NHK「燕は戻ってこない」第8話、3人の父親候補たちの反応、継ぐべきは“遺伝子”ではないと気づいた基は…ネタバレと第9話予告

06月22日08時00分ドラマ
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NHKドラマ10「燕は戻ってこない」6月25日(火)22時よりNHK総合で第9話が放送される前に、18日に放送した第8話のネタバレあらすじと見どころで、ドラマを振り返る。予告動画と過去回のプレイバック動画などが公開、NHK+で見逃し配信されている。



桐野夏生の同名小説が原作の「燕は戻ってこない」は、“命は誰のものか”という重要なテーマを扱った、鮮烈なエンターテイメント作品。⇒【各話のあらすじ】

6月18日に放送した第8話では、リキが重大な契約違反を犯したことを知らされた基が苦悩…、やっと授かった二つの命をどうするかの選択を迫られることに。

自分の子供ではないかもしれない“実子”が産まれてくることに困惑する基をよそに、リキから連絡を受けた2人の父親候補は、双子の妊娠をあっさりと歓迎した。

妻子のいる日高は“認知”を妻と相談すると及び腰だが、自分の遺伝子を引き継ぐ子供が増えるのがどこか誇らしげで、定職に付けずヒモ生活を続けているダイキも双子を育てる一緒に暮らそうとリキにもちかける。あまりに軽いノリの2人だが、どちらもリキの妊娠を喜び、双子を拒絶しなかったことは好感が持てる。

けれど、実際に双子を育てる義務があるのはリキの法律上の夫である基だ。リキは引き取ってもらえないなら中絶すると宣告したため、基が“自分の遺伝子”を継がない子供を受け入れられるか否かに、双子の運命がゆだねられた。

すぐに答えを出さず、充分な時間をかけ納得いくまで考え抜いた基。彼の「産んでください」には、父親としての気負いと責任感が感じられた。基は今後、代理母出産を“ビジネス”、子供を“商品”だなどと、決して思うことはないだろう。

次回6月25日に放送される第9話で、基は悠子が言い出した“離婚”を受け入れ、しばらくの間リキと一緒に双子を育てるこることを提案する。一方、上京して初めての安らげる生活を手に入れたリキは、予想もしなかった基の提案に困惑し…。



■主要キャスト
大石理紀(リキ)役: 石橋静河
草桶基役:稲垣吾郎
基の妻・悠子役:内田有紀
基の母・千味子役:黒木瞳
リキの隣人・平岡役:酒向芳
リキの同僚・河辺照代(テル)役:伊藤万理華
生殖医療エージェント・青沼薫役: 朴璐美
悠子の親友・寺尾りり子役:中村優子
リキの叔母・佳子役:富田靖子
リキの元上司・日高役:戸次重幸
セラピスト・ダイキ役:森崎ウィン
ほか

■第8話 ネタバレあらすじ
つわりに苦しむリキ(石橋静河)は、腹立ちまぎれに日高(戸次重幸)とダイキ(森崎ウィン)に妊娠を伝え、それぞれに父親の可能性があると告げる。すると、妻子持ちの日高は“認知”を妻に相談すると言い、今は女のヒモをしているダイキは沖縄に来て一緒に暮らそうと無責任な事をいう。

草桶家に戻った悠子(内田有紀)は、リキから打ち明けられた秘密を抱えることが耐えられず、基(稲垣吾郎)にすべてを話してしまう。基は激しく混乱し、「重大な契約違反だ。欲しいのは俺の子供なんだ。他の男の子なんてひきとれない」と憤る。悠子はリキが契約違反をしたのは、基が無神経なメールを送ったせいだし、彼女を妊娠しやすいからだにしたのは自分たちだといい。「彼女に宿っている双子は、本当は私が産むはずだった子供なのかも。今度こそ生まれさせてあげて」と懇願し、産まれてくる子を責任もって育てようと訴える。

さらに悠子は「このままあなたとリキさんが夫婦になればいい。私は生まれてくる子を幸せにしたいの。あなたが彼女と夫婦になれば、安心して子供が育てられる」と離婚を提案する。

リキに会いに行った基は、他の男が親権を要求してくる可能性がないことを聞き、子供をおろしてもう一度最初からやり直してほしいと告げる。しかし、「わかりました。今から病院に連絡します」とあっさりリキが承諾すると「なんで言いなりなんですか?子供を殺すって言ってるんだよ」と驚く。リキはお金を貰っても双子は育てられないからおろすと言い、中絶の決断は基に任せると告げた。

実際、すでに受け取った報酬も生活のために日に日に減ってきている。このまま残りの500万円が入らなければ、またもとの生活に戻ってしまうと怯えるリキ。そこへりりこ(中村優子)から、仕事が忙しくなったので手伝ってほしいと連絡がはいる。

リキはりりこの住まいとアトリエがある元看護寮のシェアハウスに引っ越した。そこにはりりこの叔父タカシ(いとうせいこう)と住み込みの家政婦がいて、キッチンにはいつでも食事を取ることができるという。リキは住人達に優しく受け止められ、安心して妊婦生活を送れるようになった。

りりこの家に引っ越して二カ月。妊娠18週のある日、悠子がリキを訪ねてくる。リキは未だ基から連絡がないと話し、答えがなければおろすという。

自分のアトリエに戻った悠子はリキから渡された胎児のDVDを視聴し、「私はなんてことしちゃったんだろう…」と軽はずみに基に秘密を打ち明けたことを後悔する。

一方、バレエ教室の生徒に、クラシックバレエが何世代もかけて受け継がれてきたものだと、踊ることで歴史の一部になることができるのだと説明した基は、自分が“遺伝子”に囚われすぎていたことにきがつく。

そして、悠子から送られてきた双子の胎児のDVDを映像をみて、悠子の「どんな子だって愛してあげないと」、リキの「ここで命が重くなっているのを感じます」という言葉を反芻し、今生きている双子たちの動画に涙ぐむ。

ついにリキに電話をかけた基は「赤ちゃんの動画をみました…男の子と女の子、そうですか。動画何度も何度も繰り返し見ました。…産んでください」と双子を引き取る決意を告げた。



■第9話 あらすじ
りりこ(中村優子)の住む広い屋敷で暮らすようになったリキ(石橋静河)。りりこの叔父のタカシ(いとうせいこう)ら同居人たちに支えられ、上京して初めての安らげる生活を手に入れるが、そこへ悠子が現れ、予想もしない提案を突き付ける。困惑するリキ。やがてリキの腹はいよいよ膨らみ、臨月が近づく頃、今度は基が屋敷にやってくる。

ドラマ10「燕は戻ってこない」(全10話)は2024年4月30日放送開始。NHK総合 毎週火曜 22:00~22:45、BSP4K毎週火曜 18:15~19:00。再放送はNHK総合 毎週金曜 0:35~1:20 ※木曜深夜に放送される。原作:桐野夏生『燕は戻ってこない』(集英社)/音楽:Evan Call/出演:石橋静河、稲垣吾郎、 森崎ウィン、 伊藤万理華、 朴璐美、富田靖子、戸次重幸、内田有紀、黒木瞳、 酒向芳、中村優子、あめくみちこ、吹越満、いとうせいこう ほか

NHKドラマ10「燕は戻ってこない」nhk公式サイト

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