたドゥチルは偶然、サンが取り調べをしているそばを通り、最後まで意地を張ってドゥチルの計画に従わなかったサンをたしなめると、サンも素直に謝罪の言葉を述べた…。

■見どころ
第10−11話では、引き続き選挙の直前までの人々の思惑の絡み合いが描かれた。中でも重点的に描かれたのがサンとサムシクおじさんの不和の始まりと、物語の黒幕は一体誰なのか?という核心部分だ。

選挙を目前に控え、綿密に仕込んでおいた作戦が決行されると、次々と邪魔な人物が捕まっていき、更に不都合な事実も、殺されたインテが北朝鮮のスパイだったという情報をでっち上げることで見事に隠蔽してしまった。ヨジンを通じて、自分の知らないところでソンミンとも口裏を合わせているドゥチルに不信感を抱いたサンは、罠にはめられそうになっていた軍司令官を匿い、クーデター阻止を妨害した。敵味方なく影響力のある人物には二枚舌で接近して利用しようとするドゥチルに対して、作戦の全容を知らないまま人情も捨てきれないサンが振り回されていくという構図はここまで11話分で描かれてきたが、この構図に一石を投じたのが第11話での取り調べシーンだ。ここではサンがクーデターに前向きだったのか反対していたのかで、証言が分かれ、上述の通りにドゥチルの作戦に利用されるだけのように描かれていたサンが実は周囲を利用していた可能性が浮上した。

セリフからはクーデターが実行に移されたのは間違いなさそうだが、失敗に終わったのか成功したのか、またどこまで広がっているのかも分からないそれぞれの人物の思惑や作戦の中で、誰がそのヒエラルキーの頂点に立っているのかが気になるところだ。今回も複雑に絡まる思惑が難解ではあったが、本作は敵・味方の概念を取り払って視聴したほうが内容が入ってきやすいのではないだろうか。

本作では時の大統領名や組織など架空の要素が多く存在はするものの、同じくディズニープラス スターで独占配信中のイ・ジェフン主演「捜査班長1958」も1958年から1960年代初頭の同じ時代背景を舞台にした作品だ。合わせて視聴すると当時の韓国の世相についてより深く理解できるに違いない。

「サムシクおじさん」は初回のみ5話が一挙公開され、以降水曜に2話ずつ配信、最終週は3話一挙公開となる予定だ。

韓国ドラマ『サムシクおじさん』|本予告

■スタッフ
監督・脚本:シン・ヨンシク「カシオペア」

YouTube|予告編(日本語字幕)

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